テスラやトヨタbz4XやレクサスRZに採用されている、まるで飛行機の操縦桿を思わせるヨーク型ハンドル。ステアリングの左右を握るだけで回すので、丸いハンドルに比べると違和感はないのか? アナログなおじさんが運転しても大丈夫なのか?
文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部、トヨタ
おじさんが新型レクサスRZに乗って違和感はなかったのか? クルマに飛行機みたいなヨーク型ハンドルって必要?
■飛行機の操縦桿を思わせるヨーク型ステアリングを装着したレクサスRZに試乗
3月30日に発売となったレクサスRZ。価格はバージョンLが880万円、ファーストエディションが940万円
トヨタbz4Xや2023年3月30日に発売となったレクサスRZに設定されている、ヨーク型ステアリング。丸形ではなく、この形を実現できたのはステア・バイ・ワイヤの技術によるところが大きい。
ステア・バイ・ワイヤとは、ステアリングと前輪が物理的につながっておらず、ステアリング操作は電気信号に置き換えられて操舵する。
上下が平らで持ち替える必要のないヨーク型ステアリング
さっそく、ヨーク型ステアリングが装着されたレクサスRZに乗ってみた。運転席に座りこんだ瞬間、上下の丸い部分がないため、いままで遮られていた景色が違うことに驚く。
そう、丸い普通のステアリングの場合、メーターが見にくかったり、ダッシュボードにかかったりして見にくいことがあった。といっても特段気にしていなかったが、このヨーク型ステアリングを前にすると見やすいし、めいっぱい下げても膝や腿にあたることはないのだ。
ステアリングを左に切ってロック・トゥ・ロックが約150度の状態
ロック・トゥ・ロックは約150度、つまり、ハンドルを持ち替えないといけないような交差点などでも、持ち替えずに操作できる。
サーキットを公道に見立てて走ってみた。実に滑らかで60km/h以上の速度では、低速域で感じたクイックなステアリング特性が中高速域では可変し、スローになる。ただ、速度域が上がっても、ハンドリングの精微さは失われないので、トレースしたところに正確に走る。むしろノーマルステアリングよりも気持ちいいとさえ感じた。
ハンドルを右に左に切り返すS字でハンドルの遅れがないかチェックしたが、かなり遅れるんだろうという先入観は見事に打ち破られた。最初は「おお~なるほど~、ちょっと慣れない人は怖いかも」と思ったが、それも最初だけ。時間が経つと、ほんの少し遅れを感じるかなという程度で、違和感があるとは感じられないレベルだ。
クランクコースでは、ステアリング操作はノーマルハンドルに比べて、ハンドルを切る量が圧倒的に少なく、逆に内輪差で後輪がパイロンをひっかけてしまわないか気になってしまったほど。スラロームを低速で走ったが、ここでも切り返し量は少なかった。
駐車場にバックで入れる時はハンドルを切る量が圧倒的に少ないが、いつもの感じとは違うので切るタイミングが難しい
バックで車庫入れをする時は、ハンドルを切る量が圧倒的に少ないのでラクだったが、最初に車庫入れをした時には、切るタイミングをつかむのが難しく、操舵の修正を数回行ってしまった。まあ、普通のクルマでも一発で入れられるとは限らないのでなんともいえない。
ただ、何のクルマでもそうだが、ハンドル操作は慣れが必要。この曖昧さのないクイックな特性にも運転しているうちに(5分ほどか)慣れたのでもっと長時間乗れば解消されるだろう。
■思わず丸形ハンドルのように、手を持ち替えてしまったということもない
スイッチ類がステアリング両側に
ヨーク型ステアリング装着車に乗る前に、いつものくせでハンドルを持ち替えてしまったら……とか、ちょっとハンドルを切っただけでぐいぐい曲がっていくので違和感ハンパない……というのを想像していたのだが、むしろがっかりするほど、自然で、違和感は少なかった。
ステア・バイ・ワイヤは、ハンドルとタイヤが直結していないため、路面からの入力に対して、どのようにドライバー側に伝わってくるか興味津々だったが、路面の悪いバンプではキックバックがまったくなく、路面からの衝撃をあまり感じないことに驚かされた。
運転が楽しいと感じる時は、路面からのステアリングインフォメーションは心地よく感じるものだが、それが長距離ドライブとなると、疲労につながるので実にありがたい装備でもある。
こちらは通常の丸形ステアリング
気になったのは、ウインカーレバーがハンドルに付いているため、ハンドルを回すと当然のことながら回ってしまう。なぜこのようにしたかというと、ハンドルを持ち換えることなく、どの位置からでもウインカーレバーの操作ができるようにしたそうだ。
重ステ(パワーステアリングがない)に慣れた50代のおじさんにとっては、操舵感よりも、グランツーリスモのようなゲーム感覚とか、未来のクルマを運転しているという、なんともいえないワクワク感のほうが大きかったかもしれない。今後は、BEVの上級車種を中心に増えていき、制御領域も広がっていくだろう。
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