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来年の日本発表が待ち遠しい!BYDのEVセダン「シール」をサーキットで乗る!

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来年の日本発表が待ち遠しい!BYDのEVセダン「シール」をサーキットで乗る!

サーキットで行われた中国・BYDのミドルクラス・セダン「シール」の試乗会に参加した小川フミオ氏。いよいよコースに繰り出す。

BYDは走行性能に大きな自信

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私が珠海サーキットで乗れた「BYDシール」は、もっともハイパフォーマンスのAWD。ほかに、後輪駆動版と、まだショーでお目見えしたばかりのプラグインハイブリッドがある。

サーキットを試乗の場所に選んだのは、いくつか理由があるはずだ。ひとつは、中国では特別の許可がないかぎり、外国人が公道で運転することはできない。

もうひとつは、シールの走行性能に、BYDが大きな自信を持っていることだ。私の試乗の前日は台風14号の影響で大雨。このときの参加者は時速80キロが上限とされたと聞いた。

私のときは、幸いなことに曇天で、制限速度はなし。たっぷりと楽しめた。

トータルで最高出力390kW(530ps)、最大トルク670Nmの全輪駆動システムは、2,185kgの車重をものともしない。アクセルペダルを強く踏み込むと、間髪入れずにドンッというかんじで加速に移る。

加速していくときの雰囲気は、私が好きなかんじで、上では「ドンッというかんじ」と表現したものの、ゆっくり踏み込んでいくと、トルクが積み増していくフィーリングが気持よい。

アクセルペダルを緩めたときの減速は、(まだクオリティが揃っていないとのことで)乗った車両によって多少のバラつきがあった。いい車両は、少し緩めると反応よく少し減速するのがわかる。

回生ブレーキの調整のせいか、ごくわずかの加減速でも、車体がピッチングする車両もあった。私のとなりには中国人のインストラクターが乗っていたので、そのひとの頭が前後に揺れるのが、申し訳ない気分になった。

一体感を楽しめる乗り味

シールには、「iTAC (intelligence Torque Adaption Control)システム」がそなわる。前後左右輪のトルクをコントロールして、コーナリング時などの挙動安定をねらうものだ。

これはしっかり働いてくれて、Rの小さなコーナーでアクセルペダルを強めに踏んでみたとき、瞬間、リアが外に出ていこうとするが、すぐにシステムが働いたのだろう、挙動はぴったり元に収まる。安心感を与えてくれるシステムである。

サーキットのパドック前の直線は、みるみるうちに速度が上がる。先行車がいたため185km/hまでしか確認できなかったが、この高速域でも不安感はなく、ドイツをはじめ、グローバル市場を狙う開発陣の意気込みを感じたのだ。

ダンパーは電子制御で、メーカーによると、高速では(言うまでもなく)しっかりした走りを実現し、いっぽう、路面が悪いと快適方向に制御するという。

ただしスプリングの設定はスポーティに振っていて、ゆっくりめの速度で走ると、けっこう硬い、という印象だった。ここもこの先、調整が入るかもしれない。

太いグリップのハンドルを握っていると、電気自動車とかエンジン車とかいうカテゴリーは意識することなく、ただクルマのレスポンスのよさを通して、ドライブしている自分との一体感が強くある。

オーディオも自慢ということだったが、サーキット走行で音楽を堪能するわけにはいかず、これも後の楽しみにとっておくことに。

日本では2024年に発表といい、価格もそのときまでは伏せられるそうだ。日本でも中国のように120kWのチャージャーが、ショッピングモールの駐車場に林立するようなれば、日常的にシールの真価を味わえるだろう。

それがいま、楽しみな”未来”のかたちである。

BYD シール(AWD仕様)

全長:4,800mm 全幅:1,875mm 全高:1,460mm ホイールベース:2,920mm 車両重量:2,185kg 乗車定員:5名 一充電走行距離:520km 最高出力:390kW(530ps) 最大トルク:670Nm(68.3kgm) バッテリー総電力量:82.5kWh モーター数:前1基、後1基 駆動方式:AWD(全輪駆動) フロントサスペンション:ダブルウィッシュボーン リアサスペンション:マルチリンク 最小回転半径:5.7m 荷室容量:400L(フロント53L)

※スペック値は現地で配布された資料に基づくもので、日本仕様の値はまだ発表されていません。

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