現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【最新モデル試乗】祝インポート・カー・オブ・ザ・イヤー! 乗って大満足、3種のパワーユニットが選べるBMW X1の先進ぶり

ここから本文です

【最新モデル試乗】祝インポート・カー・オブ・ザ・イヤー! 乗って大満足、3種のパワーユニットが選べるBMW X1の先進ぶり

掲載 3
【最新モデル試乗】祝インポート・カー・オブ・ザ・イヤー! 乗って大満足、3種のパワーユニットが選べるBMW X1の先進ぶり

3代目は電動化をキーワードに全面進化。すべてが最新仕様

 BMWが「SAV(=スポーツ・アクティビティ・ビークル)」と呼ぶXモデルはいまやラインアップの主軸となり、現在では8モデルを数える。そのSAVのエントリーモデルとなるX1が3代目を迎えた。

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」は【BMW・X1】が獲得

 3代目のポイントは「電動化」である。BMWのスモールコンパクト初のピュアBEVとなるiX1が設定され、今回の試乗車、ディーゼルの20dには、48VマイルドHVが組み合わされた。

 新型のボディサイズは4500×1835×1625mm。内外装はBMWらしい風格が感じられる。全体の作りのよさから生まれる上質さはもちろん、最新世代らしい大きなキドニーグリルが目を引く。プロポーションも一段と力強さが増して立派になったように感じた。

 インテリアのクオリティ感もさすがのレベル。エントリーモデルでここまで仕上げるのかと感心した。横長のBMWカーブドディスプレイを備えたインパネや、シフトレバーだけでなくiDriveコントローラーのなくなったセンターコンソールがフレッシュな印象を強調する。

 アップライトなドライビングポジションがもたらす視界はワイド。後席の居住空間やラゲッジルームもこれで十分と思える広さだ。リアシートは3分割可倒式でセンターだけ倒して長尺物が積める。

 走りも大幅にリフレッシュしている。新型X1には、ガソリン、BEV、ディーゼルの全ラインアップに試乗。今回あらためてディーゼルをドライブしたが、乗るたびに完成度の高さに感心する。

走りに感銘。まさに意のままに走り/曲がり/止まる!

 まず足回りが素晴らしい。乗り心地と操縦安定性のバランスがちょうどよく、ハンドリングは自然。どんなシーンでも、扱いやすい。
 段差や継ぎ目の通過時などに若干の硬さを感じるシチュエーションはあるが、ランフラットタイヤをやめたことも効いてか路面への当たりには角がなくなっている。

 感銘を受けたのは、ステアリングを切ったときの曲がり具合と、戻したときの収まり具合が見事に操作とシンクロしている点だ。応答遅れは小さく、揺り戻しもほとんど気にならない。クルマは素早く動くのが偉いのではない。ドライバーの操作に対してリニアに反応することこそ大切である。X1はまさしく「意のまま」だと感じた。理想的なダイナミズムを実現している。電制ダンパーを装備したMスポーツは、より万能にどんな路面にも対応できる。

 パワートレーンの仕上がりも上々である。20dが積む2リッターディーゼル(150ps/360Nm)は内燃エンジンが不得手とする走り出しの極低回転域でモーター(19ps/55Nm)が巧みにアシスト。出足から軽やかそのものだ。アクセル操作に対するレスポンスがほどよくリニアな点も魅力である。エンジン自体もアクセルの踏み込みに即したトルクをそのとおりに生み出しており、車速を緻密にコントロールしやすい。日常シーンで非常に乗りやすく、踏み込めば思いのままに力強く加速してくれるクルマだ。
 ステリングホイールに設定されたパドルスイッチを操作すると、10秒間だけブーストが高まり、より力強さが増す。これは痛快で病みつきになった。

 静粛性はハイレベル。音と振動はよく抑えられていて、ほとんど気にならない。ディーゼルでこの静かさはすごい。吹き上がる途中でディーゼルだと感じる領域は確かにあるが、ごく普通に走る分にはディーゼルだと気づかないほどだ。

 他のX1の印象も簡単に紹介しておこう。2リッターガソリン(204ps/300Nm)を積む20iには、マイルドHVが搭載されていない。そのせいか、走り始めはディーゼルほどリニアではない。それでも低回転域から力強いトルクを生む特性で、ストレスを感じることはない。比べるとガソリンは、やはりディーゼルよりも静かで吹き上がりもスムーズである。

 20iと20dのどちらを選ぶかは、経済性を含め何を重視するかで決めるとよいだろう。どちらも高い満足が得られるはずだ。トランスミッションは、どちらも7速DCTが組み合わされるが、つながりがスムーズで扱いやすい。

 BEVのiX1も、これまた完成度が高い。全域で静かでスムーズな走りは、内燃エンジンを積むX1とは別もの。同等クラスのBEVと比べても、実力では一歩リードしているように思えた。アクセル操作に対して多少のショックを許容しているのは、よりダイレクトに速さを体感できるようにするためだろう。20dと同様の「10秒ブースト機能」を使うと、ガツンといった感じでかなり強烈に加速する。これはインパクトがあった。 

 新しいX1はどのモデルも欠点らしい欠点が何も見当たらない。 「駆け抜ける歓び」はエントリーモデルでもフルに味わえる。さすがBMWと、あらためて感心した。

BMW X1 主要諸元

グレード=xドライブ20d・Mスポーツ
価格=7DCT 606万円
全長×全幅×全高=4500×1835×1625mm
ホイールベース=2690mm
トレッド=フロント:1575/リア:1575mm
車重=1740kg
エンジン=1995cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=110kW(150ps)/4000rpm
最大トル=360Nm(36.7kgm)/1500~2500rpm
モーター最高出力=14kW(19ps)/5000rpm
モーター最大トルク=55Nm(5.6kgm)/0~2000rpm
WLTCモードハイブリッド燃費=19.5km/リッター(燃料タンク容量54リッター)
(WLTC市街地/郊外/高速道路:13.8/20.8/22.6km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=225/55R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.4m

