3月12から15日までの4日間競技で行われる予定だったた2020年WRC(世界ラリー選手権)第3戦ラリーメキシコは、新型コロナウイルスの影響で15日日曜日の予定をキャンセル、14日土曜日終了時点でフィニッシュとなり、セバスチャン・オジエがトヨタの移籍後の初優勝を飾った。2位にはオィット・タナック(ヒュンダイ)、3位にはMスポーツ・フォードのテーム・スニネンが入った。日程短縮はメキシコから一部の国へ渡航制限が課される予定となったことを受けて決定されたもので、14日土曜日午後の時点でチームに通告されていた。
ポイント首位浮上も勝者オジエに笑顔なし
未舗装の硬質路面に滑りやすい砂利が積もったメキシコのステージは、全WRCイベントの中でもっともスタート順の影響を受けやすい=早いスタート順のドライバーが不利とされるラリー。第1戦と第2戦の好調でランキング上位に名を連ねるトヨタ勢は苦戦が予想された。
【くるま問答】トヨタ2000GTのサイドにある四角い部分には、いったい何が入っているのか?
木曜日夜の世界遺産都市グアナファトでのふたつのストリートステージを経て、本格的な「開戦」となった金曜日のSS3ではそんな予想が的中。トヨタ勢は後方スタートでベストタイムを刻んだタナックに大きな差をつけられてしまう。
しかし、そのタナックは次のSS4で攻めすぎてリアを岩にヒット。サスペンションを痛めて大きなタイムロスを喫した。ここで首位に立ったのがオジエだった。2番手にはMスポーツ・フォードの若手スニネンが浮上したが、メキシコを知り尽くしたオジエとっては与し易い相手。徐々に差を広げて土曜日午後に日曜日のステージキャンセルが決定するまでに十分なリードを築き上げ、そのままトヨタ移籍後初勝利を達成してドライバーズランキング首位に立った。
だが、オジエはヨーロッパでも新型コロナの感染者数の多いフランス出身とあって、「いいラリーだったけど、命より大切なものはない。今回はいつもやっているメキシコのファンとの交流も最小限だったし、勝っても派手なセレモニーもない。全てが収まって、次に勝った時に大喜びしたい。今は一刻も早く家族の元に帰りたいよ」とフィニッシュ後のコメントは控え目だった。
トヨタ風に変身したヒュンダイが侮れぬパフォーマンスを披露
タナックのドライビングミス、ティエリー・ヌービルとダニ・ソルドのマシントラブルで、トヨタの2連勝を許したヒュンダイだが、純粋なパフォーマンスという面ではヤリスWRC以上のスピードを見せた。
ヒュンダイi20 WRCは今回からリアスポイラーなどの空力パーツをヤリス風にアップデート。タナックは、優勝こそ逃したものの、ベストタイム連発で10番手から2位まで挽回し、金曜午後に電気系トラブルでデイリタイアを喫したヌービルも再走の土曜日に目覚ましいスピードを披露した。
ドライバーズ/マニュファクチャラーズ選手権の双方でトヨタに先行を許しているものの、今後も両チームの戦いは熾烈を極めそうだ。
WRC第4戦ラリーアルゼンチンは4月23~26日に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響ですでに延期が発表済み(新日程は未定)。次戦は5月21~24日のラリーポルトガルになるが、実際に開催されるどうかはこちらも不透明な情勢だ。
2020 WRC 第3戦ラリー・メキシコ 結果
1位 17 S.オジエ(トヨタ ヤリス WRC) 2h47m47.6s
2位 8 O.タナック(ヒュンダイ i20クーペ WRC) +27.8s
3位 3 T.スニネン(フォード フィエスタ WRC) +37.9s
4位 33 E.エバンス(トヨタ ヤリス WRC)+1m13.4s
5位 69 K.ロバンペラ(トヨタ ヤリス WRC) +2m20.5s
6位 22 P.ティディマンド(シュコダ ファビア R5) +10m29.3s
7位 20 N.グライジン(ヒュンダイ i20 R5) +12m27.0s
8位 27 M.ブラチア(シトロエンC3 R5) +13m37.5s
9位 44 G.グリーンスミス(フォード フィエスタ WRC) +13m56.5s
10位 21 O.ベイビー(ヒュンダイ i20 R5) +15m32.2s
2020 WRC マニュファクチャラーズランキング
1位 トヨタ 110
2位 ヒュンダイ 89
3位 M-Sport フォード 65
2020 WRC ドライバーズランキング
1位 S.オジエ(トヨタ) 62
2位 E.エバンス(トヨタ )54
3位 T.ヌービル(ヒュンダイ) 42
4位 K.ロバンペラ(トヨタ ) 40
5位 O.タナック(ヒュンダイ )38
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