この記事をまとめると
■「ノスタルジック2デイズ」が2024年2月17・18日にパシフィコ横浜で開催された
「意外と遅い」「レビンのほうが人気」「色は赤黒」! いま「神車」扱いの「AE86」の当時をリアタイ世代が語る
■日本最大級のクラシックモーターショーとして広く認知されている
■ノーマルの綺麗かつ貴重なハチマル車に焦点を当てた
日本が誇る名車が集結!
2月17日、18日にパシフィコ横浜で開催された「ノスタルジック2デイズ」。日本最大級のクラシックモーターショーとして、希少なクラシックカーやスポーティなカスタマイズカーが数多く展示されます。今回はちょっと視点をズラし、あえてノーマルなハチマル車4台をピックアップして紹介したいと思います。では、さっそく始めましょう!
いまでも輝き続ける巨匠の近未来スタイリング
最初は、ISUZU SPORTSのブースで見つけた初代ピアッツァです。今回、会場入り口に展示されていた117クーペの後継として、再びジウジアーロが手腕を振るった近未来的クーペであり、もちろんいま見てもまったく古さを感じさせないスタイルです。
展示車は、人気のイルムシャーやロータスバージョンではなく、素の5速MTターボという渋いグレード。しかも、初期型に設定されていたという、少し暗めのレッドのボディカラーがその渋さを後押ししています。現在進行中のレストアは徹底されたもので、完成時の値札は最低でも400万円を下らないとか!
メーカーのデザイン部署が充実した現在は、外部工房へデザインを依頼することはほとんどありません。しかし、こうしてピアッツァのように普遍的なスタイリングを見てしまうと、「じつはいまこそ社外の知見を借りるべきでは?」なんて思ってしまいます。
メーカー系ディーラーが手がける安心のレストア
2台目は、ネッツトヨタ富山ブースから「鬼クラ」の愛称で親しまれた6代目クラウンです。しかも、この代まで設定された超希少な2ドアハードトップボディにビックリ!
同社では創業40周年の2008年から独自のレストア事業を開始し、これまでパプリカやチェイサーなどのトヨタ車を始め、カルマンギアやポルシェなど輸入車のレストアも手がけています。メーカー系ディーラーとしての信頼は厚いようで、レストアの依頼は県内に止まらず、このクラウンのオーナーも鹿児島在住とか。
パキッとした直線的スタイルは、先代までのクラシカルボディと、「いつかはクラウン」で大ヒットした7代目の現代的スタイルとの間を橋渡しする重要な佇まい。このいかにも80年代初頭な端正さは、じつはいまこそ再評価されるべきかもしれません。
どこを見ても極上車だらけ!
本当はデザインにも注目して欲しい!
3台目は、Vintage Club by KINTOブースから、ハチロクこと4代目スプリンター・トレノです。この手のイベントでは御用達のクルマですが、ここでは「GRヘリテージパーツプロジェクト」の紹介として展示されていたようです。
このプロジェクトは、2000GTやスープラなど、スポーティな旧車の部品を復刻する試みとして広く知れ渡っており、会場にはパーツの実物が並べられていました。現状の体制面ではレストアまでは手がけられないようですが、ニーズによっては検討もあり得るかも? とのこと。
ところで、ドリフトなど走り方面で注目されるハチロクですが、同時期の5代目カローラとともに、もっとデザインが評価されるべきクルマだと思えます。コンパクトクーペ、セダンとして、そのまとまりのよさはほとんど完璧なのですから。
23年ぶりに復活したFRスポーティセダン
最後は、本イベントの目玉である「選ばれし10台」から、1980年式の初代セリカカムリをピックアップします。セリカのセダン版として発売されましたが、FFの2代目が発売されるまでのわずか2年間という短命モデルです。
オーナーさんは、初代セリカでトヨタのDOHCエンジンに魅了され、後に同車を購入。23年間納屋に置いていたところ、コロナ禍を機にレストアを敢行、昨年車検を通したそうです。自慢はエンジンのほか、当時唯一のFRスポーツセダンだったこと。
カリーナをベースにしたボディは、奇をてらわない真っ当な3ボックス。大型のテールランプはモダンですが、先の6代目クラウン同様、クラシックと80年代後半以降の現代的スタイルとの橋渡し的な佇まいが特徴的です。
さて、今回は比較的端正でノーマルなハチマル車4台をピックアップしてみました。本イベントは刑事ドラマで活躍した日産レパードなど「イケイケ」な展示車が目立ちますが、こうした味のある渋いクルマを見つけるのも楽しみのひとつではないでしょうか。
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