マッスルカーから発想を得た魂のこもったEV
text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
フォードは、ハイパワーなアメリカ車「マッスルカー」からスタイリングやパフォーマンスの発想を得たという、純EVのSUVモデル、マスタング・マッハEを発表した。
開発したのはフォードでEVなど次世代モデルの開発に取り組む、「チーム・エジソン」と呼ばれる部署で、70名の優秀なエンジニアで構成。フォード・ヨーロッパでデザインチーフを務めるムラート・グエラーは、群衆から際立った特別さを創造したといい、「魂のこもったEV」を目指したとしている。
発表されたモデルは、336psを発生するマッハEのトップグレードだが、後日465psのGTモデルも追加する予定。フォード最新のEVは、テスラ・モデルYのライバルとなる。
また全モデルラインに展開する名称として、EVに「マスタング」が用いられるとのこと。マッハEは、ご存知、初代マスタングに存在したマッハ1から来ている。
スタイリングはガソリンエンジンのクーペ、マスタングを想起させるものに仕上げられた。フロントグリル中心のポニーや縦3灯のテールライト、ボディラインなどはマスタングとの繋がりを感じるものだ。
グエラーは、「デザインは、ユニークなポジションを築くことを目指しました。フォード・マスタングだけが可能なものです。今後数年で沢山のEVが登場するでしょう。その中でエモーションとドラマ性を備えられるのが、マスタングです」 と述べている。
新しいEV用プラットフォームを採用
ボディで気付くのは、従来的なドアハンドルがないこと。オープンボタンを押すと、ドアが僅かに浮き上がり、小さなハンドルバーが突き出てくる。オーナーはスマートフォンをクルマのキーとして利用できるほか、Bピラーに埋め込まれた認証用のキーパッドでも施錠が可能。
マスタング・マッハEのインテリアも特徴的。幅の広いダッシュボードには、代々のマスタングで受け継がれてきたダブルカウルと呼ばれる2つの峰があしらわれ、サウンドバーが内蔵される。
中央にはテスラのように、縦長の15.5インチ・タッチモニターをレイアウト。特殊な接着剤を用いて、回転するノブ状の操作ボタンが付いている。
システムの大部分は、このモニターを通じてコントロール。OSはシンク4と呼ばれる新しいもので、無線でアップデートすることも可能となる。運転席正面にはデジタルメーター用の10.2インチのモニターを配置。ステアリングホイールには複数のコントロールボタンが付いている。
プラットフォームは、グローバル・エレクトリファイド2(GE2)と呼ばれるフォード製最新のEV用を採用。最新のフォーカスやクーガが利用するC2アーキテクチャへ大幅に手を加えたものだ。
グエラーによれば、ホイールベースやボンネットの長さなどは、プラットフォームの設計段階からデザイナーの意見も加味しているとのこと。確かにボンネットはEVとしては長く見えるが、マスタングらしいデザインには、大切な部分だったという。
スポーツカーのようなクルマを目指した
マスタング・マッハEには、2種類のバッテリーと3種類の最高出力が設定される。エントリーグレードは、75kWhのバッテリーに257psのモーター1基を搭載し、後輪を駆動。さらに99kWhのバッテリーと289psのモーター1基という組み合わせもある。
最大トルクはいずれも42.3kg-mで、航続距離はおよそ450kmと595kmになる。0-100km/h加速はいずれも8秒以下を掲げている。
ツインモーター仕様では、75kWhと257psの組み合わせと、99kWhに336psの組み合わせ。どちらも最大トルクは59.2kg-mで、0-100km/h加速は7秒を切る。航続距離は418kmと540kmとなっている。
ボディサイズは全長4712mm、全幅1881mm、全高1597mm。ジャガーIペイスとメルセデス・ベンツEQCとの中間くらいの大きさだ。車重は1993kgから2218kg以上とされている。最高速度は178km/hでリミッターがかかる。
荷室容量は402L。フロントトランクの内側にも100Lの防水空間が用意されている。バッテリーは家庭用AC充電器のほか、DC急速充電器なら最大150kWまでの受電容量に対応する。
フォードは、まだ走行性能の具体的な数字は明らかにしていない。チーム・エジソンのドリット・ハースは、「スポーツカーのようなクルマを目指しました。(マスタング・マッハEは)高性能EVです。直線加速だけでなく、操縦性や敏捷性でも。乗り心地も重要ですね」 と述べている。
メキシコで製造されるマスタング・マッハEは、注文受付も開始された。オンライン上で販売され、2020年10月頃からデリバリーが始まるという。価格は未定だが、英国では4万ポンド(560万円)から。ファースト・エディションは6万ポンド(840万円)になる見込み。
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