現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「伝説のチューンドGT-Rは令和でも超元気!」00年代を席巻した須藤Rの今

ここから本文です

「伝説のチューンドGT-Rは令和でも超元気!」00年代を席巻した須藤Rの今

掲載 更新 28
「伝説のチューンドGT-Rは令和でも超元気!」00年代を席巻した須藤Rの今

ドレスアップ仕様と侮るべからず!

完全無欠の頂点を目指したフルチューンGT-R

「伝説のチューンドGT-Rは令和でも超元気!」00年代を席巻した須藤Rの今

ゼロヨン8秒9、筑波57秒台という速さに加え、DIYによる外板パーツのカーボン化で2000年代のチューニングシーンを盛り上げた”須藤R”。一時代を築いた名チューンドとも呼べるマシンだが、このBNR32は元号が平成から令和に移った今もなお現役で稼働中だ。

「平成3年に購入して、気付いたらもう30年も乗ってるんですよ(笑) DIYでカーボン化して、当時は雑誌にたくさん取り上げてもらったけど、そこから”Number7”というブランドを立ち上げるまでになって。今はカーボン製品をオリジナルで作って販売しています」とはオーナーの須藤さん。

前後フェンダーやドアパネルは須藤さんが鈑金工場の手を借りながらDIYで製作。カーボン地を部分的に隠すペイントはSEMAショーで見たカスタムカーにインスピレーションを受けたものだという。フェンダーは前後ともワイド仕様で拡幅はフロント20mm、リヤ30mmだ。

ホイールはこのフェンダーに合わせてオーダーしたというパナスポーツのC5C2(F10.5J R11J)をセット。タイヤにはフージャーDOTラジアルを組み合わせる。

ルーフパネルもDIYでカーボン化。強度と軽さのバランスを詰めていった結果、3回も作り直したという逸品で、ハニカム材を入れた3層構造とされている。

ミラーはNumber7ブランドで販売されているカーボン製(汎用品:4万円/R32用:6万2000円)をインストール。往年のグループA車両をオマージュした形状で、R32オーナー達から評価を集めている逸品だ。

パワーチューンは名門“ザウルス”が担当。腰下はHKSのステップ3キットを使ったRB26改2.8L仕様とされ、ドラッグレースを想定した加工が施されたヘッドには、同じくHKSのハイカム(IN/EX290度)が組みこまれる。そこにセットされるタービンはT51R SPL BB。最大ブースト圧2.2キロ時に、なんと965ps/98kgmを発揮するというから驚くしかない。マネージメントはF-CON Vプロの3.4だ。

吸気系は、トラスト大容量サージタンクにはザウルスオリジナルの50φ 6連スロットルで吸気量の増大が図られている。また、メインインジェクターには1000ccが使われ、デリバリーパイプやフューエルレギュレターはサード製だ。

ドラッグレースの他、サーキット走行や街乗りもオールマイティにこなすため、冷却系の強化も重要。アルミラジエターとインタークーラーはARC製で、オイルクーラーもトラスト22段と大容量タイプをチョイスしている。

一方、ボディは高剛性と軽量化を高次元でバランス。フルスポット増しの他、BNR32の弱点といえる箇所に鉄板を追加するなどの補強を施しながらも、車重は1200キロを切るまでに絞り込まれているのだ。

エアコンやオーディオといった快適装備が撤去されているため、シンプルかつレーシーに仕上がっているダッシュボード周り。メインメーターはニスモ製320km/h&1万1000rpmフルスケールに交換され、センターコンソールにはVプロの他、トラスト水温/油圧/燃圧計が埋めこまれる。

室内はボディ直付けの8点式ロールケージやフルスポット増しのみならず、トランクと室内の仕切りをストラットタワー後方へ下げることで、たわみやすいリヤウインドウ下の剛性を確保しているのが特徴的。また、リヤシート位置にバッテリーやアテーサE-TSのユニットが、トランクには安全タンクなどが設置されている。

ターコイズブルーのステッチが美しいステアリングもNumber7製作のドライカーボン製(8万2000円)。ミッションはOS技研のRB26用シーケンシャルである“OS-88”を奢る。

旧車の世界では、レストア時に現代の技術を投入してアップデートする“レストモッド”と呼ばれるものが存在するが、この須藤Rに施された手法はまさにレストモッドの先駆けだ。独創的なスタイリングから国内外に多くのファンを持つメジャーチューンド、そのオーラは未だに色褪せないものだった。

取材協力:ナンバー7レーシングファクトリー 埼玉県川口市領家3-21-7

PHOTO:土屋勇人(Hayato TSUCHIYA)

