ラリージャパンにも使用されるコースでヒルクライム開催
一般公道を占有して開催している日本で唯一のヒルクライムイベント「BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ」が7月10日、第5戦「根の上ヒルクライム2021」を開催した。
峠道をアクセル全開で駆け抜ける!「恵那モータースポーツフェスティバルin笠置山」開催
このヒルクライムシリーズは、設定された登坂道路のコースを1台ずつタイムアタックして、2本走行した合計タイムで速さを競うイベント。毎回中部地方を中心に各地からバラエティに富んだマシンが集結し、このタイムトライアル競技に挑んでいる。
シリーズ初の「県道」で開催
今回の舞台となったのが、このシリーズで初開催となる岐阜県道413号東野中津川線という公道。これまでこのシリーズでは、公道といっても一般市町村道を使用していたが、今回は、県道ということで、関連各所との調整はもちろん、地元住民への事前の通知や説明など、いつも以上に運営側にとっては大変なイベントになったようだ。ちなみにこの路線は、今年11月に開催予定のWRC(FIA世界ラリー選手権)第12戦ラリージャパン2021でも、スペシャルステージ(SS)として使用予定だという。
このヒルクライムに使用されたのは、県道413号線の恵那市側から根の上高原、保古の湖に上がるほぼ上り区間の約4.3km。峠道ではあるが2車線の道路で道幅も広く、スピードが乗るストレート部分には、速度規制のためのシケインを2カ所導入するなどの設定となった。
全10クラスに分けられ総勢88台がエントリー
この第5戦には88台がエントリーした。これらの競技参加車両は細かくクラス分けがされている。まず初年度登録が昭和63年以前の旧車区分には「D(ヒストリック)クラス」および「DL(レジェンド)クラス」となる。さらに軽自動車が参戦する「Kクラス」。そして普通車は排気量(加給装置係数1.7倍、ロータリー係数1.5倍)で「A(排気量1500cc以下)」、「B(排気量2800cc以下)」、「C(排気量2801cc以上)」の3つのクラスに分けられ、それぞれに自己申告による「ノービス」と「オープン(Sタイヤ使用可)」という2種類のクラス分けがなされた6クラスが用意される。そしてシリーズエントリースペシャリストによる最高峰クラスとなる「X-tremeクラス」があり、全10クラスとなる。
当日は雨の予報だったにもかかわらず、雲は多かったものの時折陽射しも降り注ぐ好天に恵まれ、各車両が本気のアタック。コースアウトする車両も出たものの、大きな事故にもならず無事にこのイベントは終了した。
第6戦は9月に開催予定
残念ながら新型コロナウィルス感染症拡大の影響で無観客開催となったが、今回はエキシビションとして、現在全日本ラリー選手権JN1クラスに参戦し、シュコダ・ファビオR5で今季3勝を挙げている福永修&齊田美早子組がGRヤリスを持ち込んで参加者と同じくコースを激走し、参加者の注目を浴びていた。
BRIGヒルクライムチャレンジシリーズは続く第6戦は、9月4日(土)の「御岳高原ヒルクライム(長野県木曽町)」、そして第7戦は11月6日(土)に「御岳RWヒルクライム(長野県木曽町)」が行われ、第7戦の翌日となる11月7日(日)は同所で「ALL JAPAN HILL CLIMB FESTIVALin御岳」が開催となる。
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