10月8日、トヨタは、新型ミニバン「グランエース」を発表、10月24日に開幕する第46回東京モーターショーに展示する(展示場所は、製造を担うトヨタ自動車の子会社、トヨタ車体のブース)。
グランエースは、日本未導入の新型「ハイエース」(中東、オセアニアなどで販売中)をもとにしたトヨタ最大サイズの乗用ミニバンである。
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日本仕様とは異なる海外向けのハイエース。主にアジア、中東、アフリカ、オセアニア、メキシコ、中南米地域で販売されている。どれほど巨大かというとトヨタのフラグシップ・ミニバン「アルファード」「ヴェルファイア」以上に大きなボディを持つ。ヴェルファイアのボディが全長×全幅×全高:4935mm×1850mm×1935mmに対し、グランエースは全長×全幅×全高:5300mm×1970mm×1990mmに達する。
現行「ハイエース」の多人数乗車モデル「グランドキャビン」(10人乗り)に近いサイズだ(全長×全幅×全高:5380mm×1880mm×2285mm)。
ボディサイズは全長×全幅×全高:5300mm×1970mm×1990mm。エクステリアは、メッキパーツをたっぷり使った押し出しの強いフロント・マスクが特徴だ。2眼タイプのヘッドランプやデイタイムランニングライトはLEDを採用。もとになるハイエースとは明らかに異なる雰囲気である。
ボディカラーはブラック、パールホワイト、グレー、シルバーの4色から選べる。
ホイールベースは3210mm。インテリアは豪華だ。「高級ホテルの送迎用など、メインは法人向けの移動車両として使用されるケースを想定している。もちろん個人ユーザーもターゲットに含みます」と、開発を手がけたトヨタ車体の担当者が述べるだけあって、もとになるハイエースとは大きく異なる。
インパネはメッキパーツや木目調パネルを随所にたっぷり使う。インフォテインメント・システムは最新のディスプレイ・オーディオを搭載。スマートフォンとの連携を強化し、内蔵する地図アプリケーションなどを表示出来るという。
木目調パネルとメッキパーツを各所に使ったインテリア。メーターパネルはアナログ方式。中央のマルチインフォメーションディスプレイはカラー表示。ステアリング・ホイールはレザーと木目調パネルのコンビタイプ。リアシート用エンターテインメントモニターはディーラーオプション。インテリアの目玉はシートだ。アルファードおよびヴェルファイアと骨格をともにするシートは、本革表皮のみの設定。フロント・シートは電動調整式だ。
シートはふたつの配列パターンから選べる。ひとつは3列・6人乗り(グレードはプレミアム)。この配列パターンの場合、4脚あるリアシートはすべて電動リクライニング&オットマン機構付きになる。
2列目シートは全グレード電動調整式。2列目シートは電動リクライニング&オットマンおよびヒーター機構付き。6人乗りのグレード「プレミアム」は、3列目シートも電動調整式。フロント・シートは電動調整式。シート表皮は全グレード本革のみの設定。もうひとつは4列・8人乗り(グレードはG)。
リアシートのうち、最前列は電動リクライニング&オットマン機構付きで、のこりの2列はリクライニング・スライドともに手動調整になる。
すべてのリアシートにバニティミラーがある。最後列両側のガラスウインドウはサンシェード付き。最後列用のテーブルそばには、ふたつの充電用USB端子もある。リアシート用エアコンの操作パネルは、セカンドシート頭上にある。エンジンは、現行「ランドクルーザー プラド」なども搭載する2.8リッター直列4気筒ディーゼルターボ(詳細なスペックは不明)。組み合わされるトランスミッションは6AT。駆動方式はFR(後輪駆動)のみ。
静粛性を高めるべくもとになるハイエースより、防音材&遮音材を大幅に追加、「静粛性はアルファード/ヴェルファイア並み」とうたう。
エンジンは、現行「ランドクルーザー プラド」なども搭載する2.8リッター直列4気筒ディーゼルターボ。排ガス浄化用スウィッチは、メーターパネル下にある。トランスミッションは6ATのみ。デジタルルームミラーは標準。先進安全機能も充実している。衝突軽減ブレーキやACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、クリアランス・ソナー、バックカメラ、デジタル・ルームミラーなどを標準装備し、大きなボディでも運転がしやすくなるよう工夫されている。
グランエースの価格は未定。トヨタの担当者に訊くと「アルファード、ヴェルファイアに比べそれほど高価な価格設定にはなりません」とのこと。
文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)
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