●取材イベント:HARDCORE TRACK MEETING

こんな記事も読まれています

新型[デリカ]が衝撃デザインでデビューへ!! [クルマが透ける]機能まで!? 2026年登場で600万円か
新型[デリカ]が衝撃デザインでデビューへ!! [クルマが透ける]機能まで!? 2026年登場で600万円か
ベストカーWeb
ベンツが神話だった70年代の「W123」…驚きの安全性と最新テクノロジーは当時の国産車では足元にも及べない知恵が詰まっていました
ベンツが神話だった70年代の「W123」…驚きの安全性と最新テクノロジーは当時の国産車では足元にも及べない知恵が詰まっていました
Auto Messe Web
ブリヂストン 新スポーツタイヤ「ポテンザ RE-10D」発売 サーキットでのタイム短縮追求
ブリヂストン 新スポーツタイヤ「ポテンザ RE-10D」発売 サーキットでのタイム短縮追求
グーネット
サーキットも普段使いも!クラシカルなフルバケット「ジータIVクラシック」発表 ブリッド
サーキットも普段使いも!クラシカルなフルバケット「ジータIVクラシック」発表 ブリッド
グーネット
メガーヌ R.S.のように旋回? 新型ルノー・ラファールへ試乗 ドイツ銘柄からの顧客獲得へ期待
メガーヌ R.S.のように旋回? 新型ルノー・ラファールへ試乗 ドイツ銘柄からの顧客獲得へ期待
AUTOCAR JAPAN
竹岡圭さん「XCRスプリントカップ北海道」参戦!三菱&トーヨータイヤがサポート
竹岡圭さん「XCRスプリントカップ北海道」参戦!三菱&トーヨータイヤがサポート
グーネット
シンプルデザインで車内にマッチ タテ・ヨコ回転OKの車載スマホホルダー シズカウィル
シンプルデザインで車内にマッチ タテ・ヨコ回転OKの車載スマホホルダー シズカウィル
グーネット
アウディの充電施設、2か月で600名利用 新料金プランでサービス提供開始 東京・紀尾井町
アウディの充電施設、2か月で600名利用 新料金プランでサービス提供開始 東京・紀尾井町
グーネット
WECの“カスタマー締め出し”にポルシェが警告。10メーカー参戦の2025年、残枠はわずかに『2』か
WECの“カスタマー締め出し”にポルシェが警告。10メーカー参戦の2025年、残枠はわずかに『2』か
AUTOSPORT web
V8×MT×FR採用! 新型「スポーティセダン」初公開! “青感”高めた「豪華内装」が超カッコイイ「CT5-V ブラックウイング ル・モンストルE」アメリカに登場
V8×MT×FR採用! 新型「スポーティセダン」初公開! “青感”高めた「豪華内装」が超カッコイイ「CT5-V ブラックウイング ル・モンストルE」アメリカに登場
くるまのニュース
マクラーレン 初のEVスーパーカー計画、現在の技術では達成困難 「支援」要請
マクラーレン 初のEVスーパーカー計画、現在の技術では達成困難 「支援」要請
AUTOCAR JAPAN
駐車の際の「前向き」「後ろ向き」問題…日本での正解をお教えします! 米国で「前向き」が多いのは防犯上の理由もありました
駐車の際の「前向き」「後ろ向き」問題…日本での正解をお教えします! 米国で「前向き」が多いのは防犯上の理由もありました
Auto Messe Web
ハースが「文句なし」のダブル入賞。ペレスを抜き返したヒュルケンベルグが今季ベスト6位/F1第11戦
ハースが「文句なし」のダブル入賞。ペレスを抜き返したヒュルケンベルグが今季ベスト6位/F1第11戦
AUTOSPORT web
【最長/最深トンネル爆走】 ベントレー新型コンチネンタルGTスピード オープンのGTCも同時発表
【最長/最深トンネル爆走】 ベントレー新型コンチネンタルGTスピード オープンのGTCも同時発表
AUTOCAR JAPAN
『ビースト』という名のスクールバス!? 90名乗車でEV航続241km、米国で納車開始
『ビースト』という名のスクールバス!? 90名乗車でEV航続241km、米国で納車開始
レスポンス
復活するIGTC鈴鹿が『1000km』&控えめなエントリー目標である理由「長距離に慣れているチームがほとんどない」
復活するIGTC鈴鹿が『1000km』&控えめなエントリー目標である理由「長距離に慣れているチームがほとんどない」
AUTOSPORT web
新型「4WDスポーツ車」初公開! レトロな「丸目」に超ハイパワー「V型8気筒エンジン」搭載! “日本専用”の特別なベントレーに衝撃の声!
新型「4WDスポーツ車」初公開! レトロな「丸目」に超ハイパワー「V型8気筒エンジン」搭載! “日本専用”の特別なベントレーに衝撃の声!
くるまのニュース
デコトラの命ともいえる電飾! LEDが台頭するもいまだ電球派もいる理由とは?
デコトラの命ともいえる電飾! LEDが台頭するもいまだ電球派もいる理由とは?
WEB CARTOP

みんなのコメント

28件
  • このころの車は中国部品なんかいっさい使われてない純国産だからそりゃ元気ですよ。
  • 他のGT-Rもカッコいいけど、自分はGT-Rと言えばR32だと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.8630.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

464.07700.0万円

中古車を検索
スカイラインGT‐Rの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.8630.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

464.07700.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村