乗ると踏みたくなる名機の持ち主たち
ここのところハイブリッド車が一般的となり、カタログ燃費・リッター20kmという数値を聞いたところで驚きも値しない世の中だが、まだまだハイスペックが故に燃費の悪いスポーツカーというのも現存している。そこで今回は、今乗っておかないといずれ乗れなくなってしまうかもしれないハイパフォーマンスカーをピックアップしよう。
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レクサス LC500
レクサスから販売されているラグジュアリー2ドアクーペであるLCだが、SUPER GTに参戦している車両のベースということもあり(中身は別物だが)、スポーツカーといっても差し障りないだろう。なかでも純然たるガソリンエンジンを搭載する「LC500」には、351kW (477PS)/540N・m (55.1kgf・m)を発生する4968cc V型8気筒の2UR-GSE型エンジンが搭載される。
そんなエンジンで2トン近くある巨体を軽々加速させるとあって、JC08モード燃費は7.8km/L。10速という多段ATをもってしてもこの数値であり、もちろん言うまでもなくハイオク仕様となっている。しかし、1300万円という価格に臆さないユーザーならば燃費も気にしないのかもしれない。
日産GT-R Premium edition
デビューから10年以上が経過した今でもアップデートを繰り返し、一線級のパフォーマンスを維持し続けている「日産GT-R」。現在販売されている中で最もハイパフォーマンスなのはNISMOとなるが、こちらはカタログ燃費が公開されていないので、標準車の中から選択するとなれば豪華装備が充実のPremium editionがリッター8.6km/Lとなる。
ただし、419kW(570PS)を発生するツインターボエンジンを搭載したフルタイム4WD車であることを考えると、LC500よりも燃費性能に優れているように思えてくるから不思議だ。現に、デビュー時よりもハイパワー化されているにも関わらず、カタログ燃費の数値は向上している。
マツダ・マツダスピードアクセラ
こちらは現行車ではないが、2009年から2013年まで販売されていた2代目マツダ・アクセラに設定された「マツダスピード・アクセラ」もハイパフォーマンス故に燃費が悪かった1台と言えるだろう。2.3リッターターボのエンジンスペックは初代のマツダスピードアクセラと同等だが、ボディが大型化したことでJC08モード燃費は10.0km/Lとなっている。
ただでさえトラクション面で不利なFFの大パワー車だけに、フロントタイヤを空転させてしまえばより一層燃費が悪化してしまう。そういった面では”じゃじゃ馬”なFFホットハッチだったと言えるだろう。ちなみに、そのネーミングから限定車だと思われがちだが、れっきとしたカタログモデルである。
スバル WRX STI
ライバルの三菱ランサーエボリューションが終焉を迎えても、日々進化を止めなかった「WRX STI」。インプレッサから独立した車種となった今でも2リッターの水平対向ターボエンジンを搭載し、4輪を駆動するという点は初代から変わることがない。
そして、現在も購入できる「WRX STI」が搭載する名機EJ20は、2リッターながら最高出力は308PSを達成(限定車では329PSまで向上したモデルも存在)。その結果、JC08モード燃費は9.4km/Lとなってしまったが、ファンにとってみればそんなことは些細な問題なのかもしれない。
日産 フェアレディZ
往年のファンからしてみれば、日本市場を無視していると言いたくなる気持ちがよく分かるほどにボディサイズや排気量が巨大化した「フェアレディZ」。全幅は1845mm、排気量も3.7リッターと確かに日本で乗るには不向きかもしれない。
しかし、3.7リッターとは思えないシャープなフィーリングを見せる”VQ37VHR”は、一度乗ってしまえばその虜となってしまうことだろう。カタログ燃費は9.1km/Lと褒められたものではないが、日本では稀有となったFRスポーツカーが300万円台から購入できるというのは、実は幸せなことかもしれないのだ。
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