CO2の排出量を抑えたいジープ
text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
「新時代の始まりです」。とジープはいう。「CO2排出量の平均値を削減できる」。とわれわれは思う。
フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)として、初めて欧州市場にプラグイン・ハイブリッドモデル(PHEV)が投入される。堅牢なオフローダー・ブランドは、今後への自信を伺わせる。
FCAの中で、最も環境負荷の高いブランドの1つがジープ。テスラ社とCO2排出権の取引をしても、厳しい欧州の規制値をクリアすることは難しい。ジープは、ブランド内で電動化技術の導入を進めることが避けられない。
まず最初に発表となったのが、一番人気のSUV、レネゲード。追ってコンパスとラングラーにも、PHEVが登場する見込み。2022年までにはすべてのモデルへ、エネルギー源の1つとしてバッテリーが搭載されるはずだ。
レネゲード4xe(フォー・バイ・イー)の主なライバルとして名前があがっているのが、ミニ・カントリーマン(クロスオーバー)PHEV。ほかにも、PHEVのSUVは近年数が増えつつある。
確かに英国での販売価格は、近似している。一方でレネゲードの方が、標準装備は充実している。スタイリングの好みは、大きくわかれそうだ。
ジープ・レネゲード4xeが搭載するのは、1.3Lの4気筒ガソリンターボ・ユニット。エンジン単体での最高出力は、ベースグレードで129ps。トップグレードの場合、最高出力は179psまで引き上げられる。今回試乗したのは、129ps版の方だった。
見た目はエンジン版レネゲードとほぼ同じ
レネゲード4xeでは、馬力に関係なくガソリンエンジンが前輪を動かし、59psの電気モーターが後輪を駆動。ドライブシャフトを持たずして、四輪駆動としている。
システム総合での最高出力は、ベースグレードで189ps。トップグレードでは、240psとなる。
コンパクトなボディだから、パワーは十分。一方で追加となったバッテリーなどにより、通常のエンジンモデルと比較して、車重は130kgから200kgほど増えている。増加量は、グレードによって違う。
バッテリーの容量は11.4kWh。荷室の床下にシステムが搭載され、荷室容量は20Lほど少なくなっている。ジープは、空間的な損失はない、と話しているけれど。
多くのPHEVと異なり、レネゲード4xeは、22kWの高速充電器には対応していない。7.4kWが最高で、80%の量まで充電するのに1時間半ほどが必要。
エンジンモデルと、見た目の違いは限定的。給油口の反対側に、充電口が追加されていることと、4xeのエンブレムが追加になるくらい。
トリムグレードは、ベースグレードから今回のトレイルホークまで3段階が用意される。オフロード・タイヤや実用的な装備など、ジープらしいオプションもふんだんに選べる。
4xeの車内も、通常のレネゲードと大きな違いはない。パワートレイン・モードを選ぶボタンが控えめに配置され、メーターパネルが新デザインとなっている。
電気の力だけでも充分に良く走る
アナログメーターによる、エンジンのレブカウンターとPHEVのパワーメーターが2つ並び、新しい。スピードメーターは、パネル中央のモニターに表示される。モニターは明るく、表示は鮮明だ。
インテリアは、堅牢さや使いやすさが最優先。洗練されたデザインや、高級感のある素材は、二の次だといえる。しかし、ジープらしい造形があちこちに散りばめられ、見つけるたびに笑顔になる。ジープ・ブランドのSUVだということを、思い出させてくれる。
観察はこのくらいにして、走り出してみよう。
電気の力だけでゆっくり走っている場面で、一番耳に入ってくるのは、自車の接近を歩行者へ知らせる不思議な電子音。時折、ブーンと大きな変圧器の唸りのような音が、かき消すように重なる。冷却システムの作動音なのだろう。
レネゲード4xeは、EVモードで充分良く走る。電気モーターだけで130km/hの速度までカバーでき、エンジンを停止させたまま運転することも難しくない。それ以上の速度になると、エンジンが自動的に始動する。
エンジンが回転を始めると、その事実がしっかりドライバーへと伝わる。4気筒のガソリンエンジンは、PHEVの中では特に静かなユニットとはいえない。
回転の上昇とともに、エンジンのノイズと頑張っているフィーリングが、高まっていく。速度が落ち着けば、エンジンの存在は目立たなくなるけれど。
この続きは後編にてご紹介したい。
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