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50年前の初代から独創性しかない! 三菱「デリカ」を振り返るとやっぱり偉大すぎた!!

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50年前の初代から独創性しかない! 三菱「デリカ」を振り返るとやっぱり偉大すぎた!!

 この記事をまとめると

■三菱の看板車種の一角「デリカ」

これが次期デリカD:5か!? JMSの三菱ブースに現れた「D:X」の正体

■初代モデルは1968年にトラックとして誕生

■現在は5代目となっており次期新型はPHEVになると予想されている

 ライバル不在の個性派ミニバンを振り返る

 クロスオーバーSUVのムーブメントがくるずっと前から、ミニバンとSUVをクロスオーバーさせた唯一無二のモデルとして独自のキャラクターを輝かせてきたのが三菱デリカだ。

 そのルーツを遡ると1968年の夏に生まれた小型トラックにたどり着くことは、意外に知られていない。じつは「デリカ」という名前を最初に与えられたモデルは、1.1リッターエンジンで最大積載量600kgという小型トラックだった。

 しかし、デリカ=トラックという印象が薄いのも当然だ。翌1969年には、「ゆうゆう365日」と自信満々のキャッチコピーをひっさげた1BOXボディが追加されている。そのワゴンバージョンとしてラインアップされたのが「デリカコーチ」で、3人がけ×3列シートの9人乗り仕様が用意された。まさに、現在の「デリカ」イメージを生み出したルーツ的モデルといえる。また、デリカの伝統となる2トーンカラーも、この初代モデルから採用されていた。その後のフルモデルチェンジごとにメカニズムとしての進化を遂げたのはいうまでもないが、デリカの商品企画としては初代で完成していたといえそうだ。

 1979年にフルモデルチェンジした2代目デリカでは、1.6リッター「サターン80」エンジンと5速MTの組み合わせが登場したことも話題となったが、レジャーニーズに応える「スターワゴン」が登場したこともトピックスのひとつ。パッケージとしても、初代のデリカコーチに続き9人乗りを用意した。フロント・ウイッシュボーン、リヤ・リーフリジッドという足まわりは、フレームシャシーの商用車ベースを感じさせるが、世にミニバンという言葉が広まる以前からスライドドアの3列シートのレジャービークルを提案していたことには驚かされる。

 今においても唯一無二の孤高の存在

 そうした価値観が昇華、市場に広まったのが1986年に誕生した3代目デリカだ。スターワゴンの名称を受け継ぎ、2.5リッターガソリンエンジンの3ナンバー仕様をラインアップするなど上級ワゴンらしく進化させた。

 2代目モデルに続き、副変速機付きの本格的な4WDシステムを搭載、大径タイヤと組み合わせたことも記憶に残る。それによってデリカ=クロカン1BOXというイメージを強化、独自のポジションを手に入れたことも印象深い。

 当時のトレンドに則り、前後左右にパイプガードを配したスタイルや、明るいキャビンを実現する「クリスタルライトルーフ」、停車時に楽しめる回転対座シートなども3代目の魅力であった。

 こうしてバブル経済期に日本の自動車市場を席巻した“RVブーム”の中心にあったデリカは、1994年にドラスティックなフルモデルチェンジを果たす。新たにスペースギアというサブネームを与えられた4代目デリカは、それまでのキャブオーバースタイルから、短いながら鼻先をもつセミキャブオーバーに変身した。

 ただし、エンジン縦置きFRベースの4WDという駆動方式は変わらなかった。4WD機構は本格オフローダーのパジェロと同様のメカニズムで、走破性はミニバンといえないハイレベルなもの。

 ホイールベースから異なるロングボディと標準ボディを用意したのも、当時のクロカン4WDのトレンドに準じたものだった。「スーパープレジャーRV」という開発コンセプトによりミニバン×SUVという価値観をさらに高めたのが4代目のスペースギアだ。

 現行型へのフルモデルチェンジは2007年。「デリカD:5」というネーミングは、デリカとして5代目になったという伝統をアピールするものだが、メカニズム的にはついにFFベースとなった。これにより走りと快適性を向上、乗用車らしい乗り味に磨きをかけ、ミニバンとSUVの“いいとこどり”キャラクターへと進化した。

 フルモデルチェンジした当初はガソリンエンジン+CVTのパワートレインだったが、のちに現在も搭載される2.2リッタークリーンディーゼル+8速ATへスイッチ、2019年には現在のダイナミックシールド顔になったことで、タフネスなイメージを強めたことは記憶に新しい。

 三菱長年のノウハウを結集した「AWC」に基づいた4WD制御は、2WD/4WDの切り替えだけでなく4WDロックというオフロード走行を意識したモードを持つのが特徴。ロックモードでは前後駆動バランスが均等に近くなるというのは、副変速機をもっていた時代の直結4WDを想起させるものだ。

 このようにFFベースとなってもデリカが培ってきたクロカン1BOXというキャラクターは薄まるどころか、しっかり強化されている。2023年のJMS(ジャパンモビリティショー)では、未来のデリカをイメージした「D:X Concept」を披露した。このコンセプトカーはプラグインハイブリッドを想定、S-AWCに基づく電動4WDパワートレインになるということだ。

 FFベースとなった5代目においても、デリカらしさは薄まるどころか色濃くなっていったことを思えば、電動化したデリカも伝統を感じさせる走り味が期待できそうだ。

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みんなのコメント

3件
  • tsm********
    デリバリー・カーでデリカね
  • タマにゃん
    二駆のクリスタルライトルーフの写真ではなく、四駆のクリスタルライトルーフの白黒の写真が欲しいですね。それに乗ってました。でも2500ccのディーゼルターボは遅かった。今のクリーンディーゼルは早いです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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