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【MotoGP】25台中15台クラッシュの大波乱、スプリントレースは「赤旗中断にすべきだった」のか。転倒ビニャーレス主張

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【MotoGP】25台中15台クラッシュの大波乱、スプリントレースは「赤旗中断にすべきだった」のか。転倒ビニャーレス主張

 MotoGP第4戦スペインGPのスプリントレースでは、終盤に転倒が連続で発生。それ以外でも大量のクラッシュが発生するレースとなったが、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)はレースを赤旗中断とすべきだったと主張している。

 スプリントレースでは25名の参戦ライダーのうち、15名が転倒。そのうち10名はレースも終盤に入った、ラスト10分での転倒だった。

■MotoGPスペインGPスプリント|マルク・マルケス、転倒で勝利幻に……荒れた展開生き残りマルティンが制す

 特に今回は、ターン5での転倒が多かった。レース9周目にアレックス・マルケス(グレシーニ)、ブラッド・ビンダー(KTM)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)の3人が、接触など無い状態で、それぞれのライダーがほぼ同じようにフロントをすべらせて転倒。その次の10周目には、ビニャーレスも同じターン5で同じような転び方でレースを終えている。

 さらにターン9でも転倒が連続。レースをリードしていたマルク・マルケス(グレシーニ)が9周目にここで散り、ルカ・マリーニ(レプソル・ホンダ)、ステファン・ブラドル(ホンダ)、マルコ・ベッツェッキ(VR46)も転倒してしまった。

 こうしてクラッシュ続出のレースとなってしまったわけだが、そこには午前中に降った雨の影響があったと見られている。午後にかけて天候は回復して、路面も大部分がドライコンディションとなっていたが、ライダーによると”見えない”ウエットパッチがあったという。

 そしてビニャーレスは、コースチェックのためにもレースは赤旗中断とすべきだったと主張した。

「最終的に、コースは95%がドライだったけど、5%がウエットだった。そしてウエット部分が、ラインのちょうど真ん中にあったんだ」

 ビニャーレスはコースコンディションについてそう語った。

「特にターン5では、濡れていることが目視では分からなかったんだ。たとえばウォームアップラップではターン5を通過したとき、コーナーを振り返るとどこも乾いているように見えたんだ」

「つまり見て理解するのは不可能だったということだ。最終コーナーも(ウエットパッチがあることを)確認するのはムリだった」



「ビンダー達のクラッシュの後に、レースディレクションはコースがMotoGPマシンのライディングが可能ではない状態だったことを理解すべきだったと思う」

「おそらく僕は同じライン上を通過したけど、何の警告もなしにクラッシュした。こういったコンディションのトラックでは、本当に注意深くあることが必要なんだ。深刻なクラッシュも簡単に起きてしまうからね」

「運の問題ではないと思っている。これはコースの、そしてコンディションの問題だ」

「もしテストだったなら、こうしたコンディションであれば出ていかなかっただろう。乾くまで待つよ。明らかに(濡れているところが)ラインの真ん中にあった。だからこそ僕はレースディレクションは20人、もしくは14人が転倒している場合、なにかがあることを理解すべきだったと言っているんだ。赤旗を出して、状況を確認してほしい」

 またビニャーレスはライダーの立場から、コース上になにか調査すべき問題があるかどうかを、レースディレクションにライダー側から伝えられる方法を求めているが、これまでのところは何も実現していないと付け加えている。

 転倒したライダーのひとりであるアレックス・マルケスは、ヘレス・サーキットの路面が所々で乾くのが遅いのは「典型的」なものだと指摘しているが、2019年の路面再舗装以来、ターン5は大きな問題になっているとも語った。

「ああ、典型的なものだし、何年も同じ問題があった」

「だからこうしたことを避けるために何かをする必要がある。これまでもあったことだし、再びそれが問題として現れてしまった。正確な年は覚えていないけど路面の再舗装がされたと思うんだけど、その時からこの問題を抱えている」

「その問題を避けるために、何かをしなくちゃいけない。観客にとっては本当に楽しい、スペクタクルのあるレースだったかもしれない。でもライダーとしては、良かったけど、僕らが乗りたいと思うようなモノじゃなかった」

 なお1周目に転倒したアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)は赤旗によるレース中断が正しい策だったかどうかは分からないと語っている。

「僕は赤旗が解決策になったとは思っていない。レースがひとたびスタートしていて、1周目よりも最終ラップのコンディションが悪くなっていないならね」

「でも疑問はある。僕たちが今回のレースをスタートさせるべきだったのかどうか、という点だ。ライダー全員が一致した決定をするのは難しいんだよ」

 レース開始時刻を遅らせて路面を完全に乾かすべきだったのではないか? その質問に対して、エスパルガロは次のように語った。

「僕は今朝ロリス(カピロッシ/セーフティアドバイザー)と話をしたんだけど、彼は『そうだね、毎回セッション前に乾かそうとターン2と5を回っているけど、時間が足りなかった』と言っていた」

「ウエットパッチがあるとき、このとてつもなくパワフルなバイクをスリックタイヤで走らせることはかなり危険なんだ。でも実際、レースディレクションにとっても判断は難しいんだ」

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みんなのコメント

1件
  • wat********
    アコスタは序盤に3回連続で(右ターン)ズルっとして、攻めるのを辞め ポジションキープの亀走りにした
    マルティンもあわやコースオフで マルクに抜かれ、亀になった
    どちらも今年上位でフィニッシュしていて、このスプリントで無理する必要がなく 欲がない結果で
    マルクは勝ちに拘り ビニャーレスは1つでも前にと、無理をしプッシュする兎で 敗れた
    ウェットパッチが視認し難いなら ペースを抑えるしかない、又はレッドか
    じゃなければ ケ・セラ・セラの博打走りになる、スポットテスト参戦の スタートして直ぐに亀走りをしたダニの2位が、大正解w

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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