現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜギラツキ顔はミニバンやワゴンばかり? ド迫力顔のデザインがSUVに少ないワケ

ここから本文です

なぜギラツキ顔はミニバンやワゴンばかり? ド迫力顔のデザインがSUVに少ないワケ

掲載 5
なぜギラツキ顔はミニバンやワゴンばかり? ド迫力顔のデザインがSUVに少ないワケ

■なぜギラツキ顔はミニバンやワゴンばかり?

 クルマのフェイスデザインがメッキ加飾や迫力ある造形などのことを俗にギラツキ顔と呼ぶことがあります。
 
 オラついているようや顔つきから呼ばれるようですが、そのほとんどがミニバンやコンパクトワゴン、軽スーパーハイトワゴンなど、背が高いワゴンタイプです。なぜ、ギラツキ顔は、全高が高いクルマばかりなのでしょうか。

そっくりすぎるミニGT-Rが爆誕! なぜ軽自動車をGT-R風に?

 ギラツキ顔で思い浮かべるモデルとして、トヨタでは、フルサイズミニバン「アルファード/ヴェルファイア」、ミドルサイズミニバン「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」、コンパクトワゴン「ルーミー」。

 ホンダでは、フルサイズミニバン「オデッセイ」、ミドルサイズミニバン「ステップワゴンスパーダ」、軽自動車「N-BOXカスタム」。

 日産では、フルサイズミニバン「エルグランド」、ミドルサイズミニバン「セレナハイウェイスター」、軽自動車「ルークスハイウェイスター」。

 三菱では、ミドルサイズミニバン「デリカD:5」、軽自動車「ekクロス」「ekクロススペース」。

 そのほか、軽自動車ではスズキ「スペースカスタム」やダイハツ「タントカスタム」なども挙げられます。

 このように、ギラツキ顔がワゴンタイプに多い理由とは、なんなのでしょうか。

 国産メーカー系の元デザイン担当者は次のように説明します。

「メッキ加飾などを多用するギラツキ顔風なデザインがワゴンタイプに多い理由として重要なのは『デザイン上の制限のなかでどれだけ個性を出せるか』です。

 これは、ワゴンタイプが居住性を第一に考えて開発されているからで、少しでも室内を広くするために背を高く箱型にすることとフロントリアの部分を削ってたことでその居住性を実現します。

 そのため、セダンやSUVと違い曲線をデザインに取り入れることが難しく、面の部分でいかに個性を出せるかが勝負となります。

 そうすると、ライバルと差をつけるために大口グリルやメッキ加飾といったインパクトのあるフェイスデザインが誕生するのです」

※ ※ ※

 個性を発揮することや存在感を示す手法として、フロントフェイスのデザインは重要です。

 ギラツキ顔とは、若干異なるものの、トヨタ車ではワゴンタイプ以外のセダンでも迫力のあるデザインを採用します。

 例えば、2012年末に当時した14代目クラウンでは、車名の由来となる王冠をモチーフとした迫力ある大型グリルを用いたフロントフェイス採用し、大きな話題となりました。

 当時のトヨタは、「一目で新型クラウンと分かる個性と躍動感に満ちたスタイルを表した」と説明していました。

 また、北米市場向けのフラッグシップセダンとなる「アバロン」ではフロントフェイスいっぱいに大型グリルを配置したデザインを採用。

 トヨタの高級ブランドのレクサスでは、ラインナップモデルのほとんどがブランドのアイデンティティとなる「スピンドルグリル」が存在感を示すものになっているなど、迫力のあるフェイスデザインにもいくつかの種類があるようです。

■純正モデルが個性を主張! カスタムメーカーはどう見てる?

 このように、単純にメッキ加飾を多用するギラツキ顔以外に、そのブランドのアイデンティティとして迫力のあるフェイスデザインを採用している昨今のモデルですが、カスタマイズパーツ業界ではその傾向をどう見ているのでしょうか。

