トヨタ自動車は2016年5月20日、プラグインハイブリッド車(以下PHV)を含むハイブリッド車のグローバル累計販売台数が2016年4月末までに901.4万台となり、900万台を突破したと発表した。
トヨタは環境への対応を経営の最重要課題のひとつと位置づけ、「エコカーは普及してこそ環境への貢献」との考えのもと、これまでハイブリッド車の普及に取り組んできた。1997年8月に日本でコースターハイブリッドEVを発売、同年12月に世界初の量産ハイブリッド乗用車の初代プリウスを発売して以来、多くの顧客に支えられ、2015年7月末の800万台突破から約9カ月で累計販売台数900万台を達成した。
トヨタは直近の1年でも、シエンタ(2015年7月発売)にハイブリッドモデルを追加したほか、4代目となるプリウス(2015年12月発売)の販売を開始。海外ではRAV4にハイブリッドモデルを追加(2015年11月発売)し、中国には現地産ハイブリッドユニットを搭載したカローラハイブリッド、レビンハイブリッド(2015年10月発売)を投入している。2016年4月末現在、約90以上の国・地域でハイブリッド乗用車33モデル、PHV1モデルを販売している。
トヨタは2015年10月に「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表し、地球環境の問題に対してクルマの持つマイナス要因を限りなくゼロに近づけ、持続可能な社会の実現に貢献するために自ら取り組むべきチャレンジを掲げた。その実現のために、ハイブリッド車についてはさらなるラインアップの拡充に努め、2020年までに年間で150万台、累計で1500万台の販売を達成することで環境への貢献を進めていくとのことだ。
なお、2016年4月末までに販売したハイブリッド車(コースターなど一部車種を除く)のCO2排出抑制効果を「市場走行台数×走行距離×燃費(各国実走行燃費)×CO2換算係数」という式で計算すると、車両サイズ及び動力性能が同等クラスのガソリンエンジン車のCO2排出量と比較して、約6700万トン抑制したと試算。気候変動の原因のひとつとされるCO2削減に大いに寄与したと考えている。またガソリン消費抑制量は同等クラスのガソリンエンジン車のガソリン消費量と比較して、約2500万kLの効果があったと試算している。
トヨタは各種エコカー開発に必要な要素技術を含み、さまざまな燃料と組み合わせることができるハイブリッド技術を「21世紀の環境コア技術」と位置づけている。今後もトヨタのハイブリッド車がより多くのお客様に選んでいただけるよう、さらなる高性能化やコスト低減、商品ラインアップの拡充に取り組んでいくとしている。
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