現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ジャガー・ランドローバーが発表した電動化を推進するグローバル戦略「Reimagine」の衝撃の中身

ここから本文です

ジャガー・ランドローバーが発表した電動化を推進するグローバル戦略「Reimagine」の衝撃の中身

掲載 更新
ジャガー・ランドローバーが発表した電動化を推進するグローバル戦略「Reimagine」の衝撃の中身

ジャガー・ランドローバーは、英国の2つのブランドを通じて、デザインによるモダン・ラグジュアリーの未来を再構築していくことを発表した。

真のサステナビリティ(持続可能性)を掲げ、ジャガー・ランドローバーは世界で最も目の肥えたユーザーに、世界で最も魅力的なラグジュアリーカーおよびサービスをいち早く提供するクリエーターになることを目指す。この戦略は、ラグジュアリー・ビジネスの環境、社会、地域コミュニティにインパクトを与える新たなベンチマークを作り出すために設計した。

アウトドアもストリートも楽しめるホンダの個性派バイク「CT125 ハンターカブ」

ジャガー・ランドローバーの最高経営責任者(CEO)である、ティエリー・ボロレ氏は次のように述べている。

「ジャガー・ランドローバーは世界の自動車業界において極めてユニークな存在です。他に類を見ないモデルのデザイン、顧客の将来のラグジュアリー・ニーズに対する並外れえた理解、感性に訴えかけるブランド価値、英国の精神、そして、タタ・グループの傘下であることで、テクノロジーとサステナビリティの分野において世界をリードする各社との連携ができるという優位性を持ち合わせています。

私たちはこれらの要素をいかして、これからのビジネス、ジャガーとランドローバーという2つのブランド、そしてカスタマー・エクスペリエンスを再構築していきます。この『Reimagine』戦略により、かつてないほどに独自性を強化し際立たせることができます。それと同時に、当社を取り巻く世界に対し、よりサステナブルでポジティブなインパクト与えることもできるのです」

サステナビリティを中核に据えた2つのモダン・ラグジュアリー・ブランド

「Reimagine」戦略の中核となるのは、ジャガーとランドローバーの両ブランドの電動化で、独自のパーソナリティを明確に持った、別々のアーキテクチャーを採用。

ランドローバーは、クルマとドライバーはアドベンチャー(冒険)によって結びつくと考えており、新境地を切り開いて新たな挑戦に立ち向かい、期待以上を求め、「ABOVE AND BEYOND(さらなる高み)」を目指す人々をサポート。

「RANGE ROVER」「DISCOVERY」「DEFENDER」の3つのファミリーを通じて、ラグジュアリーSUVにおいて世界をリードし続けるために、今後5年間で6種類のピュアEV(電気自動車)を導入。ランドローバー初となるピュアEVモデルは、2024年に登場する予定だ。

ジャガーは2020年代半ばまでにブランド再生を実行。感性に訴えかけるデザインと、次世代を切り拓くテクノロジーを備え、非常に美しい新たなポートフォリオを提供するピュアEVのラグジュアリー・ブランドとして生まれ変わる。

ジャガーは、ユーザーのジャガーに対する期待に応え、ジャガーでしか味わえない感覚をもたらす美しい自動車体験を作り出すことで、人々の生活や日常を特別なものにする存在となる。

なお、「XJ」というネームプレート自体は存続する可能性はあるが、今後発売するべく開発を進めていた「XJ」後継モデルは、ラインアップには含まれず、今後ジャガー・ブランドは独自の方向性を追求していくという。

ジャガー・ランドローバーは、2030年までに、それぞれのブランドでピュアEVを投入し、ジャガーでは100%、ランドローバーでは約60%に、テールパイプのない(排気ガスの出ない)パワートレインを搭載する予定。

ジャガー・ランドローバーの目標は、2039年までに、サプライチェーン、製品、オペレーションのすべてにおいて排出ガス量を実質ゼロにすること。その一環として、水素経済の成熟に伴い、クリーンな燃料電池の準備も進めている。これは長期的な投資プログラムとして行なっており、開発はすでに進行中で、今後1年以内にプロトタイプが英国に到着する。