 元々、クルマをカスタマイズするということは、ふたつの目的に分かれます。

 ひとつは、「よりスポーティに、より早く」というように空力などを考慮したエアロパーツを装着するもので、基本的には機能性を重視しています。

 もうひとつは、「人より目立ちたい、自分の個性を出したい」というもので、これはドレスアップパーツという機能性よりは見た目重視のものを装着して楽しみます。

 ひと昔前では、セダンやミニバン、軽自動車のユーザーがドレスアップをおこなう傾向にあり、大まかに「VIPカー」という括りでした。

 ド派手なエアロパーツのほかに、メッキ加飾の多用やネオン管など光って目立つものを装着するのが基本です。

 しかし、現在のモデルは初めからメッキ加飾を多用したギラツキ顔や存在感のあるフェイスデザインとなっています。

 昔と比べて、ドレスアップの傾向に変化はあるのでしょうか。チューニングからドレスアップパーツまで幅広く展開するショップのスタッフは次のよう話します。

「ミニバンや軽ワゴンのメッキ加飾が多くなり始めた頃は、あえて後付けで社外品のパーツにしなくても十分という人は出てきていました。

 しかし、いわゆるギラツキ顔が定着した最近では、みんな同じデザインなので、さらに個性を求める人はドレスアップパーツを求めます。

 また、昔はクルマを弄ることに抵抗があった人が多かったですが、最近ではそもそも派手なデザインなのでドレスアップの敷居が下がった印象を受けます。

 ドレスアップパーツのデザイン的には、LEDライトが普及したことで自由なライトデザインが可能になりました。

 そのため、昔より各ドレスアップブランドでデザインの差別化が出来ているように思います」

※ ※ ※

 純正モデルの存在感あるデザインと後付けのドレスアップパーツは、個性を発揮するという意味では同じ傾向にあるのかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」  理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」 理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
くるまのニュース
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
レスポンス
ハミルトンFP2も首位、メルセデス好調も上位は接戦模様か。RB角田裕毅は10番手|F1ラスベガスGP
ハミルトンFP2も首位、メルセデス好調も上位は接戦模様か。RB角田裕毅は10番手|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
スズキ、フラッグシップ『ハヤブサ』のカラーリングを変更した最新モデルを発表。11月22日より発売
スズキ、フラッグシップ『ハヤブサ』のカラーリングを変更した最新モデルを発表。11月22日より発売
AUTOSPORT web
まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
乗りものニュース
700万円超え! スバル新型「SUV」発表! 2リッター「水平対向」×マイルドハイブリッド搭載! 全長4.7m級の「新フォレスター」欧州に登場へ
700万円超え! スバル新型「SUV」発表! 2リッター「水平対向」×マイルドハイブリッド搭載! 全長4.7m級の「新フォレスター」欧州に登場へ
くるまのニュース
F1ラスベガスFP2速報|FP1に続きメルセデスのハミルトンが最速。角田裕毅10番手
F1ラスベガスFP2速報|FP1に続きメルセデスのハミルトンが最速。角田裕毅10番手
motorsport.com 日本版
スズキ『V-STROM 250SX』がカラーリング変更、新価格は59万1800円
スズキ『V-STROM 250SX』がカラーリング変更、新価格は59万1800円
レスポンス
約3000万円で落札されたポルシェ「911 カレラRS アメリカ」は何か変! 実は新車の頃からシュトロゼックのボディキットが装着されていました
約3000万円で落札されたポルシェ「911 カレラRS アメリカ」は何か変! 実は新車の頃からシュトロゼックのボディキットが装着されていました
Auto Messe Web
フォード、伝統のバハ1000で『ブロンコDR』と『レンジャー・ラプター』が主要部門を制覇
フォード、伝統のバハ1000で『ブロンコDR』と『レンジャー・ラプター』が主要部門を制覇
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、出鼻を挫くパンクは「大きな衝撃がなかった」と驚き。DAY2は”抑えめ”の走りに|WRCラリージャパン
トヨタ勝田貴元、出鼻を挫くパンクは「大きな衝撃がなかった」と驚き。DAY2は”抑えめ”の走りに|WRCラリージャパン
motorsport.com 日本版
最強の4気筒「メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+ Final Edition」は限定300台
最強の4気筒「メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+ Final Edition」は限定300台
AutoBild Japan
アイオニック5からコナへ!【ヒョンデ・アイオニック5長期レポート5】
アイオニック5からコナへ!【ヒョンデ・アイオニック5長期レポート5】
AUTOCAR JAPAN
走行中、後ろから緊急自動車が! 譲らないと「違反」に!
走行中、後ろから緊急自動車が! 譲らないと「違反」に!
くるくら
トヨタの「“2階建て”ハイエース!?」登場! 豪華“ウッド”&茶内装が超カッコイイ! 充電システム×エアコンも完備のケイワークス「アーチザン Type I」お台場で実車公開
トヨタの「“2階建て”ハイエース!?」登場! 豪華“ウッド”&茶内装が超カッコイイ! 充電システム×エアコンも完備のケイワークス「アーチザン Type I」お台場で実車公開
くるまのニュース
【ヤマハ】Netflix の新作SFアニメ「Tokyo Override」にヤマハがデザインしたバイク「Y/AI(ワイエーアイ)」が登場!
【ヤマハ】Netflix の新作SFアニメ「Tokyo Override」にヤマハがデザインしたバイク「Y/AI(ワイエーアイ)」が登場!
バイクブロス
キャンプ・災害に備える手のひらサイズの携帯浄水器「Greeshow GS-288」のセール実施中!
キャンプ・災害に備える手のひらサイズの携帯浄水器「Greeshow GS-288」のセール実施中!
バイクブロス
ミツオカ新型「M55」世界初公開に反響多数! MTのみ設定&“旧車”デザインに「良すぎる」の声! 青内装の「ゼロエディション」が話題に
ミツオカ新型「M55」世界初公開に反響多数! MTのみ設定&“旧車”デザインに「良すぎる」の声! 青内装の「ゼロエディション」が話題に
くるまのニュース

みんなのコメント

5件
  • 不自然
  • ミニバン、ワゴンは国内専用車や日本・アジア特化の車が多いから、これらの地域の好みがメッキの多いキラキラデザインだということでしょう。同じミニバン・MPVでも北米向けにデザインされたシエナ、オデッセイや欧州のエスパス、シャランはこんなメッキだらけじゃないわけですから。

    SUVの場合は世界中で売る車種が多いので、他地域で嫌厭されるデザインにできない分メッキも大人しめになるのでしょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村