主に空気の力を利用してクルマを地面に押しつける力のこと
ダウンフォースとは、主に空気の流れを利用して作り出す、クルマの車体を地面方向に押し付ける力のこと。
タイヤのグリップ力は、「F=μmg」という公式で求められる。「F」はグリップ力で、「μ」はタイヤと路面の摩擦係数、「mg」はタイヤにかかる荷重のことだ。つまり、同じタイヤ・同じ路面なら、タイヤにかかる荷重が重ければ重いほど、グリップ力が増すということ。
しかし、重たい車体は、慣性力が大きくなって、加速しづらく、止まりづらく、曲がりにくくなるので、運動性能が命のレーシングカーやスポーツカーには、一番の大敵。そのため、1g単位の軽量化に多額の予算を惜しまないわけだ。
一方で軽い車体ではグリップ不足で、アクセルが踏めない、ブレーキが効かない、コーナーで遠心力に負けるという諸問題も……。
そこでレースの世界では1960年代後半から1970年代にかけて、軽量ボディでなおかつ高いグリップを得るため、車体にウイングを取り付け、空気の力でタイヤに荷重を増やす取り組みをはじめる。エアロダイナミクス(空気力学)によって、ダウンフォースを得ようという発想だ。
クルマの車体を側面から見ると、ボディ下面がフラットで、車体中央が盛り上がっている。
これは飛行機の翼の断面と非常によく似た形状なので、じつは放っておくと、ダウンフォースとは反対の力=クルマを浮き上がらせようとするリフトフォース(揚力)が生じ、速度が上がれば上がるほど、タイヤの接地力が減少し、接地感が弱くなってフワフワと安定感のない走りになる……。
そうした問題を解消するために考案されたのが、各種ウイング、スポイラー、ディフューザー、カナードなどの空力パーツだ。これらの空力パーツ、とくにウイングなどは、飛行機の翼の天地をちょうど逆転させた形になっているので、飛行機の揚力の正反対、負の揚力=ダウンフォースを発生する。
市販車の場合エアロパーツでやたらとダウンフォースを増やすと悪影響も
現在のF1マシンの最低重量は600kg(軽自動車のアルトワークス5速MTの670kgより軽い! ちなみにパワーユニットの出力は約900馬力なので、パワーウェイトレシオは、なんと約0.66kg/ps)。
こんなに軽いマシンが、ブレーキやコーナリング時に最大4G以上もかかる強力なグリップ力を得られるのは、空力パーツによるエアロダイナミック・グリップの影響が一番大きい。
ただし、これらの空力パーツによるダウンフォースの大きさは、空気抵抗とトレードオフにあるのが一般的。ダウンフォースが欲しいからと、やたらとエアロパーツを装着すると空気抵抗が増えてしまい、最高速度が伸びなくなり、燃費等にも悪影響が出る。
一例をあげると、時速300kmで走行中のF1マシンは、アクセルを全閉にしただけで、高性能スポーツカーのフルブレーキに匹敵する、1Gもの減速Gをマークするという。要するに、それだけ空気抵抗が大きく、ウイング等が飛行機のエアブレーキと同じような仕事もしているというわけだ。
したがって、レーシングカーやスポーツカーを設計する空力エンジニアたちは、さまざまな制約、レギュレーションの範囲で、いかに少ない空気抵抗で、最大のダウンフォースを得ることができるかを、風洞実験やコンピュータによるCFD(計算流体力学)を駆使しながら、日夜知恵を絞り続けている。
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