『GQ JAPAN』の編集者・イナガキ(29歳)が、ひょんなことから中古のフェラーリを購入した! 勢いで買ってしまったフェラーリのある生活とは? 今回は、購入から1年間のカスタマイズ費用について振り返った。
タイヤやオーディオを交換
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先週、購入から1年間のランニング・コストを報告した。今週は、ランニング・コスト以外の、カスタマイズ費用について振り返りたい。
【前話】Vol.48 ちょっと古いフェラーリのランニングコスト
まずは、タイヤ。筆者の360モデナは購入時、2007年製のブリヂストン社製「ポテンザRE050」を履いていた。溝は残っていたものの、各所のひび割れがひどく、早急に交換する必要があった。
ferrari-360-vol5-4フェラーリの純正タイヤといえば、ピレリ社製が一般的かもしれないが、筆者はあえてダンロップ「SP SPORT MAXX 050+」をチョイスした。理由は、2019年4月12日の記事でも述べたが、ダンロップタイヤを装着したスーパーGT GT500クラスのマシン「Epson Modulo NSX-GT」の走りが忘れられないからだ。
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とはいえフェラーリでダンロップタイヤを装着するケースは皆無のよう。普段、整備でお世話になっているフェラーリ横浜サービス・センターの人たちも、「ダンロップのタイヤを履いたフェラーリは初めて見た」と、話していたほど。
ferrari-360-vol6-1ferrari-360-vol6-23装着から1年経つが、不満はとくにない。サーキットを攻めれば差が出るのかもしれないが、フツーに高速道路やワインディングを走る分には十分。筆者の使用方法ではなんら問題ない。価格は4本で約15万円。ピレリやミシュランより安価な点もSP SPORT MAXX 050+の魅力である。
次はオーディオ。筆者の360モデナには当初、純正品であるソニー製CDデッキが装着されていた。が、故障のため音がまったく出なかった。長年使われていなかったせいかもしれない。
そこで、購入先のアルファロメオ東名町田にたまたまあった、別のソニー製CDデッキに換装した。そのとき、純正デッキを「どうせ壊れているから……」と、破棄したのは未だに後悔している。なぜなら、壊れていても純正品のほうが、売却時、プラス評価になるという。“ノーマル”にこだわる人が多いからだ。
それはさておき、換装したCDデッキは10年以上前の製品だったからBluetooth機能などは未搭載。したがって、スマートフォンへダウンロードした曲は、FMトランスミッターを介さないと聴けない。音質は低下するうえ、雑音も入るうえ、とてもじゃないが音楽を楽しめない。
そこで、オーディオデッキの換装を決めた。同時にスピーカー・システムも換装することに。より良い音で、音楽を楽しみたいからだ。よく、「フェラーリはエンジン・サウンドを楽しむクルマ。音楽を聴くなんて邪道」と、指摘される。が、一般道を走る限り、エンジン・サウンドはそれほど楽しめない。
もちろん、回転数を上げれば楽しめるものの、それでは周囲に迷惑がかかるし、燃費も悪化する。したがって、適切な回転数でテンポよくシフトしているが、その場合、エンジン・サウンドは大して車内に響かない。後継モデルの「F430」や最新フェラーリと比べれば、だいぶ“静か”である。したがって一般道の走行中は、音楽を楽しむ。
そこで、ほとんどのフェラーリ・オーナーが手をつけないオーディオ・カスタマイズに挑戦した。スピーカーやアンプ類はJBL社製を、オーディオ・デッキはパイオニア社製を選んだ。これらの製品の総額は約20万円。
matome-6-19ただし、工賃は製品価格の総額を超えた。理由は、アンプなどを設置するためのボードをワンオフで作成したから。結果、工賃は約24万円だった。
とはいえ、良質なサウンドを楽しめるようになったのはありがたい。とくにJBL社製のスピーカーは重低音がしっかりしているので、迫力あるサウンドを楽しめる。エンジン・サウンドに負けないぐらいの迫力だ。パイオニアのオーディオデッキも、スマートフォンに特化した「MVH-7500SC」だから、操作しやすい。
