アルピーヌは、今季限りでエステバン・オコンとの契約を終了することを既に発表している。そのため来季は新しいドライバーを迎え入れることになるが、そのドライバー人事についてブルーノ・ファミン代表が語った。
ピエール・ガスリーとオコンのコンビは今年で2年目となるが、ふたりが不仲であることはよく知られていた。コンビを組んだ当初はお互いチームのために協力し合うことを誓っていたが、この1年半でいくつかのトラブルがあった。オコンがチームの指示を聞き入れずにガスリーを抜きにかかり、接触した今季のモナコGPもそのひとつ。この一件はオコン離脱の直接的な要因ではないにしても、遠因になったと言われている。
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チームは現在オコンの後任探しに取り掛かっているところだが、ガスリーについては2025年も残留すると思われる。
Sky F1の取材に対してファミン代表は、後任ドライバーの優先事項はオコン/ガスリーコンビのような問題を避けるために既に仲の良いふたりのドライバーを見つけてくるのではなく、協調性のある“プロフェッショナル”なドライバーと契約することに重きを置いていると述べた。
「関係性は重要ではないと思う。重要なのはプロ意識だ。我々にはプロフェッショナルなドライバーが必要だ」
「彼らは共に働く必要がある。チームのためにベストを尽くせるよう、チームメイトと協力することは仕事の一部だ」
またファミンは、リザーブドライバーのジャック・ドゥーハンが後任ドライバーとして検討されていることを明かした。ドゥーハンは昨年のFIA F2でランキング3位という実績を残し、今季はレースからは離れているものの、旧型F1マシンでのテストプログラムを精力的に行なっている。またカナダGPではオコンの代役としてFP1に出走したが、ウエットコンディションにより十分な走行ができなかった。
その他後任の候補として噂されているのは、現ザウバーのバルテリ・ボッタスと周冠宇、そして過去にF1参戦経験があり、現在はアルピーヌからWEC(世界耐久選手権)に参戦する傍らメルセデスF1リザーブドライバーも務めるミック・シューマッハーなどだ。
「確かに、ジャックは選択肢のひとつだと思っている」とファミンは言う。
「我々は彼の準備が整うよう、先日も(オーストリアで)テストをしていた。彼はかなりヘビーなテストプログラムをこなしているし、我々もそれに満足している」
「彼の成長を見ていくことになる。彼も可能性のあるドライバーのひとりといったところだが、可能性があるというのは間違いない」
アルピーヌ2台の同士討ちとなったモナコGPの後には、ファミンがオコンを痛烈に批判したことでも話題となった。しかしオコンはチーム離脱が決まったことで、ファミンとの関係性に亀裂が入ったわけではないと説明した。
「レースウィークの前にはファクトリーでいつも通りの準備をしたし、その中でブルーノとも話をした。本当に色々な話をしたんだ」とオコンは言う。
「気まずい瞬間はないし、僕たちの関係にダメージはない。全てが話し合われ、前に進んでいるし、ベストを尽くすためにレースを続けるのみだ」
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