現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「黎明期のD1GPに革命を起こした真紅の狼」HKSハイパーシルビアRS-2という怪物【OPTION back number】

ここから本文です

「黎明期のD1GPに革命を起こした真紅の狼」HKSハイパーシルビアRS-2という怪物【OPTION back number】

掲載 更新 25
「黎明期のD1GPに革命を起こした真紅の狼」HKSハイパーシルビアRS-2という怪物【OPTION back number】

パーツメーカーの参戦によってD1のマシンメイクは大きく変わった。500ps級のマシンを続々投入するメーカー勢に引っ張られるかのように、他チームもパワーを上げ始め、ハイパワー時代が到来。走りのスタイルもそれまでのパフォーマンス重視から、速さを追求する方向へと急激に変化していった。そんな黎明期のD1を牽引した代表的存在が今回の主役だ。(OPTION誌2004年2月号)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「黎明期のD1GPに革命を起こした真紅の狼」HKSハイパーシルビアRS-2という怪物【OPTION back number】

HKSワークスが導き出した最強のドリフトスペック

他チームに多大な影響を与えた最先端メイキングの全容!

D1マシンメイクに新たな転換期が訪れようとしている。その発端は、HKSワークスが東京オートサロン2003直後から約半年かけて開発し、Rd.5エビスで実戦投入したこのハイパーシルビアRS-2にある。

ヴェルテックスRIDGEエアロに、燃えるような真紅のボディカラー。見た目こそ1号機と何ら変わりは無いものの、中身はD1史上最強の怪物だ。

自社製の2.2Lキットを組んだSRエンジンはウエストゲート仕様のGT2835をベースに、エキゾースト側をGT30に変更したタービンを使用して480ps/66kgmというスペック。エンジンの制御はF-CON V-OPTプロ。エンジンルームはサイクルフェンダー化も行われている。

リヤシート位置には大きく盛り上がった箱のようなものが作られている。これは室内側からは分からないが、12段ツインコアオイルクーラーの設置場所。前後重量配分を最適化するための策だという。

ミッションはHKS6速ドグミッションのケースに5速+シーケンシャルの機構を組み込んだ試作品。自社製GDクラッチとオリジナルの軽量フライホイールを合わせる。

足回りは、谷口信輝選手がセッティングしたハイパーマックスD改でセットアップ。バネレートはフロントが7kg/mm、リヤが7kg/mm+2kg/mmのヘルパースプリングというセットだ。重要な切れ角は、独自のショートナックルを軸に大幅にアップさせている。

サスペンション横に取り付けられているロッドは、ストローク量を計測するセンサーだ。ブレーキはフロントのみエンドレスの6ポットキャリパーを装備。

ホイールはYFCの”アドバンスーパーレーシングver.2”。フロントが17インチの9J+4、リヤが18インチの10J+6という前後異径サイズだ。組み合わされるタイヤは前後ともアドバンネオバAD07。フロントが235/40R17、リヤが265/35R18という構成。

インテリアはダッシュボードこそ残されているが、フルスポット増し&リブ補強の入ったロールケージなど、その作り込みはレーシングカーそのもの。点数は6点式で、さらにサイドバーを追加している。内張りなどは全て撤去した上でウインドウ類もHPI製のアクリルとするなど、徹底した軽量化が行われる。

純正の燃料タンクは撤去し、ATL製の20L安全タンクをリヤトランクに備える。右に見えるタンクは、インタークーラーとラジエター用のウォータースプレータンク。

実戦投入直後はピーキー過ぎる特性に苦しんだが、Rd.6のセキアヒルズでは谷口選手の理想に限りなく近いパッケージが完成。リヤをセンチ単位でコントロールできるまでになったという。

