現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 昔は当たり前、いつのまにか消滅してしまった「クルマの装備」

ここから本文です

昔は当たり前、いつのまにか消滅してしまった「クルマの装備」

掲載 更新
昔は当たり前、いつのまにか消滅してしまった「クルマの装備」

進化や時代の流れで淘汰された、 昔はベンリだったクルマのアレ

クルマの進化というのは日進月歩。 恐ろしい勢いで進化しながら、最新技術や装備が誕生するのだが、その陰でなくなっていく装備や技術も多かったりする。 今回は、「昔は当たり前だったけど、無くなってしまった懐かしいアレ」をご紹介。まずは技術モノから。

【知ってまっか】冬こそタイヤの空気圧を高めに

【チョーク】

寒い朝でも一発始動。 現在ではコンピュータが判断して自動調整しているのだが、昔はドライバーが自ら「チョーク」を引っ張ってエンジンを始動し、暖まったら戻すといった”一連の儀式”を行なっていたのだ。この「チョーク」はステアリングの横に備わっていることが多く、引っ張りやすいように”ノブ状”や”スティック型”だったのである。引くとガソリンが濃くなって、かかりやすくなるのだが、暖まると今度は濃すぎで”かぶり気味”になって走れたものではなかった。キャブレター時代の遺産みたいな技術だが、うまく調整してスムースに暖気させるのも、テクのひとつだったのである。

【フェンダーミラー】

現在でもタクシーやハイヤーで見なくはないが、乗用車では絶滅危惧種となった装備。ちなみに、なぜタクシーやハイヤーで残っているかといえば、助手席に乗客を座らせたとき、ドアミラーだと”客越し”に見ることになって失礼になる、が理由と言われている。この「フェンダーミラー」。じつは視線の移動が少なく、車線変更のときも車両先端から後方をチェックできるため、確認も行ないやすかった。なくなってしまったのは、まずはデザイン面。そして、CD値(空力)でのハンデというのも理由。 なお、国産車初のドアミラーはニッサン・エクサであった。

【三角窓】

フェンダーミラーと同時期ぐらいになくなってしまったのが、「三角窓」。 今では三角窓と呼ばれるものはあるが、ドアの角に別で付けられたウインドウのことで、本来の三角窓とは異なる。もともとの三角窓は開閉ができるのだが、少しだけ開けるだけでなく、ガバッと大きく開けることができた。 というか、本来の機能はここにあり。英語ではトライアングルウインドウではなく、ベンチレーションウインドウと呼ぶ。ひっくり返すと、導風板みたいになり、走っている限りは風が勢い良く入ってくるのだ。これが意外にも涼しく、曇り止めにも大活躍。エアコンがない時代において、知恵的な装備といっていいだろう。 ちなみに先代のトヨタ・センチュリーの登場時には装備され、途中でなくなったしまったのが日本車としては最後だろう。

【100km/hでキンコン】

法的義務はなかったのだが、1970年代半ばまで装備された「速度警告ブザー」。 “キンコンキンコン”といった感じで鳴ったので、チャイムといったほうが正しいだろうか。100km/hを超えると鳴り続けるため、耳障りな存在だった人は取り外したというハナシも聞く(そもそも構造が単純)。さて、どうして装備されたかといえば、100km/hを超える速度というのは当時としては限界領域付近だったから。今だと180km/hぐらいの感覚だろうか。他にもクルマの性能としてもかなり限界となるうえ、道路環境もよくなかった。 そういう意味で警告は必要だったが、海外自動車メーカーの反対や眠気を誘導するという理由で消滅したのである。

【コラムシフト】

いまでもミニバンや軽などのスペース効率優先のクルマだと、「コラムシフト」はある。 絶滅したのは、正確にいえば”MT”のコラムシフト。最近までタクシーには残っていたので覚えている人もいるかもしれない。 ステアリングの横からシフトが生えていて、奥に倒したり、上下に動かしたりしてシフト操作。1960年代までの自動車創成期はコラムシフトが多く、フロアシフトは豪華装備としてカタログで大々的にアピールしていたほどだ。

コラムシフトは、ステアリングから手を伸ばしやすい操作性が魅力だったが、ミッションとのリンクが複雑になるなどデメリットもあったのである。

(レポート:近藤曉史)

