2022年の東京オートサロンでワールドプレミア
AUTOCAR JAPANでは、かつてトヨタ GAZOOレーシング(以下、TGR)が公開した「GR GT3コンセプト(GR GT3 Concept)」の市販化に向けた開発が進められている、と報じた。
【画像】ICE? BEV? 気になるパワートレイン【プロトタイプとコンセプトモデルを写真で見る】 全14枚
このGR GT3コンセプトが世界初公開されたのは、約2年前の東京オートサロン。その日会場で取材したGR GT3コンセプトのディテールから、開発が進められていると噂のロードバージョンの情報を整理してみたい。
東京オートサロン2022の当日。会場のトヨタ/TGRブースでは発表を前にヴェールを被ったGR GT3コンセプトが展示されているはず……と思ったら、アンヴェールはなく、すでに実車がそのまま展示されており、多くのメディアの注目を浴びていた。
ボディカラーは、当時からメルセデスAMGなどのハイパフォーマンスモデルで流行していた、マットなダークグレー。
ロングノーズ/ショートデッキのファストバック・スタイルで、GT3コンセプトと謳っているだけにフロントのバンパースポイラー、リアエンドの大型ウイング、そしてサイドステップといったエアロパーツが装着されているが、ボディそのものは流麗なクーペのスタイリングだ。しかも、いままでのトヨタ車やレクサス車とは一線を画したデザインのようだった。
車両のそばのボードには「GR GT3 Concept」という車名。「『モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり』の更なる推進」といったフレーズ。そして簡単なスペックが書かれていた。
そのボードに書かれていたスペックは、全長×全幅×全高=4590×2040×1140mm、ホイールベースは2725mmという外寸のみ。しかもウインドーは真っ黒で室内は見えない。
おそらく、この展示車両はモックアップ(実物大模型)で、インテリアは完成していないものと思われた。当然ながら(?)。パワートレインや駆動方式なども発表されていない。
そのスタイルから想像される限り、エンジンはフロントに搭載されるようだが。
「GT3」のホモロゲーションを取得するためには?
そして車名に「GT3」とあるように、カスタマースポーツの最高峰であるGT3レースへの参戦を目指すドライバーのために、TGRではこのクルマを開発中であるとした。
ホモロゲーションを取得するためには、年間200台以上のロード(市販車)バージョンを生産しなければならない。
この東京オートサロン2022以降、GR GT3コンセプトが一般公開されたり、続報が発表されることはなかった。
だが、2023年の夏ごろから、GR GT3のプロトタイプと思われる、カモフラージュが施されたテスト車両が日本国内のサーキットで走る光景が目撃されている。最近では、海外のサーキットでもカモフラージュされたGR GT3のプロトタイプ(と思われる車両)がテスト走行を行っているようだ。
つまり、デビュー時期は未定だが開発は進められているということだろう。
カモフラージュ車両のスクープ画像を見るかぎり、そのスタイリングはTASに展示された車両と大きくは変わっていないようだ。パワートレーンは、新開発のV8ツインターボエンジンではないかと噂されている。
GT3のレーシングカーとなれば、日本ではスーパーGTのGT300クラスやスーパー耐久といったレースに参戦できる。海外メーカーのGT3マシンと戦う、GR GT3の姿を楽しみにしているモータースポーツ ファンも多いのではないだろうか。
ロードカーはレースバージョンから遅れて登場か
そして気になるのは、やはりロードバージョンだろう。
このGR GT3、車名が示すように現在は「GR」ブランドでの開発が進められているようだが、モータースポーツやさまざまなシーンでのイメージを高めるためには、「レクサス」ブランドで販売されることも考えられる。
レース仕様のデチューン版とはいえ、パワースペックはかなりのものになるはず。生産台数もレギュレーションで200台以上とはなっているが、大メーカーのトヨタとはいえ、そう大量生産は考えられない。せいぜい、200台+アルファくらいとなるだろうから、車両価格もそれなりに高額になることは間違いない。
そうなると、レクサス ブランドで販売される可能性も高そうだ。
GR GT3のレース仕様は2026年シーズンには参戦するのではないかと予想されている。となれば、その少し後にはロードバージョンも販売されることになるだろう。
トヨタおよびレクサスとしては、レクサス LFA以来のスーパースポーツカーとなるであろうGR GT3のロードバージョン(車名は変わるかもしれないが)。
東京オートサロン2022の直後から、SNSなどに多くの書き込みが寄せられるなど、注目を集めてきただけに、トヨタファンだけでなく、多くのモータースポーツファンやクルマ好きたちが、そのデビューの日を待っていることだろう。
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みんなのコメント
性能は良いのは前提に…でも憧れるとか
欲しいとか勿論買える範囲の値段の車の話ですが
無いですね。涙目フロントマスクは無くなり
安心しましたが今度はアイアンマンマスクに
統一ですか…個人としてはウルトラマンマスクが
今日のお勧めです。
LFA以降何台もお蔵入りになってるから市販確実なのは安心だけど。