現在、打倒HKSを誓ってニューマシンの開発を進めているチームは多い。RS-2を中心とした、群雄割拠のD1戦国時代が幕を開けようとしているわけだ。

●取材協力:エッチ・ケー・エス 静岡県富士宮市北山7181 TEL:0544-29-1235

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ダイハツが「”豪華”コンパクト“ミニバン”」提案してた! 全長4.2mボディ”3列6人乗り仕様”の「ワイワイ」! ながーい「キャンバストップ」にピラーレスも採用した「斬新モデル」が話題に
ダイハツが「”豪華”コンパクト“ミニバン”」提案してた! 全長4.2mボディ”3列6人乗り仕様”の「ワイワイ」! ながーい「キャンバストップ」にピラーレスも採用した「斬新モデル」が話題に
くるまのニュース
【角田裕毅F1分析】Q3進出は過去最多、磨かれた“一発の速さ”をベテランエンジニアも評価。2025年は開発陣にも期待
【角田裕毅F1分析】Q3進出は過去最多、磨かれた“一発の速さ”をベテランエンジニアも評価。2025年は開発陣にも期待
AUTOSPORT web
バイトの足代わりがディーノ「246GT」! ランボルギーニ「ミウラ」で246をカッ飛んで…夜明け前のスーパーカーは「安かった」!?【極私的スーパーカーブーム】
バイトの足代わりがディーノ「246GT」! ランボルギーニ「ミウラ」で246をカッ飛んで…夜明け前のスーパーカーは「安かった」!?【極私的スーパーカーブーム】
Auto Messe Web
クルマでの冠水路の通行は想像以上に危険! 基本「10cm」を超えたら避けるのが正解だった!!
クルマでの冠水路の通行は想像以上に危険! 基本「10cm」を超えたら避けるのが正解だった!!
WEB CARTOP
[15秒でニュース]ダイハツ『ミラ イース GR SPORT』…ターボ/MTの走りの軽を東京オートサロン2025に出展へ
[15秒でニュース]ダイハツ『ミラ イース GR SPORT』…ターボ/MTの走りの軽を東京オートサロン2025に出展へ
レスポンス
日産校の「現代のケンメリ」カスタムカーに反響殺到! 「青春やん」「すげえ」 美しい「旧車デザイン」×斬新「トモアキブルー」採用! V35型ベースの「NEO SKYLINE」TAS披露へ
日産校の「現代のケンメリ」カスタムカーに反響殺到! 「青春やん」「すげえ」 美しい「旧車デザイン」×斬新「トモアキブルー」採用! V35型ベースの「NEO SKYLINE」TAS披露へ
くるまのニュース
トヨタの国内未導入モデルに注目 カムリ・C-HR・ハイラックスチャンプなど独自に進化
トヨタの国内未導入モデルに注目 カムリ・C-HR・ハイラックスチャンプなど独自に進化
日刊自動車新聞
ドアスピーカーの限界突破!カーオーディオで「サブウーファー」が必須なワケ【低音強化のススメ】Part1
ドアスピーカーの限界突破!カーオーディオで「サブウーファー」が必須なワケ【低音強化のススメ】Part1
レスポンス
ウイリアムズF1、2024年の“大クラッシュ祭り”はマシン時短開発による「自業自得」とアルボン
ウイリアムズF1、2024年の“大クラッシュ祭り”はマシン時短開発による「自業自得」とアルボン
motorsport.com 日本版
「9000円払うんですか? ガス欠で止まっただけなのに…」 知らない人いる? 場所によりガス欠が違反に! そもそも「給油ランプ」点灯で後何キロ走るの?
「9000円払うんですか? ガス欠で止まっただけなのに…」 知らない人いる? 場所によりガス欠が違反に! そもそも「給油ランプ」点灯で後何キロ走るの?
くるまのニュース
「ヤリスクロス」サイズの新型EV、トヨタ『アーバンクルーザー』をくまなくチェック![詳細画像]
「ヤリスクロス」サイズの新型EV、トヨタ『アーバンクルーザー』をくまなくチェック![詳細画像]
レスポンス
冬の雪道「四輪駆動」じゃないと走れない? 二輪駆動だったら「FF」と「FR」どっちが雪道に強いのか?
冬の雪道「四輪駆動」じゃないと走れない? 二輪駆動だったら「FF」と「FR」どっちが雪道に強いのか?
くるまのニュース
オースチン・セブンとモーリス・ミニ:変遷をたどる
オースチン・セブンとモーリス・ミニ:変遷をたどる
レスポンス
トヨタ「“ランクル顔”プロボックス」カスタムカー初公開! 丸目「カクカクデザイン」“顔面移植”がスゴい! 再現度高すぎ「70 YO. 70デストロイヤー」登場! コダワリは?
トヨタ「“ランクル顔”プロボックス」カスタムカー初公開! 丸目「カクカクデザイン」“顔面移植”がスゴい! 再現度高すぎ「70 YO. 70デストロイヤー」登場! コダワリは?
くるまのニュース
国沢光宏が選ぶ今年の1台は「トヨタ ランドクルーザー250」━━【若者はこれに乗れ! KURU KURAカー・オブ・ザ・イヤー2024-25】
国沢光宏が選ぶ今年の1台は「トヨタ ランドクルーザー250」━━【若者はこれに乗れ! KURU KURAカー・オブ・ザ・イヤー2024-25】
くるくら
「2スト旧車ばかり集める、イタリアの鈴菌な人」現地から伝えるイタリアのリアルなバイクライフ【Vento Italiano N.1】
「2スト旧車ばかり集める、イタリアの鈴菌な人」現地から伝えるイタリアのリアルなバイクライフ【Vento Italiano N.1】
モーサイ
【デートカーが帰ってくる】「ホンダ プレリュード」が20年以上の時を経て復活!最新情報の全て!
【デートカーが帰ってくる】「ホンダ プレリュード」が20年以上の時を経て復活!最新情報の全て!
AutoBild Japan
ホンダ新型「プレリュード」 24年ぶり復活の「6代目モデル」は2025年に発売へ! ホンダらしい“走りのDNA”継承した「本格スポーツクーペ」に期待大!
ホンダ新型「プレリュード」 24年ぶり復活の「6代目モデル」は2025年に発売へ! ホンダらしい“走りのDNA”継承した「本格スポーツクーペ」に期待大!
くるまのニュース

みんなのコメント

25件
  • このHKSのシルビアは、本当に格好良かったなあ。
  • 個の車両を押して動かした(移動させた)事があるが、あまりにも軽く造られていることに驚いた!
    谷口とこのシルビアの愛称は抜群だった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村