KTMの看板機種のDUKEとは?
皆さんこんにちは、高梨はづきです。
今回は、スポーツライクで遊び心あふれるネイキッドモデル、KTM「250 DUKE(250デューク)」の試乗記をお届けするよ!
KTMはオーストリアのバイクメーカーなんだよね。「Ready to Race」をキャッチコピーに競技用のバイクもたくさん出していて、スポーツバイクのメーカーとしては、ヨーロッパ最大の規模を誇っているよ。
今まであまり乗ってこなかったメーカーのバイクなので、KTMについてちょっと調べてみた。
「KTM」はドイツ語の頭文字から取られているらしく、Kraftfahrzeug(クラフトファールツォイク)、Trunkenpolz(トゥルンケンポルツ)、Mattighofen(マッティクホーフェン)から来ているんだって。
まず、Kraftfahrzeug (クラフトファールツォイク)はドイツ語で【自動車】を意味していて、Trunkenpolz (トゥルンケンポルツ)は【会社の創設者】の名前、Mattighofen (マッティクホーフェン)はオーストリアで同社が常に【拠点を置いている町の名前】から。
KTMのオートバイの製造が開始されたのは1950年からなんだけど、1953年にクロンリーフという実業家の方が同社の大株を購入したことでKronreif(クロンリーフ)Trunkenpolz(トゥルンケンポルツ)Mattighofen(マッティクホーフェン)に名前が変わったよ。
KTMのラインナップでは、DUKEシリーズが看板機種と言ってもいいくらい人気。日本の街中で見かけるKTMっていったらDUKEがダントツで多いもんね。
このコラム、【高梨はづきのきおくきろく。】の連載が始まる前(3年くらい前)にも、当時の125 DUKEに乗ったことがあるんだけど、その時ぐいぐい乗りこめていいバイクだな~って印象だったのを覚えてる!
さらに気になって調べてみたところ、「DUKE」という名称は、1950年代のバイクレースを代表する伝説のレーサー、Geoff Duke(ジェフ・デューク)に由来しているんだとか。6回のロードレース世界選手権チャンピオンと5回のマン島TTレース勝利を記録した凄腕レーサーから取られた名前なんて、なんだか縁起の良さそうなバイクだよね!
そんな DUKEシリーズ、1994年にはじめて発売された日から今年で30周年を迎えたんだよね。
125/250/390のDUKEシリーズはエンジン、シャシー、スタイリングが一新されフルモデルチェンジして登場したというので、今回は人気の250ccモデルに試乗!
3年前、125 DUKEに時と比べるとわたしもかなりバイクのことを勉強してきたので、感じ方が違うだろうなぁ、とワクワク!
…いろいろ調べていたら導入が長くなってしまった。
さっそく250 DUKEをみていこう!
新モデルは、鋭い印象の旧モデルと比べると、全体的にすこしマイルドで肉付きがよくなったように思う。もともとは筋と筋肉が見える細マッチョみたいな印象だったけど、新型はしっかりとご飯を食べたガッチリマッチョって感じ。
まず最初に気になったのは、リアサスペンションの位置がバイクの中心からずれて配置されていること。通常というか、よくある形としては、両側に1本ずつ設置されているか、真ん中に1本だけ設置されているかの2択だと思うんだけど、250 DUKEは右側に出てきてるのが特徴的だね。
これはシート高を下げたり、エアボックスのスペースを確保する目的で開発上この位置になったんだって。技術的なことはもちろんだけど、他のバイクにはあまりみられない構造で、見た目がかっこよくていいね。
それからマフラーは、リアタイヤの横まで出てきていたのが、新モデルではエンジンの下で止まるような構造になっていて、これもレーシーでかっこいい。マフラーが変に主張しなくなった分、サイドからしっかりリヤ全体を魅せるようなデザインになったので、足回りがスッキリとした印象になったよね。
タンクの形もこれまでは尖った印象だったけど、新型はモリッとした形になって、角が取れて洗練されたデザインに。
フルモデルチェンジということで、ほんとうに新しいバイクに生まれ変わったといってもいいくらいなのだけど、ぜんぶ説明すると文字が足りないので、ここでは割愛させていただきます!(笑)
あ、特に、わたしがここ可愛いなーって読者のみんなに伝えたいのは、テールランプ! クリアカバーの中にLEDのテールランプがジュワーッと光るように入っているんだけど、これがすっごくおしゃれ。クリアレンズが赤いカバーじゃないっていうのも抜け感があっていいなぁって。
いざ、250 DUKEにまたがってみるよ!
250 DUKEは、車重165kgと250ccモデルの平均的重量。肉付きが良く見える分、もうちょっと重いかなと思っていたから、意外と軽いことにびっくりした。
わたし(158cm)がまたがると、シート高800mmの足つきはこの通り。キーを回すと、5インチのLCDメーターが点灯して「Side stand」の文字が浮かび上がるので、スタンドを払っていないことに気付かせてくれる。
ちなみにスマートフォンなどとの接続も可能で、手元のスイッチボックスと組み合わせれば、音楽再生や電話応答なども可能なので、イマドキって感じだね!
セルボタンを押して、さあ出発!
走り出してみると、車体の重みも感じずに軽やかでスムーズに進んでくれた。スーッと進んでいくと、遊びやすそうな雰囲気をわたしでもすぐに感じ取ることができて、それなら思いっきりアクセルを開けてみようかな! と挑戦的な気持ちにさせてくれる。こ、これがReady to Raceってやつか…(多分違う)。
バイクに誘われるように、ストレート走行をグワーーーーっと一気に進んでみると、特に3速からの伸びがいい。街中では4速くらいでぐいぐい乗るのがちょうどよく。カーブも不安なく思い通りに操れるので無心で綺麗に曲がることができて楽しかった。
フロントが軽いから、車線変更やカーブはサクサク切っていける。パタパタ倒せるのは、タンク周りの変更によってニーグリップしやすくなったことと関係がありそうだな~。
バイクとライダーが一体化しやすい構造がうかがえて、かなりアグレッシブに扱えるなというのが印象的だった。リアのエアロウイングの恩恵も少しあるのか、ストレート走行は安定して走れるし、車体が身体に馴染むから、これなら峠道でも不安なく走行できそう!
速度を出し続けても、手足の振動(ジリジリ感)がなかったので、足腰はもちろん、上半身の疲労感も少なそうだなと思ったよ。高速道路などをつかった遠出でも気楽に乗れそうなのは嬉しいポイントだなぁ。エンジンブレーキも変に効きすぎることもなく、ちょうどいい塩梅で効いてくれるから乗りやすかったよ。
巷で、女性にも人気のDUKEシリーズなのだけど、それも頷ける。わたしの力量でこれだけ乗りやすいと感じるのだから世の中の女性ライダーたちにひっぱりだこなんだろうね。
クセも全然ないし、足回り最強におしゃれだから、バイクの免許取り立ての初心者の方はファーストバイクに選んだらこのバイク以外乗り換えられなくなっちゃうかも! 車検も要らないしね♪
あえて気になるところを挙げるとすれば、スタンドが垂直気味で倒れちゃいそうな不安があるので、「大丈夫、倒れない」と強い心を鍛えておくことが必要かもしれないね。ちゃんと設計されているだろうから、めったなことはないんだろうけど!
…ということで本日はここまで。 また8のつく日にお会いしましょう~!
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