関連タグ

こんな記事も読まれています

ホンダが斬新“タテ目”の「新型スポーティSUV」実車初公開! 光り輝く「インテリア」は高級感アリ! “超静音”実現した「新型Ye S7」北京で初披露
ホンダが斬新“タテ目”の「新型スポーティSUV」実車初公開! 光り輝く「インテリア」は高級感アリ! “超静音”実現した「新型Ye S7」北京で初披露
くるまのニュース
復帰戦の元王者ゴメスが鮮烈ポール獲得の週末は、逆転の新鋭がキャリア通算2勝目を記録/SCB第3戦
復帰戦の元王者ゴメスが鮮烈ポール獲得の週末は、逆転の新鋭がキャリア通算2勝目を記録/SCB第3戦
AUTOSPORT web
【MotoGP】好調確信ビニャーレス、スペインで連勝なるか? ライバルは「マルケスとバニャイヤが強いだろう」
【MotoGP】好調確信ビニャーレス、スペインで連勝なるか? ライバルは「マルケスとバニャイヤが強いだろう」
motorsport.com 日本版
【F1第5戦無線レビュー】苦戦予想を覆し、2位表彰台を獲得したノリス「結局は最高のレースをしたってことだ」
【F1第5戦無線レビュー】苦戦予想を覆し、2位表彰台を獲得したノリス「結局は最高のレースをしたってことだ」
AUTOSPORT web
ランドローバー、プレミアムコンパクトSUV「ディスカバリー スポーツ」2025年モデルの受注を開始
ランドローバー、プレミアムコンパクトSUV「ディスカバリー スポーツ」2025年モデルの受注を開始
月刊自家用車WEB
ホンダ新型「ヴェゼル」発売! オシャレ仕様「PLaY」何が変わった? ガソリン車が異例の4WDのみとなった理由は?
ホンダ新型「ヴェゼル」発売! オシャレ仕様「PLaY」何が変わった? ガソリン車が異例の4WDのみとなった理由は?
くるまのニュース
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「モビリティサービスのリ・デザイン最前線~ライドシェアは幸せの量産をもたらす魔法の杖なのか~」
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「モビリティサービスのリ・デザイン最前線~ライドシェアは幸せの量産をもたらす魔法の杖なのか~」
レスポンス
スーパーGTが予選方式を微調整。Q1基準タイムの撤廃で、ピットスタートのリスクが軽減
スーパーGTが予選方式を微調整。Q1基準タイムの撤廃で、ピットスタートのリスクが軽減
motorsport.com 日本版
24歳の元Jr.ERC王者マルティン・セスク、今夏のポーランドとラトビアでフォードからラリー1挑戦へ
24歳の元Jr.ERC王者マルティン・セスク、今夏のポーランドとラトビアでフォードからラリー1挑戦へ
AUTOSPORT web
「360チャレンジ ストラダーレ」が4700万円オーバーで落札! レーシングモデル由来のハードコア・フェラーリはいまだ人気衰えず
「360チャレンジ ストラダーレ」が4700万円オーバーで落札! レーシングモデル由来のハードコア・フェラーリはいまだ人気衰えず
Auto Messe Web
今週、話題になったクルマのニュース3選(2024.4.27)
今週、話題になったクルマのニュース3選(2024.4.27)
@DIME
メルセデス・ベンツGクラスのEVバージョンがついに登場、4モーターであらゆる道を踏破
メルセデス・ベンツGクラスのEVバージョンがついに登場、4モーターであらゆる道を踏破
Webモーターマガジン
ランドローバー、「レンジローバー イヴォーグ」2025年モデルの受注を開始
ランドローバー、「レンジローバー イヴォーグ」2025年モデルの受注を開始
月刊自家用車WEB
ラグジュアリー、快適性、安全性 新型メルセデスGLEはハイブリッドアシストで軽快に走る
ラグジュアリー、快適性、安全性 新型メルセデスGLEはハイブリッドアシストで軽快に走る
AutoBild Japan
軽トラ三兄弟 「キャリイ」/「スーパーキャリイ」/「キャリイ特装車」 安全面と快適性改良
軽トラ三兄弟 「キャリイ」/「スーパーキャリイ」/「キャリイ特装車」 安全面と快適性改良
AUTOCAR JAPAN
ダイハツ車ユーザー集まれ! SPK&ダイハツが「D-SPORT & DAIHATSU Challenge Cup 2024 SUGO」を5月19日に開催!
ダイハツ車ユーザー集まれ! SPK&ダイハツが「D-SPORT & DAIHATSU Challenge Cup 2024 SUGO」を5月19日に開催!
くるまのニュース
ホンダ ヴェゼル 改良新型、純正アクセサリーで“自分らしさ”を表現する
ホンダ ヴェゼル 改良新型、純正アクセサリーで“自分らしさ”を表現する
レスポンス
GRヤリスに激似合う!! ウェッズ最新ホイール「WedsSport SA-62R」がお洒落でクール
GRヤリスに激似合う!! ウェッズ最新ホイール「WedsSport SA-62R」がお洒落でクール
ベストカーWeb

みんなのコメント

3件
  • 992
    昨年は韓国製欠陥車が賞取ってその宣伝じみた記事が山ほど出てたと思うが
    今年はその1/10も無いのではないか?
    これの意味するところは誰かが依頼しないと各社は記事にしない事を証明しているんだろうな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

586.0786.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

30.0798.0万円

中古車を検索
X1の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

586.0786.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

30.0798.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村