■イルカのシルエットを感じさせるデザインの新型コンパクトEV
電気自動車(EV)販売台数世界No.1のBYDの日本法人であるBYD Auto Japanは2023年9月20日、新型コンパクトEV「BYD DOLPHIN(ビーワイディー ドルフィン)」を発売しました。価格は363万円~407万円(税込み)です。
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「BYD DOLPHIN」は、全長4290mm × 全幅1770mm × 全高1550mm、ホイールベース2700mmのコンパクトEVです。日本市場向けに全高を1550mmに調整しており、日本の一般的な機械式駐車場のサイズ制限をクリアしています。
バッテリー容量は44.9kWhと58.56kWhとグレードによる2種類を用意し、一充電あたりの航続距離はそれぞれ400kmと476km。グレードは「BYD DOLPHIN」と「BYD DOLPHIN Long Range(ロングレンジ)」の2種類を設定しています。
ADAS(先進運転支援システム)は、グレードを問わず、同一車線内走行支援のナビゲーションパイロットや死角をサポートする「ブラインドスポットインフォメーション」、「自動緊急ブレーキシステム」などを標準装備しています。さらに、「ドライバー注意喚起機能」「幼児置き去り検知システム」「誤発進抑制システム」「フロントクロストラフィックアラート」「フロントクロストラフィックブレーキ」といった充実した機能も標準装備しています。
エクステリアは、かわいらしさと人懐っこさを感じさせるイルカのような丸みを帯びたボディラインと、イルカが海面から飛び出てくるときの躍動感を表現した2本の大胆なウエストラインが特徴。インテリアは、滑らかで広がりのある曲線でデザインされており、モダンでダイナミックな車内空間を演出しています。
■コンパクトEV市場のゲームチェンジャーになるか注目が高まる
日本政府は2035年までに国内の乗用車新車販売で電動車の比率を100%とする目標を掲げており、電動化が急務となっています。経済産業省は、2030年までに15万口としていたEV充電器設置目標を倍増させ、30万口にまで引き上げる新たな指針案を示しています。
東京都は都内の集合住宅において、2030年までに6万基のEV充電器を設置することを目標に掲げており、2025年からは新築マンションにEV充電器の一定規模の設置を義務付けるなど、充電インフラの整備が加速度的に進むと見込まれます。
また、都市部では機械式駐車場を利用するシーンが多くあるため、全高1550mm以下といったサイズ制限をクリアするコンパクトEVのニーズが高まると見込まれます。実際に、EVの購入意向層が検討するボディサイズとして「コンパクト」が最も多く選ばれるなど、コンパクトEVカテゴリへの期待が高まっています。
BYD Auto Japan マーケティング部の遠藤友昭部長は、発表会でのインタビューの場で
「ドルフィンは中国では主に30代の女性をターゲットにしていましたが、日本国内ではサイズや価格帯的に、より幅広い層に受け入れてもらえるのでは、と思っています」
「同セグメントのクルマと比較して優れた機能性やパッケージング、分かりやすいインフォテイメントシステムなどをアピールし、ディーラー網整備による対面式販売スタイルの構築やイベント協賛などを通じて、クルマ自体を初めて購入する若い人たちにも見て触れて乗ってもらう機会を増やしていきたいと考えています」
と、今後の日本市場への意気込みを語りました。
BYD Auto Japanは2025年末までに、ショールームを備えた店舗を全国に100超開設する目標を掲げており、同社の今後の展開にも注目が集まります。
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