ラグジュアリー業界を取りまく環境、社会に与えるインパクトの新たなベンチマークをもたらすサステナビリティは、「Reimagine」戦略の成功には不可欠な要素。中心となる新たなチームを結成し、マテリアルをはじめ、エンジニアリング、マニュファクチャリング、サービス、循環型経済への投資における先駆的なイノベーションを構築し、推し進めていく。

ジャガー・ランドローバーは年間約25億ポンドの投資をコミットしており、このなかには、電動化テクノロジーやコネクテッド・サービスの開発が含まれている。オーナーシップ・エコシステムをさらに向上させるデータ集約型テクノロジーとあわせて、カスタマー・ジャーニーおよびエクスペリエンスをよりよいものにしていく。

ジャガー・ランドローバーのインキュベーター兼投資機関であるInMotionから生まれた、柔軟なPIVOTALサブスクリプション・モデルなどの実績のあるサービス(会計年度中に750%成長)を、英国での成功に続いて、他の市場でも展開していく予定だ。

品質と効率性

「Reimagine」戦略では、適正規模、目的、編成を見直し、ラグジュアリー業界において品質と効率性における新たなベンチマークのスタンダードを確立。

この取り組みの中核であり、2つのブランドの異なるパーソナリティを明確にしていくのが、新たなアーキテクチャー戦略だ。

ランドローバーではModular Longitudinal Architecture(MLA)を活用。将来の製品ラインアップの進化に合わせ、電動化された内燃機関(ICE)やフル電動化のバリエーションに対応。さらに、ピュアEVに特化したElectric Modular Architecture (EMA)も使用し、先進的な電動化ICEをサポート。

将来的に、ジャガーのモデルはピュアEVアーキテクチャーのみとなる。

「Reimagine」戦略には、簡素化(シンプル化)の実現も含まれる。工場ごとに製造されるプラットフォームとモデルの数を統合することで、ラグジュアリー業界の効率的な規模と品質の新たなベンチマークのスタンダードを確立することができ、こうしたアプローチによって調達の合理化や、地域循環型経済のサプライチェーンへの投資を加速させることができる。

ジャガー・ランドローバーは製造の中核を担っており、自国の英国市場および世界各地の工場や組み立て施設を維持。英国ウェストミッドランド州ソリハルはMLAアーキテクチャーの製造元であると同時に、今後、ジャガーのピュアEVのプラットフォームの製造拠点にもなる予定だ。

労働組合、販売店およびサプライチェーンの主要パートナーは、拡張されたジャガー・ランドローバーの新たなエコシステムとモダン・ラグジュアリーの未来の再構築に向けた取り組みにおいても、引き続き重要な役割を果たしていく。

より迅速なオペレーションを目指した「Refocus」プログラム

最新の決算発表でも示されたように、ジャガー・ランドローバーには、ユーザーや地域コミュニティ、パートナー、従業員、株主、さらには環境のためにサステナブルで回復力のあるビジネスを構築するための強固な基盤がある。

この変革を推進するために、「Charge+」をはじめとする既存のイニシアチブを、新たな部門横断型の活動に統合した「Refocus」プログラムを立ち上げた。

「Reimagine」戦略では、ジャガー・ランドローバーの適正な規模を見極め、目的を見直して再構築し、より迅速なオペレーションを実現。よりフラットな組織にすることによって、従業員はスピード感と明確な目的を持って製品をつくり、市場提供できるようになる。

こうした集中と選択を加速させるために、英国内の非製造部門のインフラストラクチャの大幅な削減と合理化を行なう。英国ウォリックシャー州ゲイドンはこの取り組みの象徴ともいえるもので、ビジネスの「Reactor」として、エグゼクティブ・チームとその他の管理部門を1箇所に集約し、摩擦のない協力体制と迅速な意思決定を後押しする。

