■レクサス並みに高級化した新型「C-HR」
トヨタのコンパクトSUV「C-HR」は、ニュルブルクリンクをはじめ世界の道で鍛え上げられたハンドリングや足回りを装備し、スポーツカーの資質も持ち合わせたモデルです。
2016年のデビューから7年が経過し、2023年6月に2代目モデルが発表されました。
ただしこれは欧州での話で、2代目となる新型C-HRの日本導入は未定となっています。
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欧州以外でもオーストラリアで発売済みの新型C-HRですが、初代モデルのオーナーはどのように捉えているのでしょうか。
新型C-HRは斬新なエクステリアへと進化しました。
ボディサイズは全長4360mm×全幅1830mm×全高1558mm-1564mmと先代とほぼ同じ。クーペスタイルのコンパクトSUVという点も踏襲しているのですが、新型「プリウス」にも通じる「ハンマーヘッドデザイン」のフロントマスクに、ルーフからCピラー、リアバンパー周辺をブラックにしたツートーンカラーを用意するなど、前衛的なテイストにまとめられています。
インテリアは、フルデジタルメーターが採用され、水平基調に伸びるダッシュボードやセンターコンソールの作り込みなども高級感のある仕立てとなりました。
新型C-HRのもうひとつのトピックは、ハイブリッドとPHEVモデルがラインナップされることからも想像ができますが、EV性能の強化に主眼が置かれていること。PHEVモデルが追加されたように、「EVモード」での走行に注力しているようです。
新型C-HRは欧州のユーザーを念頭に開発されたモデルとなり、高電圧バッテリーユニットなどの組み立ても含めて欧州で生産。
日本以上に環境性能に厳しい基準が予定されている欧州の事情を考慮し、従来モデルの特徴だったスポーティな走行性能というよりも、クリーンで快適なモデルが求められているようです。
そんな新型C-HRに対して、初代モデルのオーナーはどのような印象を抱いたのでしょうか。話を聞いてみました。
「最初見たときに、新型プリウスと同じハンマーヘッド顔になったので、まるでプリウスのSUVかと思いました。
初代モデルはSUVとクーペのクロスオーバー的なイメージが良かったのですが、新型C-HRはリアのデザインに初代の面影があるものの、もう少しスポーティさや躍動感がほしかったです。
初代モデルの1.2リッターターボにはMT車も用意されていて、それも個性だと思っていたのですが、新型C-HRは完全に路線変更して感覚的には別のクルマのような印象を受けました」
新型C-HRは最新の「トヨタセーフティセンス」を搭載したほか、コーナリングなどでスムーズに減速する「PDA(プロアクティブ・ドライビング・アシスト)」や操舵力を自動調整しスムーズで安定した旋回をサポートする機能なども採用。
一見すると高級志向のモデルとなったものの、実際にはスポーティな走行を楽しめることが予想されます。
なお、先行販売されているオーストラリアでの販売価格は、エントリーモデルが約400万円から、中間グレードは約470万円から、最上級の「GRスポーツ」に至っては約520万円からと、円高の影響もあって一概に比較できないものの、初代モデルの約260万円から300万円前後(国内仕様)と比べると、新型C-HRはずいぶんと高額化した印象を受けます。
「もう、ほぼレクサスですね。新型C-HRはレクサスブランドで売りたかったのではと勝手に推測していました。
ただ、レクサスでもコンパクトSUVの新型『LBX』が登場したので、キャラクターがかぶることから新型C-HRは日本未上陸なのかもしれないですね」(初代C-HRオーナー)
新型C-HRは日本導入が未定なので、実車をチェックできないのが残念ですが、新型C-HRは初代とは違うモデルだと解釈する人が多そうです。
※ ※ ※
トヨタはSUVのラインナップが豊富で、コンパクトなモデルとして「ヤリスクロス」や「カローラクロス」があり、そのうえで新型C-HRを国内に導入することは難しいのかもしれませんが、もし価格を350万円程度からに設定できれば、初代オーナーも含めて十分に購入対象となるのではないでしょうか。
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