現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【80's ボーイズレーサー伝 15】スズキ カルタス GT-i は、自然吸気の1.3Lクラス最強エンジンを搭載

ここから本文です

【80's ボーイズレーサー伝 15】スズキ カルタス GT-i は、自然吸気の1.3Lクラス最強エンジンを搭載

掲載 更新
【80's ボーイズレーサー伝 15】スズキ カルタス GT-i は、自然吸気の1.3Lクラス最強エンジンを搭載

1980年代のクルマといえば、ハイソカー、街道レーサー、そしてボーイズレーサーが人気を博していた。この連載では、ボーイズレーサーと呼ばれた高性能でコンパクトなハッチバックやクーペたちを紹介していこう。今回は「スズキ カルタス GT-i(AA33S)」だ。

スズキ カルタス 3ドア1300GT-i(AA33S型・1986年6月発売)
1983年(昭和58年)10月、スズキは当時提携関係にあったGM(ゼネラルモーターズ)との共同開発で、フロンテ800以来の登録車「カルタス」を発売する。翌1984年の5月には最高出力80ps/最大トルク12.0kgmを発生する1L 直3ターボを搭載したモデルを追加設定。動力性能は文句なしだが、リーフリジッドのリアサスでは暴れるタイヤを抑え込めず、過給域で急激に盛り上がるトルクもあって、制御には相当のスキルが要求された。

【スクープ】新型ヤリスの「GR-4」がGRMNの正体? 3気筒ターボを搭載して2020年内に発売か

1986年6月、カルタスはビッグマイナーチェンジを受け、外観では異型ヘッドランプを採用するなど、フロントまわりを中心にデザインが変更された。だが、何よりも注目されたポイントは、国産1.3Lクラス初のDOHCを搭載するGT-iが新設定されたことだった。

新開発のG13B型エンジンは、カムダイレクト駆動される挟角54度の4バルブヘッドを持ち、デュアルタイプのエキゾーストマニホールドによる4-2-1排気系やホットワイヤー式EPI、10.0の高圧縮比、デスビレス点火などにより、ネットで最高出力97psを発生した。これはグロス表記だと約114psに相当するから、当時の1.3Lとしては超高性能と言えた。

2245mmというショートホイールベースのFFに搭載するため、ハイパワーFF特有の過激な挙動変化が懸念された。だがGT-iの追加と同時にカルタスは全車のリアサスペンションはリーフリジッドからI.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)式に変更されて、後輪の追従性が高まったこともあり、ワインディングではホットハッチらしい切れの良い走りが楽しめた。

とはいえ、5000rpmから上でNA(自然吸気)のハイチューンDOHCらしいレスポンスを発揮するエンジン性能をフルに使おうとすると、やはりサスペンションの容量不足を感じたのも事実。世界が認める足の良さは、2005年のスイフトスポーツ登場まで待たなければな
らない。

1987年10月のマイナーチェンジで、G13B型はインジェクターの容量アップやカムプロフィールの変更をはじめ、吸気系の形状/通路径の拡大、ステンレスパイプのマルチエキマニ採用などで、最高出力は110psにパワーアップする。また最高出力の発生回転数を1000rpm上げたことで、高回転域の伸びも一段とれを増した。足回りも強化されたGT-iは1.3L NA最強の座を確たるものにしていく。

ボーイズレーサー伝

スズキ カルタス 3ドア 1300GT-i(1986年)主要諸元
●全長×全幅×全高:3670×1545×1350mm
●ホイールベース:2245mm
●重量:730kg
●エンジン型式・種類:G13B型・直4 DOHC
●排気量:1298cc
●最高出力:97ps/6500rpm
●最大トルク:11.2kgm/5000rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:165/65SR13
●価格:126万円

[ アルバム : スズキ・カルタスGT-i はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

89.8135.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.858.7万円

中古車を検索
カルタスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

89.8135.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.858.7万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村