新型レクサスLM、大型化
4月18日から開催されている上海モーターショーで世界初公開となった、レクサスのフラッグシップミニバンの新型LM。
【画像】新型レクサスLM、どう変わったのか? 新旧を比べてみた【ディテール】 全103枚
先代モデルは中国や香港、東南アジアなどの一部地域でのみの販売となっており、日本国内では正規販売がされなかった車種となっていた。
しかし今回発表となった新型は2023年秋ごろから日本での販売を予定しているということで注目の高い1台となっている。
そこで今回は、現在公開されている情報の中から、旧型との違いを探ってみたい。
まずはボディサイズだが、新型(数値は上海モーターショー出展車両のもの)は全長5125mm×全幅1890mm×全高1955mm、ホイールベース3000mmとなっており、旧型に比べると全長で+85mm、全幅で+40mm、全高とホイールベースは変わらずとなっている。
すでに旧型でもその堂々としたスタイルや室内空間の広さには定評があるため、ボディサイズは大きく変える必要もなかったということだろうか。
室内幅については詳細が発表されていないが、ホイールベースが変わっていないことから考えても、旧型同様、広く快適な室内空間を実現していることは間違いないだろう。
一方、タイヤサイズは上海モーターショーで出展された大径ホイール装着車が225/55R19となり、旧型の18インチから更なる大径化を果たしたほか、別途設定される17インチ仕様も225/65R17と、旧型の225/60R17よりもタイヤ外径がアップしていることがわかる。
内外装のデザインは?
エクステリアのデザインは一目見て「新型LMだな」とわかるものとなっており、基本的にはキープコンセプトとなっている。
しかしレクサスのアイデンティティでもあるフロントのスピンドルグリルは旧型のメッキではなく、ボディ外板色を採用することでシームレスを表現。さらに周辺部品との境界の段差を減らし、ボディとより融合した構成とすることで空力性能や冷却性能、操縦安定性にも寄与するものとなっている。
また良くも悪くも旧型の特徴となっていた個性的なBピラー周辺の処理はスリークなものとなっており、Cピラ―後端まで伸ばされたクォーターウインドウとAピラーの一部をブラックアウトすることで、前後方向にい抜けの良い開放的なキャビンを想起させるスタイルとなった。
一方のインテリア、運転席周辺はレクサスのコックピット思想「Tazuna Concept」を採用し、シンプルなインパネとコンソールにより運転に集中できる環境となり、メーターもアナログメーターではなくディスプレイタイプとなった。
続いて後部座席だが、今回発表されたモデルは4座仕様となっており、旧型と同じく運転席後方にはパーティションが配置されている。そこに備わるワイドディスプレイは48インチと旧型よりも大型化がなされており、そこに見晴らしを考慮した昇降ガラスとアシストグリップを統合。
さらにスピーカーや冷蔵庫、収納といった各機能は加飾と融合させつつ極力段差を減らすフラットなデザインとなっており、視覚的ノイズを減らして乗員がリラックスできる空間づくりを徹底している。
そしてシートには座面だけでなくアームレストやオットマン部分にもシートヒーターを採用するなど、4座仕様は究極のショーファードリブンに仕上がっているようだ。
パワートレインなどは?
新型LMのパワートレインは、2.4Lの直列4気筒ターボハイブリッドシステム(eAxle)と、2.5Lの直列4気筒ハイブリッドシステム(E-Four/FF)の2種類を用意。
パワートレインの詳細についてはアナウンスされていないが、恐らく新型クラウンクロスオーバーに搭載されているものと同様のシステムを持つものと考えてよさそうだ。
なお旧型に設定されていたV型6気筒3.5Lを含む純ガソリンモデルは現時点で発表されていないが、すでに2035年までに100%BEV化をすると言っているレクサスブランドだけに致し方無いところだろう。
乗り心地に関しては開口部が大きなミニバンの弱点である剛性に着目し、さまざまな“素性の刷新”によって旧型比で1.5倍のボディねじり剛性を確保。さらにアッパーボディやフロアには構造用接着剤を採用することで、振動の軽減にも効果を発揮している。
あらに足回りにはリニアソレノイド式アクチュエーターと周波数感応バルブを併用した「周波数感応バルブ付きAVS」をレクサスとして初採用。これにより低周波から高周波までの幅広い領域で、きめ細かく減衰して振動を軽減し、速度を問わずに常に上質な乗り心地を実現した。
このように新たなフラッグシップモデルとして登場した新型LM。今回お披露目されたのは4座モデルだが、3列シートの6/7人乗り仕様も存在するとのこと。
日本ではまず4人乗りの2.4Lターボハイブリッド仕様から導入されるということだが、これは共通プラットフォームを使用すると目される新型アルファードが存在するための配慮なのだろうか。
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