■気軽に乗れるキャンピングカー、ちょいCamシリーズとは
キャンピングカー市場が盛り上がりを見せているなかで、軽自動車をベースにした「軽キャンピングカー(軽キャンパー)」にも注目が集まっています。
軽キャンパーのなかで「ちょいCam」シリーズというものが存在しますが、どのようなものなのでしょうか。
【画像】気軽に寝れる「ちょいCam」とは? さらにお風呂も楽しめるスゴい新型「アトレー」を画像で見る(30枚)
日本オートキャンプ協会が発行している「オートキャンプ白書2022」によると、オートキャンプ参加人口は7年連続で前年より増加しているといいます。
楽しみ方も広がっており、2021年に至っては秋冬にキャンプをする人が6割に、平日に行く人も4割以上に伸びています。
そんななか、注目されているのが、ワゴンなどの軽自動車をキャンピングカーに改造している「軽キャンピングカー」です。
軽キャンピングカーは、キャンピングカー市場で比較的にリーズナブルに手に入ることにより「キャンピングカーは欲しいけれど、金銭面や実用面から今までは手が出なかった」という人に選ばれています。
なかでも、愛知県で新車・中古車販売などをおこなうルートからスズキやダイハツの軽自動車をベースにした「ちょいCam(キャン)」が販売されています。
このちょいCamシリーズは、趣味を楽しむために車中泊の寝心地の良さと使い勝手を追求しながらも、シンプルな装備で価格がお手頃なのが魅力のひとつです。
さらに、小回りが利いて燃費も良いため、気軽な旅行にもうってつけであるといえます。
バリエーションは4種類あり、使い方によって選ぶことができます。
もっとも装備が充実しているのは「ちょいCam豊(ゆたか)」です。ベッドマット5枚・枕2個つきでメインの就寝空間をしっかり確保し、天井からマット下まて゛熟練家具職人による収納スペースがつきます。
そのほかにも、天井に釣竿を通したりハンガーをかけたりすることのできる穴が空いていたり、電子レンジを収納することのできるスペースがあったりと、内装は非常に充実した空間となっています。
こちらは、スズキ「エブリイバン/ワゴン」、ダイハツ「ハイゼットカーゴ」、「アトレーバン」などに装備することが可能です。
次いで、収納のみを設置して就寝スヘ゜ースを最大限にしたのが「ちょいCam歩(あゆみ)」です。現在(2022年9月時点)は、スズキのエブリィバンを対象としています。
また、「ちょいCam歩」のワゴン車バージョンが「ちょいCam梓(あずさ)」となり、こちらは、スズキのエブリィワゴンが対象です。
さらに、収納付きベッドマットのみの「寝るだけキット」も展開されています。自分で取り付けることができ、時間も5分と非常に簡単です。
追加の架装でバージョンアップもできるため、「まずは軽キャンピングカーを試したい」という人に良いでしょう。
ちなみにオプションでは、サブバッテリー電源システムやソーラー充電システム、マルチシェードなど、さまざまな快適アイテムが展開されています。
■ちょいCamのこだわりと魅力とは
ちょいCamは、発売時よりユーザーの声をもとに改良を続けています。実際に、店頭やイベントなどで実物の車体を見た人からは、就寝スペースの広さに驚かれることが多いといいます。
では、そもそもどういった経緯で誕生したのでしょうか。ちょいCam販売元であるルートの担当者は、制作の経緯について次のように話します。
「ちょいCamがスタートしたのは、2008年のリーマンショック時です。
失業者が増えてクルマも売れなくなっていた当時、新たに『趣味を楽しむための相棒』としてキャンピングカーが注目されるようになってきていました。
そこで、おもに定年を迎えた60代に向けて、『気軽にキャンピングカーを楽しんでほしい』という思いから開発を始めました」
また、開発のポイントについては「やはり、自然を感じられる快適な空間を実現している素材の良さにこだわってます」と語ります。
収納スペースや家具には無垢のタモ材を使用し、熟練の三河家具職人の手を加えて細部まで丁寧に作られています。
就寝スペースの広さも魅力のひとつだというちょいCamシリーズですが、この就寝スペースも同様、三河家具職人のこだわって仕上げた高級感のある木材と、肌ざわりの良い合成皮革です。
さらに、車種に合わせてミリ単位でフィットするように形成されたマットや、ベッドマット裏に4本の脚を固定させていることによって、揺らぎのない安定したベッドマットが実現されています。
そんなちょいCamシリーズのキャンピングカーですが、ユーザーからの反響もやはり大きいといいます。
とくに、新型コロナウィルス感染症による外出自粛が続いた2020年4月頃からは、ホームページのアクセス数が急増し、通常の4倍から5倍ほどになったそうです。
こうした反響の変化について、前出の担当者は続けて以下のように話します。
「以前は定年で退職した人からのお問い合わせがほとんどだったのですが、現在では40代から50代の人が多くなりました。
子育てが終わりファミリーキャンプを卒業した人などが、ご夫婦やひとりでゆっくり趣味などを楽しまれるというケースが多いですね」
実際の購入の決め手としては、装備がシンプルで自分仕様に変えていける点や、リーズナブルな面が挙げられています。
また、最近では、災害時の避難場所としてや、テレワーク用に購入する人もいるようです。
※ ※ ※
ちなみに価格は、取り付け工賃は別ですが、最上級の「豊」でもスズキバージョンなら新車で税込150万円台、ダイハツバージョンは190万円台から購入することができます。
あるいは、「歩」であれば、新車のスズキエブリバンをベースにして130万円台からキャンピングカーを手に入れることが可能です。今年冬からは、「歩」のダイハツバージョンも発売が予定されています。
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もう飽きた。