つ、遂に!世界の自動車ジャーナリストの誰もが望む究極の夢企画が実現できてしまった。アルファロメオのステルヴィオでステルヴィオ峠を走る!一見“布団がふっ飛んだ”のようなダジャレ企画だが、中身は至ってマジメだ。
そもそもステルヴィオとは絶景として有名なヨーロッパアルプスのイタリアとスイスの国境付近にある物凄い峠道。かつて英国BBC番組のトップギアで「世界最高のワインディングロード」と称され、ときおり過酷で知られる自転車レースのジロ・デ・イタリアで使われる難所でもある。
カッコいいから? オフロード性能が高いから? ジープはなぜイタリアで売れるのか
最高出力210ps、最大トルク470Nmの2.2ℓ直4ターボディーゼルエンジンを搭載。同様にディーゼルを設定しているジュリアと同じエンジンだが、より出力を高めている。価格は617万円から。小沢が確認したところ山頂部付近の標高は2757mあり、日本最高峰の峠道、標高2360mの大弛峠より約400mも高い。そこを60個以上のヘアピンカーブがスイッチバックするように数10kmも続き、まさに世界のいろは坂!単に絶景なだけじゃない。最大傾斜15%の急坂が連続し、プロ自転車レーサーの心臓限界が試される上、スポーツカーの動力性能とコーナリング性能を確かめるにはもってこいの山岳ステージなのだ。
なによりステルヴィオが車名をこの地から貰ったのは、間違いなくこのクルマがSUVとは思えないハンドリングと動力性能を備えているからに違いない。
ボディサイズは全長4690×全幅1905×全高1680mm。車重はディーゼル車ながら、ガソリン車と比べて10kgしか増えていない。さらにトルクはディーゼル車の方が大きいので、より加速感を楽しめる。なにしろステルヴィオは2017年9月に510psの2.9リッターV6ツインターボ搭載の最強グレードが、ドイツのニュルブルクリンク北コースで当時量産SUV最速の7分51秒7のラップタイムを記録。オマケに車高の高いSUVでありながら、コーナリング中のロール角の小ささで知られ、まさしくSUV界最強のコーナリングマシン。
ステルヴィオでステルヴィオ峠は、今や実現できなくなったがスーパースポーツ、エンツォ・フェラーリでフェラーリ創設者エンツォに会いに行く!くらいの鉄板憧れ企画なわけだ。
2018 Alfa Romeo Stelvio Ti SportFCA US LLCやはりディーゼルは欧州でより活きる!我々がアルファロメオの本拠地ミラノで借り出したのは、今年日本にも追加上陸したディーゼルモデルのステルヴィオ2.2ターボディーゼルQ4。メルセデス・ベンツGLCやBMW X3などのドイツの競合ディーゼルモデルに比べ、排気量が約200cc大きい2.2リッターの直4ターボディーゼルを搭載し、最高出力210ps、最大トルク470Nmとやや強力。
おかげで1.8t台のボディもなんなく引っ張る。そのことは日本でも分かっていた事実だが、ことヨーロッパだと余計に地力の差を感じる。大抵の高速道路での巡航は時速130km。重めのボディにハイパワー&ハイトルクエンジンの組み合わせがより生きるのだ。
SUVらしく、積載性能も抜かりない。通常時の積載容量は525ℓ。リアシートを倒せばさらに積み込むことができる。また、リアゲート側から倒すことも可能なので、手が塞がっていても煩わしくない。Aldo Ferrero実際、出足から力強くてラクチンなのはもちろん、高速でジワーっと加速し、ジワーっと減速しながら速度を調節して走るのにあっている。ガソリンももちろん悪くないが、ディーゼルの方がせわしなくていい。
確かにアイドリング付近では、カラカラカラというディーゼルならではのエンジン音が少し気になるが、走り出すとどうでもよくなる。
おかげでミラノ~ステルヴィオ間約300kmの旅を、ドライバー3人でなんなくこなせてしまった。
それと高速で長距離走っても、ステルヴィオのやや敏感過ぎるステアリングが気にならないのも収穫だった。現地イタリアのオートルートで作られたクルマだけはある。
2018 Alfa Romeo Stelvio Ti Sportステルヴィオ、その名前に偽り無しいよいよステルヴィオ峠の麓の街、ボルミオ到着。ここは自動車好きのメッカというより、自転車好きのメッカであり、高級保養地。夏休みなこともあって、山登りサイクリストが多いことに気づく。
いよいよ出発。汗ダクダクで登るサイクリストを避けながら向かうとまず気づくのは美し過ぎるヨーロッパアルプスの岩肌。既に標高2000mを越えているだけじゃない。岩の大きさ、ダイナミックさが日本の比じゃない。なにより空気が綺麗で、ミネラルウォーターのエビアンを吸っているようだ。
岩のトンネルを越えていよいよステルヴィオ峠に潜入。まず驚くのは路面にタイヤのブラックマークが一切ないこと。そう、ココはどちらかというと自転車ファンの聖地であって、日本のようなドリフト族は存在しない。この事実には少々驚いた。
肝心のクルマのステルヴィオだが、さすがにSUV最強コーナリングマシンだけあって、タイトなつづら折れのステルヴィオ峠をモノともしない。相変わらずアンダーステア知らずのノーズの軽さと共に曲がっていく。全高1.7m近い高さなのに、ロールの揺り返しがないのにもビックリ。アルファロメオ、その名前にウソはない。
2018 Alfa Romeo Stelvio Ti Sportよって唯一上げるとすると不満だったのがパワー。このステルヴィオ、210ps&470Nmの十分なピークパワー&トルクを持つが、さすがに15%レベルのヒルクライムとなるとどれだけパワーがあっても足りない。
確かにステルヴィオにステルヴィオ峠の組み合わせは最高!ただ、厳密に言うとせっかくステルヴィオ峠に来るなら最強モデルのステルヴィオ ク アドリフォリオがオススメ、といったところだろうか。
文・小沢コージ 写真・フィアット・クライスラー・オートモービルズ 編集・iconic
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