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スポーティなスバルSUVは悪路にも強い──新型フォレスターSTIスポーツ試乗記

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スポーティなスバルSUVは悪路にも強い──新型フォレスターSTIスポーツ試乗記

スバルのSUV「フォレスター」に追加された「STIスポーツ」で、あらゆる道を走った!

期待以上の乗り心地

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機能性の高さが魅力的なスバルのフォレスターに、新しく「スポーティに走りたい!」という欲張りな人向けにSTIスポーツが追加された。

2022年8月に発表されたフォレスターSTIスポーツは、「モータースポーツなどで培ってきた走りの技術を基に、日常のドライブ領域で“ドライバーとクルマの一体感”を目指し開発した」(スバル広報資料)とされるモデルだ。 

STIはスバルテクニカインターナショナル(株)の略称で、ニュルブルクリンク24時間レース出走車両の開発など、モータースポーツ活動でブランドイメージを押し上げてきた会社だ。

今回のモデルは既存のグレード「スポーツ」をベースに開発された。メルセデス・ベンツのAMGや、BMWのM、アウディのRSなどが手がけたSUVモデルなどと方向性がやや似ている。

どんなクルマなんだろう? と、興味津々だったフォレスターSTIスポーツに乗れたのは、2023年2月初旬。しかも、高速道路を走って雪山へ向かった。どこでも走れるのが、このモデルの特徴なのだ。

全長4640mm、全幅1815mmの車体は、市街地で扱いやすい。いっぽうホイールベースは2670mmで、リアシートも広く、長距離も楽ちんというフォレスターの特徴は受け継いでいる。

いっぽう、先述のとおり、モータースポーツ活動をはじめ、スバル車のチューニングを担当しているSTIの手が入っていて、ハンドリングがよりスポーティなのも、STIスポーツならではの特徴だ。

今回は、フロントの足まわりに手が入ったのが特筆点で、フォレスタースポーツと異なる。専用開発の日立Astemo(旧・株式会社ショーワ)製SFRD(周波数応答型ダンパー)を採用しているのだ。

コーナリング時にロールを抑制してタイヤの接地性を確保すると同時に、通常走行時は微振動などを軽減すると謳う。

実際、乗り心地は期待以上に良かった。路面と速度によってはやや硬めで、路面からの突き上げを感じる場面もあったが、おおむね快適で、長距離を走っても疲労感はない。

雪があるところまで、ドライの路面のカーブが連続する道も走った。ここでは、フロントサスペンションの働きがめざましい。操舵への応答性が高いのだ。ステアリング・ホイールを切ると、ゆっくりボディがロールしてゆくので、動きがつかみやすい。

リニアトロニックなる無段変速機も制御にすぐれている。1795cc水平対向4気筒ガソリンターボ・エンジンは130kWの最高出力と300Nmの最大トルクを発揮。どこからアクセルペダルを踏んでもすかさず加速する。

雪道も大丈夫今回はスタッドレスタイヤ装着車だったので、フォレスターSTIスポーツの悪路における実力を存分に味わえた。

フォレスターでは、センターコンソールに「X-MODE」なるダイヤル式のドライブモードセレクターをそなえる。

ここに「ディープスノー/マッド(泥)」という出力制御のモードがある。雪道に入ったときの強い味方だ。

2023年2月初旬の時点で、関東近郊の、スキー場があるあたりまで、少雪の状況がつづいていたものの、それでも、場所によっては深く積もっていた個所もあった。

そこではタイヤの空転を誘発するような大トルクによる駆動力を抑え、(ドライバーはけっこう無頓着にアクセルペダルを踏んでいて)“ゴトゴトゴトッ”という感じでタイヤをグリップさせながら、前へと進む。はっきりいうと、STIスポーツゆえに、「舗装路面を速く走ることをなにより優先しているのでは?」と、私は思っていた。でも、オールマイティな能力をもったクルマだったのだ。

雪道から抜けだせたら、X-MODEのダイヤルをポンっと叩けばノーマルモードへ。切り替えは楽だし、おかげで冬のドライブにまつわる不安感が払拭された(スタッドレスタイヤは必須だ)。

エクステリアでは、ブラックのパーツをところどころに使っている。上質感と大人のスポーティさを表現したそうだ。

18インチのアルミホイールは専用の「スーパーブラックハイラスター塗装」を施している。車体色は、専用パーツとマッチする4色展開なのそうだ。STIのバッジもなんだかうれしい。

インテリアも、各所にブラックパーツを使う。それによって、「引き締まった大人のスポーティテイストを表現」(SUBARU)したという。シートも専用で、ボルドーとブラックのコンビネーションを使った専用ナッパレザーだ。「快適かつ上質な空間を創り上げました」とはスバルの弁。

スポーツが335万5000円であるのに対して、STIスポーツは363万円。フォレスターのなかではもっとも高価だが、足まわりなどにもて手がくわえられているにもかかわらず27万5000円アップに抑えられているのは買い得感が高い。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

5件
  • クルマ好きな人の興味がスバルから離れている気がしてなりません。
    北米である程度売れればいいのかもしれませんが。
  • 3.0Lターボのカレラはあのスポーツ性とアグレッシブな走りを堪能できて実燃費はスバル車とさほど変わらない
    スバルはクソCVTの燃費スペシャル制御でお仕置きモードを余儀なくされてるにも関わらずあの燃費しか実現出来ないのはやはり技術的に変なんじゃない?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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