航続距離は最大702km!
テスラが欧米でモデル3ロングレンジ後輪駆動グレードを追加設定して、史上もっとも航続距離の長い、コスパ最強のモデル3が誕生しました。日本市場にも導入される可能性について、その予想される値段設定などを解説します。
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まず、日本でも人気の高いEVであるテスラ・モデル3とモデルYは、現在日本国内で、RWDグレード、ロングレンジAWDグレード、そしてパフォーマンスという3つのグレードを設定しています。他方で海外では、AWDに対する需要が大きくなく、とくにモデル3は、パフォーマンスグレードに対して専用の内外装デザインをはじめとして、電子制御サスペンションを採用するなど、ロングレンジAWDとの差別化によって、ロングレンジAWDの需要があまり大きくないといわれています。
ところが78.4kWhバッテリーを搭載するロングレンジグレードであれば、エントリーグレードの60kWhバッテリーと比較しても、さらに大容量バッテリーを搭載しているぶんだけ絶対的な航続距離が延長されます。よって、AWDは必要ではないが、絶対的な航続距離はほしいと考えるユーザーから、ロングレンジRWDグレードをラインアップに追加してほしいという声が高まっていたわけです。
そして今回、追加設定されたのが、モデル3ハイランドのロングレンジRWDグレードです。なんといっても注目するべきは航続距離の長さでしょう。WLTPサイクルベースにおけるWLTCモードクラス3において、最大702kmという航続距離を実現しています。
これまで最長航続距離を実現していたロングレンジAWDと比較しても、24km分の航続距離延長です。また、実用性においてもっとも信用に値するEPA基準でも、最長で584kmを実現。ロングレンジAWDグレードと比較すると36kmぶんの航続距離延長を実現しています。
他方で、搭載バッテリーやモーターの種類はまったく変更されておらず、搭載モーターがひとつ減ったことによる車両重量の軽量化によって、そのぶんだけ航続距離と電費が増した格好です。車両重量はLFPバッテリー搭載のRWDグレードと比較しても15kgほどの軽量化を実現しています。ちなみにバッテリー容量が増えたぶんだけ最高出力が増加しており、0-100km/h加速も5.2秒と俊敏な動力性能です。
そして、もっとも気になる値段設定について、ロングレンジRWDは4万4990ユーロと、ロングレンジAWDと比較しても5000ユーロも安価な値段設定を実現。LFPバッテリー搭載のRWDグレードは3万9990ユーロであることから、ちょうどLFPのRWDとロングレンジAWDの中間の値段に設定してきた格好です。
よって、もし仮に日本市場にロングレンジRWDが導入されることになった場合、おそらく値段設定としては575万円程度からのスタートになると推測可能でしょう。ロングレンジAWDと同等の85万円の補助金を適用できる場合、ロングレンジRWDは実質490万円程度から購入することが可能になるとも推測できます。
また、すでにラインアップされているモデルYもロングレンジRWDグレードを発売中です。航続距離はWLTCモードクラス3で600kmを実現。EPA基準でも525kmを実現しており、これはロングレンジAWDと比較しても30kmもの航続距離延長となります。
また、ロングレンジRWDでは搭載モーターが変更されており、0-100km/h加速も5.9秒と俊敏になっています。
日本での価格は約570万円からとなるか
そしてもっとも注目するべき値段設定について、4万8990ユーロを実現。これはロングレンジAWDよりも6000ユーロも安価な値段設定となります。よって、もし仮に日本市場にロングレンジRWDが導入された場合、日本ではおおよそ570万円程度から発売されるものと推測可能でしょう。ロングレンジAWDと同等の65万円の補助金を適用できた場合、実質的に505万円から購入可能となる公算です。
そして今回、ヨーロッパをはじめとして北米市場でも導入され始めたロングレンジRWDグレードについて、モデル3では近いうちに導入される可能性が高いのではないかと推測しています。というのも、現在のところ欧州市場のモデル3を生産しているのは中国の上海工場です。
よって中国製を輸入する日本にもロングレンジRWDグレードを導入することは比較的容易であり、最短で2025年Q1から導入されるのではないかと推測しています。
他方で、モデルYは日本国内にはロングレンジRWDグレードの導入は見送られる可能性が高いと推測できます。というのも、欧州でラインアップされているモデルYはドイツのベルリン工場で生産されており、日本市場向けのモデルYを生産する上海工場ではロングレンジRWDを生産していません。その上、間もなくモデルYのモデルチェンジバージョン、通称ジュニパーが投入される見通しです。こうなると、わざわざ中国市場でいまからロングレンジRWDグレードを追加で生産、しかも日本国内で発売するために型式指定を取得することはしないはずでしょう。
いずれにしても、ジュニパーは2025年Q2から納車をスタートさせるのではないかと個人的に推測しています。よって、現在モデルYの購入を検討している方は、すぐに車両を購入しなければならない場合を除いて、いまは購入をステイしたほうがいいと感じます。
ただし、現行のモデルYは年末までに、さらに追加の販売促進活動が展開される可能性があります。というのも、韓国市場でこのQ4からRWDとロングレンジグレードの購入に対してゼロ金利施策を導入しています。よって日本国内でも、中国や韓国と同様に、とくにジュニパー導入前の買い控えの需要低下を喚起するために、モデルYに対してゼロ金利施策などを追加で導入してくる可能性があるわけです。
いずれにしても、モデルYを年末までに何としても購入したい場合は、11月上旬まで様子見して、新車に対する追加の購入プロモーションであったり、在庫車両に対する値引きやプロモーションを待つのがいいと感じます。
いずれにしても、欧米において航続距離を最大化する、コスパ最強のロングレンジRWDグレードが追加設定されたことで、日本国内でもモデル3に対してはロングレンジRWDが導入される可能性が十分に存在することから、現在モデル3の購入を検討しているユーザーはこの点も考慮することをおすすめします。
他方で、モデルYは、ジュニパーの導入がかなり近くなっていることから、直近でゼロ金利キャンペーンなどを導入する可能性があるため、これらも考慮に入れて購入検討するのがいいでしょう。
また、直近でテスラジャパンは紹介キャンペーンを復活させています。紹介コード経由で購入を確定させると7万円分の値引きを受けられます。
テスラの紹介キャンペーンは、紹介コードを通じて購入したユーザーだけでなく紹介した側にも特典があります。このようにエンドユーザーによるリファラル購入を促進することで、広告費を最小化するのもテスラの有名なマーケティング戦略です。
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