ドレスアップ仕様と侮るべからず!
完全無欠の頂点を目指したフルチューンGT-R
「伝説のチューンドGT-Rは令和でも超元気!」00年代を席巻した須藤Rの今
ゼロヨン8秒9、筑波57秒台という速さに加え、DIYによる外板パーツのカーボン化で2000年代のチューニングシーンを盛り上げた”須藤R”。一時代を築いた名チューンドとも呼べるマシンだが、このBNR32は元号が平成から令和に移った今もなお現役で稼働中だ。
「平成3年に購入して、気付いたらもう30年も乗ってるんですよ(笑) DIYでカーボン化して、当時は雑誌にたくさん取り上げてもらったけど、そこから”Number7”というブランドを立ち上げるまでになって。今はカーボン製品をオリジナルで作って販売しています」とはオーナーの須藤さん。
前後フェンダーやドアパネルは須藤さんが鈑金工場の手を借りながらDIYで製作。カーボン地を部分的に隠すペイントはSEMAショーで見たカスタムカーにインスピレーションを受けたものだという。フェンダーは前後ともワイド仕様で拡幅はフロント20mm、リヤ30mmだ。
ホイールはこのフェンダーに合わせてオーダーしたというパナスポーツのC5C2(F10.5J R11J)をセット。タイヤにはフージャーDOTラジアルを組み合わせる。
ルーフパネルもDIYでカーボン化。強度と軽さのバランスを詰めていった結果、3回も作り直したという逸品で、ハニカム材を入れた3層構造とされている。
ミラーはNumber7ブランドで販売されているカーボン製(汎用品:4万円/R32用:6万2000円)をインストール。往年のグループA車両をオマージュした形状で、R32オーナー達から評価を集めている逸品だ。
パワーチューンは名門“ザウルス”が担当。腰下はHKSのステップ3キットを使ったRB26改2.8L仕様とされ、ドラッグレースを想定した加工が施されたヘッドには、同じくHKSのハイカム(IN/EX290度)が組みこまれる。そこにセットされるタービンはT51R SPL BB。最大ブースト圧2.2キロ時に、なんと965ps/98kgmを発揮するというから驚くしかない。マネージメントはF-CON Vプロの3.4だ。
吸気系は、トラスト大容量サージタンクにはザウルスオリジナルの50φ 6連スロットルで吸気量の増大が図られている。また、メインインジェクターには1000ccが使われ、デリバリーパイプやフューエルレギュレターはサード製だ。
ドラッグレースの他、サーキット走行や街乗りもオールマイティにこなすため、冷却系の強化も重要。アルミラジエターとインタークーラーはARC製で、オイルクーラーもトラスト22段と大容量タイプをチョイスしている。
一方、ボディは高剛性と軽量化を高次元でバランス。フルスポット増しの他、BNR32の弱点といえる箇所に鉄板を追加するなどの補強を施しながらも、車重は1200キロを切るまでに絞り込まれているのだ。
エアコンやオーディオといった快適装備が撤去されているため、シンプルかつレーシーに仕上がっているダッシュボード周り。メインメーターはニスモ製320km/h&1万1000rpmフルスケールに交換され、センターコンソールにはVプロの他、トラスト水温/油圧/燃圧計が埋めこまれる。
室内はボディ直付けの8点式ロールケージやフルスポット増しのみならず、トランクと室内の仕切りをストラットタワー後方へ下げることで、たわみやすいリヤウインドウ下の剛性を確保しているのが特徴的。また、リヤシート位置にバッテリーやアテーサE-TSのユニットが、トランクには安全タンクなどが設置されている。
ターコイズブルーのステッチが美しいステアリングもNumber7製作のドライカーボン製(8万2000円)。ミッションはOS技研のRB26用シーケンシャルである“OS-88”を奢る。
旧車の世界では、レストア時に現代の技術を投入してアップデートする“レストモッド”と呼ばれるものが存在するが、この須藤Rに施された手法はまさにレストモッドの先駆けだ。独創的なスタイリングから国内外に多くのファンを持つメジャーチューンド、そのオーラは未だに色褪せないものだった。
取材協力:ナンバー7レーシングファクトリー 埼玉県川口市領家3-21-7
PHOTO:土屋勇人(Hayato TSUCHIYA)
●取材イベント:HARDCORE TRACK MEETING
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