タタ・グループのリーダーシップへの飛躍

モダン・ラグジュアリー・モビリティというビジョンを確実に実現するために、ジャガー・ランドローバーはタタ・グループ各社と緊密に連携して知識共有を深め、サステナビリティを強化し、排出ガス量を削減すると同時に、次世代テクノロジー、データ、ソフトウェア開発のリーダーシップにおけるベストプラクティスを共有。ジャガー・ランドローバーは2008年からタタ・モーターズの100%子会社となっており、タタ・サンズはその筆頭株主となる。

ティエリー・ボロレ氏は次のように述べている。

「私たちのグループ内には、非常に多くのリソースが揃っており、他に類を見ない機会に恵まれています。他社の場合、外部パートナーとの提携に頼らざるを得ませんが、当社はグループ内企業とスムーズに協業できるため、自信とスピード感を持って前進することができます」

これらすべての要素を結集して、ジャガー・ランドローバーは2桁のEBITマージンとプラスのキャッシュフローを達成し、2025年までに純債務残高の黒字化という意欲的な目標を掲げている。

最終的に、ジャガー・ランドローバーは、世界で最も収益性の高いラグジュアリー自動車メーカーのひとつになることを目指している。

タタ・サンズ、タタ・モーターズおよびジャガー・ランドローバーの会長であるN・チャンドラセカラン氏は次のように述べている。

「『Reimagine』戦略によって、タタ・グループのビジョンやサステナビリティにおける優先事項との調和を図りながら、ジャガー・ランドローバーは目標の達成に向けて大きく加速します。同時に、ジャガーはその可能性を示し、ランドローバーは時代を超越した魅力をより一層強化し、両ブランドがお客様や社会、そして地球にとって責任ある企業の象徴となれるよう支援していきます」

ティエリー・ボロレ氏は最後に、次のように締めくくった。

「人を中心に据えた企業として、ジャガー・ランドローバーは単にモダン・ラグジュアリーを再定義するだけでなく、ジャガーとランドローバー、それぞれのブランドを再定義するという明確な目標を掲げ、スピード感を持って前進していきます。ブランドは、感性に訴えかけるユニークなデザイン、言うなれば芸術作品のようなものです。すべてのモデルにコネクテッド・テクノロジーや責任ある素材を備えることで、オーナーシップの新たなスタンダードを確立します。私たちは、デザインによって新たなモダン・ラグジュアリーを再構築していくのです」

Jaguar PR social channels
- Facebook: https://www.facebook.com/JaguarJapan
- Twitter: https://twitter.com/JaguarJPN, @JaguarJPN

Land Rover PR social channels
- Facebook: https://www.facebook.com/LandRoverJapan
- Twitter: https://twitter.com/LandRoverJPN; @LandRoverJPN

