11月16日、2024年MotoGP第20戦ソリダリティGP MotoGPクラスのスプリントがスペインのカタロニア・サーキットで行われ、レプソル・ホンダ・チームのジョアン・ミルは13位、ルカ・マリーニは15位でフィニッシュした。
また、ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)は11位、中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は17位、ステファン・ブラドル(HRCテスト・チーム)は22位でスプリントを終えている。
バニャイアがポール&スプリント優勝でチャンピオンの望みをつなぐ。マルティンは3位/第20戦ソリダリティGP
金曜日に引き続き、フリー走行2回目も気温12度、路面温度11度の低温下で行われた。ホンダの5台は全車前後ソフトタイヤを装着しコースインする。
最初のランでは、マリーニと中上が1分40秒台を記録して上々の滑り出し。ピットインを挟み、ブラドルは引き続き前後ソフトで、ミル、ザルコ、中上がソフト/ハードに、マリーニはハード/ソフトにタイヤを履き替えコースに戻る。
ここでザルコ、中上、ブラドルがベストタイムを更新。最終的に中上が10番手、ザルコが18番手、マリーニが19番手、ミルが20番手、ブラドルが23番手でフリー走行2回目を終えた。
続く予選Q1には、ダイレクトQ2進出のザルコを除く4台のホンダ機が出走。ミルとマリーニはハード/ソフト、中上とブラドルは前後ソフトでアタックに臨む。全車が一度ピットに入る時点で、中上が4番手、マリーニが7番手、ミルが8番手、ブラドルが13番手の並びとなった。
後半のアタックに向けて、4台はリヤにソフトのニュータイヤを投入。各車がタイムを更新するアタック合戦となっていた残り約1分、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が5コーナーで転倒し、セクター2とセクター3で黄旗が振られる。
そのすぐ後ろを走行していた中上はタイムを更新するタイミングを得られず、セッション前半に記録した1分39秒793のタイムで10番手。
ほかの3台は後半のアタックでベストを更新でき、マリーニが6番手、ブラドルが13番手、ミルは予選Q2進出目前の3番手で予選Q1敗退となった。
予選Q2からの出走となったザルコはミディアム/ソフトでアタックを敢行。セッション前半は9番手につけていたが、コースインしていなかったライダーなどに先行を許し、12番手で予選を終えた。
午後のスプリントには、ザルコがミディアム/ソフト、他の4台がハード/ソフトを履いて臨む。ホンダ勢最上位のグリッドを獲得したザルコはスタートで集団に飲み込まれ、一時16番手までポジションダウン。しかしその直後に前方で発生したクラッシュの混乱もあり、13番手でオープニングラップを終える。
一方、ミルは蹴り出しが良く、1周目で10番手まで順位を上げる。マリーニは15番手、中上が19番手、ブラドルが22番手で続いた。
その後のレースペースはザルコが安定感を見せ、各車がタイムを落としていくなか1分40秒台をキープ。コンスタントな走りで11位を獲得した。
ミルもレース中盤まではザルコに近いペースで走行していたが、ラスト3周で失速。3台のライバルにかわされ、13位でフィニッシュした。
チームメイトのマリーニも同じように終盤のペースに苦しんだが、背後のアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)を振り切り15位でチェッカーを受ける。
テストライダーのブラドルと、振動の問題に悩む中上はそれぞれペース自体が振るわず、中上が17位、ブラドルが22位で終えている。
■ジョアン・ミル(予選:13番手、スプリント:13位)
「今日は良い一日を過ごすことができた。何よりもそのことに気持ちを向けるべきだろう。一歩前へ踏み出し、予選で大いに競争力を発揮することができた」
「予選での走行中に小さなミスをしてしまい、それがQ2進出を逃す原因になったが、アジアラウンドでいくつか厳しいレースが続いた後でこのような競争力を発揮できたのは大きな励みになった」
「スプリントでは素晴らしいスタートを決めることができ、1周目でトップ10に入ることができた。しかし、年間を通して未解決だった振動の問題があり、それで順位を落とした。それでも、この週末でバイクがこの一年を通じてどれだけ進化したのかを実感できたので満足している。あと1日、シーズンをいい形で終わらせるラスト1回のチャンスだね」
■ルカ・マリーニ(予選:16番手、スプリント:15位)
「今日のレースについては、特にスタートでもう少しうまくやれると思っていた。タイヤの余分なグリップを活かしてスタートで攻めることができなかった。最初の2周を終えた後のペースは悪くなかった。ターンを改善するために、より良いリヤのトラクションを探る必要がある」
「まだやるべきことはあるが、それを実現する余地もあると感じている。明日の決勝レースまで頑張り続ける。バルセロナに戻ってきたことで、今シーズンを通じてどれだけ進歩したかを確認できるのは非常にポジティブなことだ」
■ヨハン・ザルコ(予選:12番手、スプリント:11位)
「今日は多くの情報を収集できた。レース中、前を走るグループを追いかけるなかで、彼らと十分に戦えることがわかり、これは良い兆候だ」
「今では、レース中に自分たちの戦略を活用できるようになってきており、これは確実に進歩していると言える。明日が楽しみだよ。トップ10に入るチャンスはまだある」
■中上貴晶(予選:20番手、スプリント:17位)
「今日のスプリントでは、振動の影響でプッシュして追い抜きを仕掛けることができませんでした。この問題を解決するために、エンジニアたちが懸命に取り組んでくれています。今日のグリップレベルはかなり低く、苦戦しました」
「明日のことを考えると、まずはこの1日を楽しみたいと思います。明日は僕にとってMotoGPライダーとしての最後のレースとなるので、可能な限り最高の結果を出せるように頑張ります」
■ステファン・ブラドル(予選:23番手、スプリント:22位)
「今日もいくつかの新しいパーツの検証作業を行っていたため、正直なところレース自体にはそこまでフォーカスしていなかった。常にバイクが変化している中で作業するのは簡単ではないが、ここまでの仕事には満足しており、2025年に向けた重要な成果だ」
「今年は多くの作業をこなし、フライアウェイレースの間にはホンダ勢のレース結果も向上したので、進むべき方向はわかってきたと思う。次のステップに進む前に、明日のレースをできる限り楽しみたいと思う」
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