総額は約92万円
駐車時のバッテリーあがりを防ぐため、シーテックのバッテリー・コンディショナーも購入した。
近年のフェラーリは、駐車時にセキュリティ・システムを作動させた場合、バッテリー電力を相当消費する。常日頃、愛車に乗るのであれば問題ないが、長期間まったく乗らないと(エンジンをかけないと)、バッテリーがあがってしまうのだ。もしあがってしまうと、バッテリーを交換しなくてはならないから厄介である。
キル・スウィッチはあるものの、筆者の360モデナは外置きだから、セキュリティ・システムは常時作動させたい。そこで、家庭用コンセントからバッテリーへ充電するのに必要なバッテリー・コンディショナーを購入した。商品本体と工賃、そして接続時に必要な延長コードや防水ボックスなどの総計は約5万円だった。
ferrari-vol20-14ほかに購入したものといえば、360のボディにフィットした仲林工業(大阪府)のボディカバーやレッドのホイール・センター・キャップ、エアバルブ・キャップ。細かいところでは、ボッテガヴェネタのキーリングやフロントガラス用のサンシェード、除湿剤など。これらの総計は約15万円。モノではないが、約13万円するKeePerのボディ・コーティングも施した。
合計すると、カスタマイズ関連費用は約92万円に達した!
ちなみに、Yahoo! ニュースのコメント欄にはよく「仕事のネタになっているから元をとっているのでは?」というのがあるが、元はとれていない。なぜなら、業務ではなくプライベートなカスタマイズだからだ。たしかに、“ネタ”にこそ困らないものの、利益は出ていない。多くの人に読まれたとしても、ユー・チューバーと異なり収入は変わらないのだ(筆者はコンデナスト・ジャパンの社員でありフリーランスではない)。
前回の記事で記したランニング・コストと合算すると約248万円……。高額ではあるものの、大好きな愛車だからOK。当初は半年程度で手放そうと思っていたものの、気づけば愛着がどんどん深まってしまったため、手をかけてしまったのだ。
また単身(独身)であるうえ、クルマ以外の趣味にほとんどお金を掛けなかったこともある。ゴルフや旅行など、それなりの出費を要する趣味にあまり関心がないのだ。それに仕事が忙しく、趣味に費やす時間があまりなかったという事情もある。いずれにせよ、クルマ以外に大きな出費はほとんどなかった。
当面、カスタマイズにかんする大きな出費はないだろう。ちなみに、エアロパーツやアルミホイールのカスマイズは考えていない。今のスタイルがもっとも美しいと思うからだ。フロントリップこそ社外品(TEZZO)が装着されているものの、これは純正バンパー下部の傷や破損を防ぐ“ガード役”になっているのでそのままにしている。おかげで、傾斜のきつい駐車場や少々段差がある箇所も、それほど気を使わず進入できるのはありがたい。
エンジンやマフラーなどの機関系に手をくわえる予定もない。トラブルが心配だからである。フェラーリ横浜サービス・センターからも「オススメはしない」と、言われた。
強いて言えば、純正ではない足まわりを元に戻すぐらい、か。ただし、これには相当な費用を要する。なぜなら、取り外されている純正サスペンション・システムが、おそらく使い物にならず(保管状態がよくなかった)、新品にする必要があるからだ。その場合の費用(パーツ代&工賃)は約100万円! 乗り心地の硬さは気になるものの、100万円を支払うのには勇気がいる……しかも、劇的に乗り心地が変わるわけでもなさそう。というわけで、足まわりの交換は当面おこなわないつもりだ。
高額な出費も、多くの経験を得たから良しとしたい。気づけばこの連載も次回で50回。1年間というのはあっという間である。
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文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)
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みんなのコメント
結構 好評です。
自分も ずっと使ってます。