構成/DIME編集部

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

アルピーヌF1、予選Q2ダブル進出。ガスリーが進歩実感の一方でオコンにエンジントラブル発生「決勝は大丈夫なはず」
アルピーヌF1、予選Q2ダブル進出。ガスリーが進歩実感の一方でオコンにエンジントラブル発生「決勝は大丈夫なはず」
motorsport.com 日本版
メルセデス、2台がSQ2で敗退「実験のせいでなくこれが実力」「アップデートが機能していない」F1第6戦スプリント予選
メルセデス、2台がSQ2で敗退「実験のせいでなくこれが実力」「アップデートが機能していない」F1第6戦スプリント予選
AUTOSPORT web
【速報!マイアミGP予選 】F1第6戦、角田裕毅は10番グリッドから決勝にのぞむ、ポールポジションはフェルスタッペン
【速報!マイアミGP予選 】F1第6戦、角田裕毅は10番グリッドから決勝にのぞむ、ポールポジションはフェルスタッペン
Webモーターマガジン
FP1をスピンで失ったルクレールがスプリント予選2番手「シングルラップ改善の努力が報われた」フェラーリ/F1第6戦
FP1をスピンで失ったルクレールがスプリント予選2番手「シングルラップ改善の努力が報われた」フェラーリ/F1第6戦
AUTOSPORT web
「異端児」の有終の美 TVR T 400R トップギアの映像で内装を再現 ナンバー付きGT1ル・マン・マシン(2)
「異端児」の有終の美 TVR T 400R トップギアの映像で内装を再現 ナンバー付きGT1ル・マン・マシン(2)
AUTOCAR JAPAN
ちょっと「度を超えた」挑戦? TVR T 400R 346km/hのタスカン ナンバー付きGT1マシン(1)
ちょっと「度を超えた」挑戦? TVR T 400R 346km/hのタスカン ナンバー付きGT1マシン(1)
AUTOCAR JAPAN
空港と旧空港を直結!? さらに「西日本随一のフェリーターミナル」へ 北九州の海沿い快走路 5月部分開通
空港と旧空港を直結!? さらに「西日本随一のフェリーターミナル」へ 北九州の海沿い快走路 5月部分開通
乗りものニュース
レッドブル&HRC密着:戦略にも影響を与えたニューウェイ離脱の報せから2日。フェルスタッペンは望外の最速タイムに驚く
レッドブル&HRC密着:戦略にも影響を与えたニューウェイ離脱の報せから2日。フェルスタッペンは望外の最速タイムに驚く
AUTOSPORT web
狂気の沙汰!?「車道をランニングする迷惑歩行者」取り締まれないの!? 法律バッチリで「罰金あり」なのに逮捕できない理由とは
狂気の沙汰!?「車道をランニングする迷惑歩行者」取り締まれないの!? 法律バッチリで「罰金あり」なのに逮捕できない理由とは
くるまのニュース
レッドブル相談役マルコ博士、RB角田裕毅のスプリント8位入賞に驚き「ソフトタイヤは10周かそこらでダメになると思っていた」
レッドブル相談役マルコ博士、RB角田裕毅のスプリント8位入賞に驚き「ソフトタイヤは10周かそこらでダメになると思っていた」
motorsport.com 日本版
少年の日にみたネオン看板のようなデコトラに魅せられ「デコチャリ」「デコトラ」「専門誌」! 「トラック魂」編集長のデコトラ一筋人生
少年の日にみたネオン看板のようなデコトラに魅せられ「デコチャリ」「デコトラ」「専門誌」! 「トラック魂」編集長のデコトラ一筋人生
WEB CARTOP
フェラーリはレッドブルに近づいた? ルクレール、マイアミGPのスプリントレースで確信
フェラーリはレッドブルに近づいた? ルクレール、マイアミGPのスプリントレースで確信
motorsport.com 日本版
ブリッツがOBDモニターシリーズ製品各種で、スープラなど3車種の適合と表示内容を確認
ブリッツがOBDモニターシリーズ製品各種で、スープラなど3車種の適合と表示内容を確認
レスポンス
〝世界一美しいクルマ〟に選ばれた「DS4」の独創的なデザインと滑らかな走り
〝世界一美しいクルマ〟に選ばれた「DS4」の独創的なデザインと滑らかな走り
@DIME
「あれ、使われてるの?」 山道に現れる「緊急退避所」は昭和の遺物なのか そもそもどんな仕組み?
「あれ、使われてるの?」 山道に現れる「緊急退避所」は昭和の遺物なのか そもそもどんな仕組み?
乗りものニュース
F1マイアミGPのタイヤ選択は保守的すぎ? フェルスタッペンやサインツJr.不満
F1マイアミGPのタイヤ選択は保守的すぎ? フェルスタッペンやサインツJr.不満
motorsport.com 日本版
「自動車税」そろそろ来た? “恐怖の手紙”「納税通知書」の季節… もし支払わないとどうなる? 早めに処理したい理由とは
「自動車税」そろそろ来た? “恐怖の手紙”「納税通知書」の季節… もし支払わないとどうなる? 早めに処理したい理由とは
くるまのニュース
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年4月28日~5月4日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年4月28日~5月4日)
Webモーターマガジン

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村