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乗れば納得、“俊足の電動シティレーサー”──新型日産ノート オーラNISMO tuned e-POWER 4WD試乗記

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乗れば納得、“俊足の電動シティレーサー”──新型日産ノート オーラNISMO tuned e-POWER 4WD試乗記

一部改良を受けた日産「ノート オーラNISMO」の4WDバージョンに、小川フミオが乗った!

4WD設定の理由

新しい日産ノート オーラNISMO発表──GQ新着カー

“スポーティな電動車”というジャンルは、今後伸びていくかもしれない。“足の電動シティレーサー”を謳う、日産の新しいノート オーラNISMOが2024年7月18日に登場。気持ちのいい操縦性が印象的なモデルだった。

ノート オーラNISMOは、名前のとおり、日産のシリーズ・ハイブリッド(エンジンをバッテリー駆動のためだけに使うハイブリッド)である「ノート オーラ」がベース。国内外のモータースポーツ活動から市販車のチューニングまで手がけるNISMOが手がけたコンプリートカーだ。

加速とハンドリングがとくに図抜けていて、ベース車のいいところをうまく伸ばしているのが特徴だ。これまで、ノート オーラNISMOは前輪駆動のみだったが、今回のマイナーチェンジを機にリヤにもモーターを搭載した4WDモデルが追加された。「tuned e-POWER 4WD」と、呼ぶ。

同時にエクステリアデザインが一部変更された。ひとつはフロントグリル。NISMOによると空力性能最適化のためという。リヤバンパーも少し形状を変更。ここでも空力が見直された。さらに4WD専用として、ENKEIによる専用ホイール装着。軽量化を謳う。

「4WDを設定したのは、“より速く・気持ちよく・安心して”というNISMOのクルマづくりのモットーに基づいて、スポーティなハンドリングを追求した結果です」

日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社(NISMO)カスタマイズ事業部でアシスタントチーフビークルエンジニアを務める成富健一郎は言う。彼は、4WDの開発を担当したそうだ。

4WD化のどこがいいのか? ひとことで言うと、ハンドルを切ったときの旋回性能が向上する点だ。さらに今回のノート オーラNISMO tuned e-POWER 4WDは、ベースとなるノート オーラ4WDよりパワフルな後輪用モーターを搭載。後輪の駆動力を上げるいっぽう、前輪に余裕をもたせカーブでの旋回性を高めたという。

ノート オーラNISMO tuned e-POWER 4WDの後輪用モーターは、出力が50kWから60kWへ、トルクが100Nm から150Nmへ向上。くわえて、ドライブモードで「NISMO」を選ぶと、リヤモーターの駆動力をめいっぱい使え、「アクセル(ペダル)で積極的にクルマをコントロール可能」と、NISMOではしている。

おもしろいように曲がる私は試乗前、上記の説明を受けていたが、実際に走り出してみると、たしかに楽しい! 開発者の言葉どおり、おもしろいように曲がる。パワフルな前輪駆動より、コーナリング中にも強気で加速可能。この感覚も、かなり良い。

有段ギアがないゆえ、アクセルをゆるめたときにシフトアップしてしまい、加速が鈍る……ということがないのも、モーター駆動のメリットである再認識した。

きついカーブへ入っていくのでアクセルペダルから足を離してブレーキをかけたときや、低速で通過しなくてはならないコーナーから脱出して加速するとき……など、あらゆる場面でスムーズな加速の恩恵を感じた。

「エコ」「ノーマル」それにNISMOと3つのドライブモードで、前後の駆動力配分の上限が決まっている。もちろんNISMOモードがノート オーラNISMOのポテンシャルの引き出す点において、もっとも優れる。とくに直線で強く加速したときは75%程度のパワーが後輪へと配分されるようだ。

新しいノート オーラNISMOでは、シャシーもチューニングされている。サスペンションシステムでは、フロントのストラットをはじめ、スプリング、ダンパー、ブッシュが専用タイプへ。ステアリングのアシストマップと、シャシー制御をするVDCとインテリジェントラインコントロールも専用チューニングだ。その恩恵は4WDでもしっかり感じた。

ハンドルを切ってぱっと曲がる。その動きがとても楽しいので、飽きない。ただし、コーナリングやスラロームを楽しめる環境にいる人が買うなら、標準シートだとホールド性がいまひとつかもしれない。オプションのレカロシートを選ぶと良いだろう。

6.5Jから7Jへとワイドリム化した17インチホイールも専用。それに組み合わされたミシュラン「パイロットスポーツ4」も「これがもっとも性能を引き出してくれる」(NISMOの担当者)とのこと。たわみが少なく、それでいて柔軟性に富む。スポーティでありながら快適性も満足いくレベル、と、称賛している。それもよくわかった気がした。

惜しいのはブレーキのフィールだ。反発力がややとぼしくて、どこからどれだけ効くかがわかりにくい。ちょんっと踏むつもりが、グーっと奥まで踏み込んでしまい、ガックンと制動がかかってしまうのも私は体験した。ストロークで効かせるより踏力で強さを調整できれば、鬼に金棒っていってもいいのに、と、感じられた。

エンジンは2021年に新しくなって、高速領域で始動したときの音がうんとよくなった。今回もその美点はちゃんと引き継いでいて、というか、まわっているんだろうが、存在感が弱くなったような気すらした。つまり洗練されたということだ。

価格は、前輪駆動車の¥3,072,300に対し、4WDは¥3,473,800と比較的リーズナブルな価格設定もよい。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

2件
  • tmo********
    日産のディーラーでジャッキかけるのに左右のジャッキアップポイントの鉄板曲げられてた。洗車で気づいた。後日クレーム言ったけど、すいませんでしたと謝られただけ。これってどうなん?謝罪だけで済ます箇所なん?ここは曲げても問題ないと認識してるんか、日産のサービスって??下手したら自分でパンダジャッキ掛けれんやないか。自分でペンチハンマーで直し、タッチアップまでした。もう二度と日産は買わない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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