戦略ミスで好結果逃すも、レーシングブルズ代表は角田裕毅の”リーダー”としての成長を実感「大きな可能性を感じる」

レーシングブルズのローレン・メキーズ代表は、F1オーストラリアGPの決勝レースで判断ミスによって角田裕毅が大量得点するチャンスを失ったことを嘆いたが、その角田がチームリーダーとして成長しているのは頼もしいと語った。

メルボルンで角田は予選から躍動。フェラーリ勢やウイリアムズ勢を抑え、予選5番手を獲得すると、決勝レースの大半で6番手を走行。一時はフェラーリのシャルル・ルクレールをオーバーテイクして5番手につけた。

しかしレース終盤に雨が降り始めた際、レーシングブルズは角田をピットインさせずドライタイヤのまま走行し続けることを選択。これが裏目に出て大きくポジションを落とすこととなり、結局12位無得点でレースを終えることになった。

これについてメキーズ代表は「ユウキに謝罪したい」と公式にコメントしたが、角田自身は「何が起きたのかを必ず見直して、そこから今後に向けて学んでいくつもりです」と前を向いた。

レース後の取材対応でもメキーズ代表は、今回のことから学ぶと誓った。

「我々は今日、判断を誤ってしまい、それでかなりのポイントを失うことになった。ユウキはウエットでもドライでも素晴らしいパフォーマンスを見せていたから、最後の判断ミスが非常に痛かった」

そうメキーズ代表は言う。

「今回のことにチームとして全力で取り組み、より強くなって戻ってこなければいけない。これによって、ポジティブな部分が霞んでしまってはいけないんだ」

決勝でレーシングブルズは確かに戦略面でミスをした。しかし決勝は雨になることを睨み、予選で少しでも上位につけることを目指して、フリー走行でのタイヤ選択を考えたのだという。

ウエット向けにセッティングを変えるなど、何か妥協した部分はあったのかと尋ねられた際、メキーズ代表は次のように説明した。

「我々が意識的に行なった唯一の妥協は、FP3でハードタイヤを1セット使い、予選用のソフトタイヤを1セット多く確保することだった。これは、ドライのレースにはならないと想定しての判断だった」

「ウイリアムズとアストンマーティンも同じような戦略を採っていたようだ」

「ただこの戦略のおかげで、予選でより多くの選択肢を得ることができたんだ」

なおメキーズ代表によると、今回のレースを戦うまで、チームがどの立ち位置にいるのか分かっていなかったという。

「正直なところ、我々はここに来るまで、自分たちが中団グループのどの位置にいるのか分かっていなかった。それがとても良い結果になる可能性もあれば、悪い可能性になる可能性もあった。レース前の段階では、予測が非常に難しかったんだ」

「しかし少なくともメルボルンでは、我々のマシンは適切なレベルでパフォーマンスを発揮していたか、あるいはそれ以上の実力を示すことができたようだ。土曜日にユウキが5番手を獲得したのは純粋な実力によるものだったし、今日も難しいコンディションの中で5番手と6番手を争っていた。この結果は非常にポジティブだよ」

そうメキーズ代表は言う。

「ただ今回の特性が、今後のサーキットにどれだけ適用できるかは分からない。特に中国GPでは、中団グループの戦いがより厳しくなる可能性もある」

「中国GPと日本GPを戦い終え、バーレーンに戻る頃に、ようやく全体の勢力図が見えてくると思う。そしてその頃には、各チームがマシンにアップデートを投入し始めるだろう。だから我々は日々の作業に集中し、マシンの改善に努める」

そしてメキーズ代表は、角田裕毅のチームリーダーとしての成長を頼もしく思っているようだ。

「バーレーンテストの時点で、彼がさらに一歩成長したと感じていた。彼のフィードバックやマシンの挙動の分析、そして冬の間の作業に対するコメントなどを見ても、明らかに彼が次のステップに進んだのが分かった」

「今回のような非常に難しいレースでも、彼はエンジニアと非常に良い形でコミュニケーションを取っていた。これを結果に結びつけることができなかったが、彼のリーダーシップには確かに大きな可能性があると感じている」

Comments

[三郎丸]

チームとしては欲にかいてギャンブルに走ったんだろうが、5位というポジションで高ポイントを狙える位置でそれはあり得ない。確実に失策。
ギャンブルは下位ポジション、ポイント圏外でチャレンジするもの。

毎度のことだがRBは残念なチームだなあと。

[cbr********]

まず、5位死守でしょ。
何でこの好ポジションでギャンブルするかなぁ？
他の方も言ってますが、ギャンブルするなら
ポイント圏外！
素人のワタシでも解ります。