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ファミリーカーとしての可能性 フォルクスワーゲンID.4 GTX(4) 長期テスト 広々の車内

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ファミリーカーとしての可能性 フォルクスワーゲンID.4 GTX(4) 長期テスト 広々の車内

積算5730km 実用性は間違いなく高い

筆者の家族は、フォルクスワーゲンID.4 GTXを気に入っているようだ。過去の長期テスト車では、リアシートの広さや荷室の容量、足りない小物入れに不満を漏らされることが珍しくなかったが、珍しく不平を口にしない。

【画像】日本でも販売開始 フォルクスワーゲンID.4 GTX ボディ違いのID.3とID.5 ゴルフ GTIも 全114枚

ID.4 GTXのパッケージングは、確かに素晴らしい。実用性は間違いなく高いといえるだろう。

荷室の容量はトノカバー下で543Lあり、大きな荷物を問題なく受け入れてくれる。AUTOCARの姉妹メディアの調べによると、機内への持ち込みが可能なキャリーケースなら、9個も載るらしい。日常的な買い物や、週末の小旅行ならまったく困ることはない。

ID.4 GTXの場合は、一般的なハッチバック・フォルムで、高さ方向にも余裕がある。空力特性を改善させるべく、クーペ風のルーフラインをまとったID.5と比較すると、明らかに有利だ。

一緒に暮らしているラブラドールレトリバーにとっても、ID.4の荷室は居心地が良い様子。フロアが調整式で、充電ケーブルはその下に収納できるため、犬がいたずらすることもない。

リアシート側にもゆとりがある。先日、筆者の祖父母を乗せる機会があったのだが、広さに感心していた。全長はフォード・マスタング・マッハEより短いとはいえ、4584mmあるためコンパクトとはいえない。それでも、車内空間は長所の1つだろう。

これ以上パワーが必要だと感じさせない299ps

車内の各所に設けられた、小物入れも充実している。ドアポケットは1.5Lのペットボトルも入る大きで、ボディの隙間空間が巧みに利用されている。

フロントシートの背もたれ後面にも、雑誌などが入るポケットがある。長期テスト車の場合は、AUTOCARの最新号を載せておくのに丁度いい。

広々とした車内に定員の大人5名を乗せたとしても、動力性能に不足は感じない。ツインモーターが生む299psは、従来のGTIグレードと同等のスポーティさを生んでいる。

アクセルペダルの操作に合わせて、求めたパワーが瞬間的に発揮され、加速はスムーズ。0-100km/h加速6.2秒という俊足ぶりは、間違いなく運転の楽しさへ貢献している。

信号からのスタートダッシュで、交通の流れをリードすることなど朝飯前。郊外の幹線道路では、遅いトラックの追い越しを余裕をもってこなせる。

フォルクスワーゲンがGTXというグレードをどう展開していくのか、GTXを名乗るモデルがどの程度の動力性能を発揮するべきなのか、多様な意見をお持ちかと思う。だとしても、少なくともこれ以上パワーが必要だというドライバーは、限られるはず。

スマートフォン用アプリとの連携も完了した、長期テストのID.4 GTXと筆者との関係性は良好。不足ない航続距離と実用性は、これからの時代のファミリーカーとして、秀でた可能性を示している。

積算6939km パワーウインドウ・スイッチ

フォルクスワーゲンID.4 GTXの運転席側のパワーウインドウ・スイッチは、前後左右の4つではなく、2つしかない。後ろの窓を操作するには、タッチセンサーで切り替える必要がある。これが正解だと、同社の技術者は考えたのだろうか。

使いこなせるようになるまで時間が掛かるだけでなく、そもそも扱いにくい。タッチセンサーが反応しないこともあり、運転中は視線をそらすことになりがちだ。

積算7631km 気温で変化する航続距離

比較的温かい日には、バッテリーEV(BEV)の航続距離は伸びる。長期テストのフォルクスワーゲンID.4 GTXが手元へやってきた時は、フル充電で約410kmがダッシュボードに表示されていた。

しかし気温次第では、約460kmまで伸びるもあった。真冬はその反対に短くなるものの、BEVは夏場に効率性が高まる乗り物といえる。

テストデータ

気に入っているトコロ

ペダルのデザイン:アクセルペダルにあしらわれた「再生」のピクトグラムと、ブレーキペダルの「一時停止」ピクトグラムが可愛い。クルマのデジタル感も高めている。

気に入らないトコロ

ツヤツヤのプラスティック:インテリアの雰囲気は、光沢のあるプラスティック製パネルで損なわれていると思う。見た目の高級感が高いとはいえず、ホコリや指紋が付きやすい。

価格

モデル名:フォルクスワーゲンID.4 GTX マックス(英国仕様)
新車価格:5万540ポンド(約808万円)
テスト車の価格:5万1225ポンド(約819万円)

テストの記録

電費:5.4km/kWh
航続距離:423km
故障:なし
出費:なし

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