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査定申込みで電話殺到!! 大体の金額を知りたいのに……なぜ買取店は「即決」を求めるのか

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査定申込みで電話殺到!! 大体の金額を知りたいのに……なぜ買取店は「即決」を求めるのか

 中古価格が右肩上がりの今、売却するならディーラーよりも買い取り専門店で!! と検討している人も多いハズ。相場を聞きに言ったつもりが「今この場で決めて」といったケースがかなり多いのだ。一体なんでこんなことに!?

文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部

査定申込みで電話殺到!! 大体の金額を知りたいのに……なぜ買取店は「即決」を求めるのか

■軽い気持ちで査定出したのに強引すぎやしないか……

年式や走行距離、修復歴はもちろんのことカスタムパーツなど1点1点査定していくため時間も労力もかかるのだ(ha-po illustration@Adobestock)

 “一生添い遂げる”と決めた愛車であっても、現在の価値がどのくらいあるのかは気になるというのが人のサガ。中古車情報サイトをチェックすればおおよその販売価格は分かるが、それはあくまで販売時の価格であるため、買取額がどのくらいになるのかはなかなか判別しにくいところだ。

 一時期に比べれば落ち着いてきたものの、まだまだ新車の納期はかかっており、それに伴って中古車の需要は高い状態が続いている。そのため、予想以上の高値がついたら乗り換えもワンチャン……と考えている人もいることだろう。

 またようやく注文していた新車の納期が見えてきて、今乗っている愛車を下取りに出そうか買取店に出そうか決めかねている人も“とりあえず”と、軽い気持ちで自動車買取店に査定に持ち込んでみようと思っている人は多いハズ。

 そんな軽い気持ちで査定をお願いしたはいいものの、その買取店のスタッフに「今、ここで決めてくれれば……」とか、「この金額で買い取れるのは今日だけです!」とか、あれやこれやと理由を付けてすぐに売却を進めてくるというシーンに出くわした経験はないだろうか?

■買取店は“クルマを買い取ってナンボ”の商売

買取後数日で店頭に並べすケース。あるいは業者オークションに出品とさまざまだが、近年は整備後に店頭販売する事案が増えつつある(xiaosan@Adobestock)

 車両を持ち込んだオーナーとしては、“ただ単に現在の買取額を知りたいだけ“という軽い気持ちであっても、買取店にとってはクルマを買い取って自社で販売。あるいは業者オークションに出品したりして利益を出すのが商売であるため、1台でも多くクルマを買い取りたいというのがホンネだ。

 そして中古車の査定というのは、車種、年式、走行距離という大きな要素はあるものの、車両によって状態はまちまちであるため、事故歴の有無や不具合、内外装の状態や社外パーツが付けられているのかどうかなど、1台の車両を事細かにチェックする必要がある。

 この査定は「中古自動車査定士」という資格が存在するほどのもので、試験に合格した者だけが行うことができる。

 ある意味特殊技能となっているので、綿密に査定をした後に“金額が知りたかっただけ”と言われては、まさにタダ働きとなってしまうということになる。

 そのため実際に査定をした場合は、例えそのユーザーがその場で売却する可能性が低くても、どうにか気が変わるように説得をしてくるというのが実情なのだ。

■ほぼセールストークだが……本気で今欲しいケースも

ジムニーなどの人気車種の場合、買取後に高値で販売見込める車種は本気で今すぐ売ってほしいというケースも

 ちなみにここで言われるセールストークとして「今売ると決めてくれれば~」というものがあるが、これは単にセールストークであることがほとんどだが、実際にその車種を探しているエンドユーザーを抱えていて、どうしても買い取りたいというケースも稀にあるので、その理由を聞いてみるのもひとつの手段と言える。

 また、「今売らないと値段が下がる」というのも、概ね事実である。というのも、一部の特殊な趣味性の強いクルマや旧車の類でなければ、年式と走行距離は価格に大きく影響する要素であり、年式が古くなればなるほど、走行距離が増えれば増えるほど価格が下がるのは当然なのだ。

■もし、本当に買取相場だけを知りたい場合はどうする?

 今すぐ売却するつもりはないけれど、金額次第では検討したい……そう考えている場合、どうするのがベストなのか、という話だが、これは日ごろお世話になっているディーラーや中古車販売店などに相談してみるのがいいだろう。

 中古車販売店は言わずもがなだが、新車ディーラーでも下取り車などを査定することがあるため、査定士の有資格者が在籍しているハズ。

 そこで場合によっては売却や買い替えを検討している旨を伝えて査定をしてもらえば、しつこく売却を促されることもなくおおよその買取価格を提示してくれるハズだ。

 そこで提示された金額が心の動くようなものだったら、その金額をもって買取店や一括査定サービスを利用するというのが最良の手段と言える。

 ただこれは、あくまで売却の可能性がある場合にのみ使える手段であることを肝に銘じておいて欲しい。

 前述したように本格的な査定というのは手間のかかる作業であるので、単に自己満足のためだけに査定をさせるのは言語道断。どんなことでも他人を動かしたらそれなりの対価は必要なのである。

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みんなのコメント

39件
  • とにかくビッグモーターとガリバーはしつこい。先ず言ってくるのが「他社の査定をとるな」「他社で査定したら今回の額より大幅に下がる」「本日のみの即決価格なので明日になれば大幅に下がる」とかって値打ちこいた事を言ってくるが実際は大して上乗せされた査定額ではない。むしろ安いくらい。
  • ビッグモーターに持ち込んで
    振り込まれない詐欺に遭えばいいよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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