鮮やかな黄色いレヴォーグがサイクリストを逞しく支える
今回の働くクルマ・シリーズは、世の中で活躍するスバル車を紹介。それが「ジャパンカップサイクルロードレース」で選手たちを支える『マヴィック・ニュートラルカー』というクルマ。鮮やかなイエローのボディカラーを持つ、SUBARU レヴォーグにはニュートラルカーならではのこだわりも満載。
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自転車競技を趣味としていない人でも、SUBARUのイベントなどで黄色いサポートカーを目にしたことがある人は多いはず。ボディサイドに大きく「MAVIC(マヴィック)」と描かれた「SUBARUレヴォーグ(以下レヴォーグ)」は、サイクルロードレースで見かけるが、その役割については意外と知られていない。
レース中は各チーム1台ずつ、スペアの機材(ホイールやスペアバイク)やドリンク、補給食などを載せたチームカーを一緒に走らせ、選手のサポートを行なっている。
それに対し「マヴィック」は”ニュートラルサービス”として、すべての競技者に対し中立的な立場で技術サポートを実施。例えば、レース中にいくつもできる集団により、1台では対応しきれないエリアが出てくるケースも。そこをサポートするのがニュートラルカーの役目なのだ。
ちなみに「マヴィック」は、スポーツサイクルの世界では有名なフランスの大手自転車部品メーカー。40年以上にわたりニュートラルカーをはじめとしたサポートを行なっている。「マヴィック」のニュートラルカーは、日本国内では1996年から代々のSUBARU車を使用。「レガシィ・ツーリングワゴン」が中心を担ってきたが、「レヴォーグ」の登場後はその役割をバトンタッチしている。なお、今シーズンからはマイナーチェンジしたD型の2.0GT-S EyeSightが登場。精悍さが増したエクステリアに黄色いマヴィックカラーが抜群にマッチしている。
ロードレースのニュートラルカーは、下りで70km/h、登りで15km/hと幅広い速度域に瞬時に対応させなくてはいけない。さらにロードバイクが駆け抜ける狭いコースを軽快に走り抜けるためのフットワークとパワーが要求される。自転車の競技とはいえ、その現場では速さとフットワーク、そしてなにより高いレベルのドライビングテクニックが要求されるのだ。加えて、自転車の競技という特性上、積載性も要求されるワケである。
またAWDであることもニュートラルカーでは重要。天候に左右されることなく安定した走行性能も必要になるのだ。「マヴィック」のニュートラルカーには、パンク時などに素早く交換できるようスペアのホイールセットのほか、スペアバイクも搭載。自転車のフレームが破損した選手のためにスペアバイクを用意する。ルーフ上にはワンオフのキャリアをセット。この特殊キャリアには最大6台ものロードバイクを積載することが可能という。車体後部に伸びるキャリア後端部は可動式。ホイールなどを積載した状態でもリアゲートの開閉が可能な構造となるなどの工夫がなされている。その価格、なんと約70万円だという。
足もとには「STI」製の18インチホイールセットを装着。イエローのマヴィックカラーが映えるブラックカラーを採用した。
今年からスペアバイクごと交換するように変更されたため、スペアホイールはラゲッジに満載することなく、2本のみ搭載。
また、無線はオフィシャル用を含め3系統を装備。本部だけでなく「MAVICニュートラル・モト」と呼ばれるサポートバイクとも連携がとられる。
ドライバーのほかにも、テクニカルスタッフが後席に同乗。サポートに必要な工具をはじめ、さまざまな機材は後席に搭載されている。
刻一刻と変化する状況に応じてクルマの位置を考えるだけでなく、プロライダーの走りに帯同できる高いドライビングスキルも要求される。レース直前直後の移動ではクルマの周りを走る自転車も多く、サイドビューモニターや大画面のバックモニターは安全確認に欠かせないという。
アメアスポーツジャパン株式会社マヴィックフィールドセールスマネージャー・村上 嘉之さん
1996年から、21年にもわたりニュートラルカーをドライブしているという村上さん。BG型「レガシィ」から歴代のニュートラルカーをすべて運転しているという。最新の「レヴォーグ」はターボラグも少なく、ロードレースの現場でも非常に扱いやすいそうだ。
(レポート:スバルマガジン編集部)
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