全車ハイブリッドを搭載
第3世代となる新型アウディQ5が、欧州市場で発売された。車両価格は2008年発売の初代モデルのほぼ2倍となる。
【画像】ベストセラーSUVが第3世代へ更新! 高級感と乗り心地を向上【新型アウディQ5を写真で見る】 全20枚
欧州向けの価格は5万2300ユーロ(約835万円)から、右ハンドルの英国向けの価格は4万9950ポンド(約960万円)から。2025年4月より納車開始予定だ。
Q5は昨年のアウディの世界販売台数の17%(33万4480台)を占めた人気のミドルクラスSUVで、同社の軸となっている。新型では引き続き、クーペSUVタイプのQ5スポーツバックも導入される予定だ。
フルモデルチェンジに際し、「プレミアム・プラットフォーム・コンバッション(PPC)」という新しいプラットフォームを採用。電動パワートレインとの親和性を高めた構造で、Q5の全車にハイブリッドシステムが搭載されている。
エントリーグレードとなる「2.0 TFSI」は、48Vマイルドハイブリッド付きの2.0L 4気筒ターボガソリンエンジンを搭載し、最高出力204psと最大トルク34.7kg-mを発生する。前輪駆動と四輪駆動が選択可能だ。価格は冒頭で紹介した通り。
ディーゼルの「2.0 TDI」は、同じくマイルドハイブリッドの2.0L 4気筒ターボディーゼルエンジンを搭載し、最高出力204ps、最大トルク60.9kg-mを発生。四輪駆動が標準となる。欧州価格は5万7100ユーロ(約910万円)から、英国価格は5万1600ポンド(約990万円)から。
スポーツグレードの「SQ5」は、最高出力367ps、最大トルク56.0kg-mのマイルドハイブリッド3.0L V6ターボガソリンエンジンを採用した。欧州価格は8万2900ユーロ(約1320万円)から、英国価格は7万4400ポンド(約1430万円)から。
高度な電動化・デジタル技術に対応
また、来年にはプラグインハイブリッド(PHEV)モデルも導入予定で、電気のみで約80kmの走行が可能と言われている。
アウディは、EVへの移行が当初の予想よりも長引いていることから、再びハイブリッド・パワートレインに注力するようになった。それでも内燃機関を段階的に廃止する方針は変わらず、Q5も次の第4世代から完全電動化する見込みである。
新開発のPPCプラットフォームは、従来と比べて電気アーキテクチャーが大幅にアップグレードされており、配線関係を全面的に見直したことで、最大5個の車載コンピューターを使用できるようになった。
PPCは多様なハイブリッドシステムに対応している。例えば、内燃機関を発電機として使用するレンジエクステンダーEVや、大排気量のV8エンジンも導入できることが分かっている。大型SUVのQ7の次世代モデルへの採用も期待される。
アウディによると、新型Q5ではPPCの採用により乗り心地とハンドリングも向上したという。スチール製スプリングとパッシブダンパーが標準装備され、オプションでエアサスペンションも用意される。
インテリアもより現代的なものとなった。アウディ最新の「デジタルステージ」デザインを採用し、11.9インチのデジタルメーター・ディスプレイと14.5インチのインフォテインメント・タッチスクリーンで構成される有機ELパネルを搭載。オプションで助手席用の10.9インチ・タッチスクリーンも選択できる。
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