こんな記事も読まれています

道東道直結の“新道”がついに完成! 高速道路開通と同時に国道「8.8kmバイパス」の残り区間が拡幅
道東道直結の“新道”がついに完成! 高速道路開通と同時に国道「8.8kmバイパス」の残り区間が拡幅
乗りものニュース
[サウンドユニット・選択のキモ]メインユニット編…交換する意義を考える!
[サウンドユニット・選択のキモ]メインユニット編…交換する意義を考える!
レスポンス
【F1分析】速いチームがコロコロ変わる。実に難解だったラスベガスGP。鍵はもちろん”タイヤの使い方”だけど……
【F1分析】速いチームがコロコロ変わる。実に難解だったラスベガスGP。鍵はもちろん”タイヤの使い方”だけど……
motorsport.com 日本版
フェルスタッペンが4年連続F1チャンピオンに輝く。メルセデスがワンツー飾る【第22戦決勝レポート】
フェルスタッペンが4年連続F1チャンピオンに輝く。メルセデスがワンツー飾る【第22戦決勝レポート】
AUTOSPORT web
“3、4番手”のマシンでもタイトル獲得。フェルスタッペンの底知れぬ才能にマルコ博士も絶賛「彼の実力だけで勝ったレースが4つほどあった」
“3、4番手”のマシンでもタイトル獲得。フェルスタッペンの底知れぬ才能にマルコ博士も絶賛「彼の実力だけで勝ったレースが4つほどあった」
motorsport.com 日本版
日産「“タフ顔”SUV」がスゴイ! 唯一無二の「ターボエンジン」×センターマフラーが超カッコイイ! めちゃゴツゴツ仕様の「“最新版”エクストレイル」米国カスタムモデルとは
日産「“タフ顔”SUV」がスゴイ! 唯一無二の「ターボエンジン」×センターマフラーが超カッコイイ! めちゃゴツゴツ仕様の「“最新版”エクストレイル」米国カスタムモデルとは
くるまのニュース
ランドローバーから美しいセドナレッドをボディカラーに採用した限定モデル「ディフェンダー110 セドナエディション」が登場
ランドローバーから美しいセドナレッドをボディカラーに採用した限定モデル「ディフェンダー110 セドナエディション」が登場
@DIME
ラリージャパンで完走できなければ、2025年WRC参戦はなかった……勝田貴元が明かす厳命「来年は”勝ちに行っていい”と言われるように」
ラリージャパンで完走できなければ、2025年WRC参戦はなかった……勝田貴元が明かす厳命「来年は”勝ちに行っていい”と言われるように」
motorsport.com 日本版
ブリッツ、『GRヤリス』専用キャンバー調整機能付きフロントピロアッパーマウント発売
ブリッツ、『GRヤリス』専用キャンバー調整機能付きフロントピロアッパーマウント発売
レスポンス
『頭文字D』カラーで日本の峠最速に。グリアジンがWRC2完勝「しげの先生にありがとうと伝えたい」
『頭文字D』カラーで日本の峠最速に。グリアジンがWRC2完勝「しげの先生にありがとうと伝えたい」
AUTOSPORT web
トヨタ、最終日に大逆転で4連覇。ヌービルは悲願の初戴冠【ラリージャパン 最終日レポート】
トヨタ、最終日に大逆転で4連覇。ヌービルは悲願の初戴冠【ラリージャパン 最終日レポート】
AUTOSPORT web
マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
マツダ「RX-8」じゃない斬新「ロータリースポーツカー」がスゴイ! リトラ風“奇抜ヘッドライト”&ガバっと開く“画期的ドア”採用! 謎の「エボルブ」とは?
くるまのニュース
高性能な「ディフェンダーOCTA」初の一般公開! 盛況のランドローバー公式イベントに“秘密兵器”あり!! 大都市の真ん中で「悪路走行」を満喫
高性能な「ディフェンダーOCTA」初の一般公開! 盛況のランドローバー公式イベントに“秘密兵器”あり!! 大都市の真ん中で「悪路走行」を満喫
VAGUE
【最終結果】2024年WRC第13戦ラリー・ジャパン パワーステージ後
【最終結果】2024年WRC第13戦ラリー・ジャパン パワーステージ後
AUTOSPORT web
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
レスポンス
スバルブルーのスポーティ&正統派コスチューム! SUPER GTで「SUBARU BRZ R&D SPORT」をサポートする「BREEZE」のメンバーをご紹介
スバルブルーのスポーティ&正統派コスチューム! SUPER GTで「SUBARU BRZ R&D SPORT」をサポートする「BREEZE」のメンバーをご紹介
Auto Messe Web
F1第22戦、ラッセルが今季2勝目、フェルスタペンは5位入賞で4年連続チャンピオンを確定【ラスベガスGP 決勝】
F1第22戦、ラッセルが今季2勝目、フェルスタペンは5位入賞で4年連続チャンピオンを確定【ラスベガスGP 決勝】
Webモーターマガジン
“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目
“プロフェッサー”プロストに肩を並べたフェルスタッペン。偉大なる「4度のF1チャンピオン」は史上6人目
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2008.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

68.02070.0万円

中古車を検索
センチュリー(セダン)の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2008.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

68.02070.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村