この記事をまとめると
■賛否が分かれた新型ノア&ヴォクシーのデザインを考察する
伝説の名車「トヨタ2000GT」のフェンダーにある「謎の蓋」! 開けると「トヨタの思い」が詰まっていた
■硬派と思われるトヨタは、昔もデザインで冒険していたがほぼ成功している
■かなりの研究開発費を投資しているので失敗しない計算がしっかりされている
莫大な費用を投じてあらゆる状況を研究した結果のデザイン
ヴォクシー&ノアがフルモデルチェンジを行ったが、ヴォクシーのフロントマスクは賛否両論だ。アクが強く、思い切ったデザインと受け取られる。この理由を開発者は以下のように述べた。「ノアとヴォクシーは海外では扱わないから、日本で大量に売らねばならない。そこでノアは、以前からミニバンに乗られてきたお客様を対象に標準ボディとエアロを用意した。一方、ヴォクシーは、今までミニバンに興味を持たなかったお客様にも購入していただきたい。そこで敢えて個性を強めた」。
このコメントの背景には、国内販売体制の変更もある。従来のノアはカローラ店が販売しており、ヴォクシーはネッツ店だった。つまり、販売店に応じて購入可能な車種が違っていたが、2020年5月以降は、トヨタの全店が全車を扱う。
販売体制を変えた理由として、ノアとヴォクシーのような姉妹車を廃止して開発と製造を合理化することも含まれたが、この2車種については、大量に売り続けるために姉妹車関係を残した。
その姉妹車効果を十分に発揮させるため、新型のノアとヴォクシーは外観を明確に区分した。ノアはミニバンの王道を行くデザインで多くのユーザーを手堅く押さえる。
対するヴォクシーは、将来的には思い切ったデザインや装備を採用する特別仕様車など、いろいろな冒険に挑むだろう。開発者が述べたように、今までミニバンに興味を持たなかったユーザーにも購入してもらい、海外に頼らないで好調な販売を保ちたいからだ。
ちなみに先代ノア&ヴォクシーは、エンジン、プラットフォーム、安全装備まで、すべての設計が古くなっていた。これを進化させるには、プラットフォームから新開発する必要があり、新型ノア&ヴォクシーはこれを実践した。
その結果、機能が幅広く進化した代わりに、開発と製造に莫大な費用を使っている。したがって失敗は絶対に許されず、一見すると冒険的な、叩かれそうなデザインも周到に計算されているのだ。
過去を振り返ると、マークXジオのような失敗作もあるが、ファンカーゴや初代bB、プログレなどは、最初は違和感も伴ったがトータルで見ると堅調に販売された。トヨタ車は何事においても失敗作が少なく、それはデザインにも当てはまる。
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みんなのコメント
中身ペナペナのトヨタは奇抜で下品なクルマにしか見えず、西ドイツ車のような威厳もないね(笑)