世の趨勢が持続可能性を求めて進化を続ける中で、名門ブランドの古き良き味わいと、最新テクノロジーとをバランスさせ、それこそが新たな時代性だと主張するかのようなアルファロメオ。そこから送り出されるスポーツサルーン、ジュリアは、我々にどんな満足を与えてくれるのだろうか?
アルファロメオ ジュリア 2.0ターボ ヴェローチェ
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深夜テレビの音楽番組をぼぉ~っと観ていた。すると、相当にポップな装いの70代とおぼしき男性が二人登場してきた。ん、どこかで観た覚えが……。なんと、70年代に多様な進化を遂げた和製ロックバンドの担い手(だと思うが……)として、音楽シーンをリードしてきたロックバンド、ムーンライダーズの鈴木慶一と鈴木博文の兄弟インタビューが始まったではないか! 個人的に熱狂的ファンではないものの、キャンディーズなどのバックバンドもつとめていたことも含め、その功績は理解しているつもりだ。とにかく懐かしさもあってインタビューに聞き入った。
聞けば、現在も音楽活動は順調であって、近々、野音(日比谷野外音楽堂)でライブをやるというし、かなり活発に活動しているようだ。そんなインタビューに時々挟んでくる最近の映像には、姿こそ少々変わったものの、相も変わらぬ都会的でスマートで軽やかに語りかけてくるようなサウンドを聞かせ、健在ぶりを見せてくれたのである。そして番組中のある言葉に少し驚かされた。
「ライブの楽曲はファンの投票で決めるんだよ」と言うのである。自分たちが大切にしているオーディエンスが、もっとも喜ぶのは、「押しつけではなく、裏切らないこと」とでもいいたげな、その主張。そこにはどんな思いが込められているのだろうか? いつの時代も、ファンの求めるものを、最上のレベルで届けるという意味であれば、それこそアーティストにとって、もっとも難しいことであると感じると同時に、そのエネルギッシュな姿勢には感心させられたのだ。
実はイタリアの名門、アルファロメオに対して、同じような感覚を抱いたことを思い出した。アルファロメオにはブランドをこよなく愛する「アルフィスタ」と呼ばれる、熱狂的な人たちが存在する。彼らは過去から現在までのアルファロメオの歴史も伝説も、そしてプロダクトも、すべてを愛し、受け入れる。その上で「歴代最良のアルファはどれか」とか「最近のスタイルは」とか、さらには「これからの電動化はどうする」とか、なかなかに賑やかなのである。
一方で、最近のアルファロメオは、確実にアルフィスタ以外の人たちにとっても、重要なアイテムになってきている。女性ライフスタイル誌のロケに今回のジュリアを持ち込めば「マークがとっても可愛い。メーターが針だから、なんかメカメカしていてカッコいい」という人たちにとって、確実に響き、選択枝として捉えられているのである。
それは、革新的なエンジン、理想的な前後重量配分、独創的技術、優れたパワーウェイトレシオといった数値的なパフォーマンスに支えられた上での「走りがいい」とか「コーナリングが楽しい」とかのレベルの話ではない。仮に唯一の共通認識があるとすれば、洗練されたイタリアンデザインが内外装を仕上げている、と言うことぐらいだろうか。
アルファロメオを代表する永遠のアイコニックモデルにして、ブランドの“魂”を宿した、真のスポーツサルーンといわれるジュリアも、女性ライフスタイル誌界隈に於いては、重要なファッションアイテムとしてのみ、捉えられているわけだ。
ジュリアを運転する人はジャーマンブランドや国産ブランドのプレミアムとは違った雰囲気に見える。それだけで十分なのかもしれない。
そんなことを思いつつ、ムーンライダーズの最近のライブ映像など見ると、年齢の高い人たちに交じって、若い人たちも結構いて熱狂しているのである。本質的な魅力さえ揺るぎがなければ、年代も国籍も男女も関係なく、熱狂の対象となるのである。当然のことながらアルファロメオが持てる力を全力で発揮し、その魅力を発揮して次世代のアルファを提案し続ければ、世界中にいる多様なオーディエンスは、これまでどおり、いや、これまで以上に熱狂してくれるだろう。もちろんアルフェスタの皆さんは、新参にも優しいはずである、と願いたい。
低く構えたボディと理想的な重量配分などでレベルの高い操縦安定性と乗り心地のバランスの良さを発揮するスポーツサルーン。
夜間の視認性を確実に確保しながらシャープなデザインのバイキセノンヘッドライトを備えたフロントマスク。アルファならではの伝統が生きる佇まいである。
アルファロメオのデザイン部門、チェントロ スティーレが手がけたデザイン。パフォーマンスを最大限に引き出すための機能美と、ドライバーの感性に訴えかけるデザインエッセンスが高次元で融合している。
アナログメーターがむしろ魅力として捉えられる。先進のドライバーアシスト*やナビゲーション*などの安全・快適装備も装備。
厳選されたレザー仕立てのシートやダッシュボードをはじめ、つや消しアルミニウムのインサートなどを用いた贅沢な仕上げ。
圧倒的なパフォーマンスレベルと応答性を実現したジュリアのエンジンは、ターボチャージャーを搭載した総アルミニウム製。いい意味でエンジン車本来の良さとFR(後輪駆動)の融合が魅力でもある。
(価格)
5,980,000円(2.0 TURBO VELOCE/税込み)
<SPECIFICATIONS>
ボディサイズ全長×全幅×全高:4,655×1,865×1,435mm
車重:1,630kg
駆動方式:FR
トランスミッション:8速AT
(エンジン)
排気量:1,995cc
最高出力:206kw(280PS)/5,250rpm
最大トルク:400Nm(40.8kgm)/2,250rpm
問い合わせ先:アルファコンタクト 0120-779-159
撮影/篠原晃一
TEXT : 佐藤篤司(AQ編集部)
男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書「クルマ界歴史の証人」(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。
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みんなのコメント
しかし、なんで今更アルファのヴェローチェの記事なの?数年経ってるよね。良い車だとは思うけど…