最先端の本社&研究所が融合した施設に潜入!
ソウル特別区の西部、金浦空港に程近い「マゴク地区」には、韓国を代表するグローバル企業の研究開発施設が軒を並べている。そのなかで、ひときわ目を惹く5階建てのビルがある。シルバーに輝くその建物は、よく見るとフィン状の装飾が窓ガラスをぎっしりと覆い、タイヤのトレッドパターンのようにも見える。
「オールシーズン」=「オールマイティ」タイヤじゃない! 凍結路面はNGという知っておくべき事実
ビルに足を踏み入れると、ロビーの壁には幅30m、高さ7mの大型ディスプレイに躍動感溢れる動画が映し出されている。ネクセンユニバーシティ—、ここは2019年にオープンした、ネクセンタイヤの中央研究所と本社機能が一体化した施設なのである。
最近、日本でも耳にする機会が増えてきたネクセンタイヤは、韓国に本拠を置くグローバルタイヤメーカー。創業から81年の歴史を持つ同社は、過去にミシュランやファルケンのOEMを行った経験があり、また、現在では韓国の自動車メーカーのみならず、ヨーロッパメーカーの承認タイヤを送り出すなど、その高い技術力と優れた商品、そして、競争力のある価格を強みとしている。
そんなネクセンタイヤの中枢で日本からのゲストを迎えいれてくれたのは、同社のCTO(最高技術責任者)兼中央研究所所長の森田浩一氏。F1に携わりたいと、大学院を終了した1986年にブリヂストンに就職。その後40年勤務し、2020年にネクセンタイヤに入社し、翌2021年からはCTOを務めている。
まずは森田氏の案内で施設を見学する。明るい研究室には最先端の機器が並び、若い研究員たちがテキパキと作業に勤しんでいる。一方、別のフロアでは、やはり若いスタッフがカフェスペースに集まりミーティングする姿も。首都ソウルに、これだけ恵まれた環境を用意するのは、優秀な若い人材を集めるには必要不可欠なのだという。
ヨーロッパ系とアメリカ系の両方の強みを手に入れた
オフィスツアーが終わると、さっそく森田氏からネクセンタイヤの立ち位置と強みをうかがうことができた。森田氏によれば、世界のタイヤメーカーには大きく分けてふたつの流れがあり、ひとつがミシュランやコンチネンタルといった「ヨーロッパ系」で、もうひとつはグッドイヤーやファイアストンなどの「アメリカ系」だ。それぞれに強みがあり、ヨーロッパ系は優れた構造設計と高い性能を生む生産力。一方、アメリカ系は材料の開発力と生産性の高さ。異なる強みを持つふたつの流れが同じ舞台で戦っているというのだ。
日本のブリヂストンや韓国のハンコック、クムホがアメリカ系であるのに対して、前述のとおりネクセンタイヤは過去にミシュランと技術提携生産を行ったこともあって、ヨーロッパ系の流れを汲む。トレッドゴムに含まれる「シリカ」の量がタイヤのウエット性能を左右するといわれるが、ネクセンタイヤでは、「インターメッシュ型」のミキサーを用いることで、より多くのシリカを混ぜ込むことに成功しているのもヨーロッパ系と同じである。ミシュランに似た乗り味と評されるネクセンタイヤは、タイヤづくりそのものも、日本や韓国のブランドと根本的に違っているのだ。
そんなネクセンタイヤの開発部門に、日本のブリヂストンでタイヤ材料の研究開発に取り組んできた森田氏が加わった。これが意味するのは、ネクセンタイヤがヨーロッパ系とアメリカ系の強みを併せもつ立ち位置を手に入れたということだ。さらに、世界最先端の設備を誇る工場を有し、高品質な商品を効率的に生み出すネクセンタイヤが今後さらに存在感を増す可能性は高い。
商品の進化とともに取り組むのがブランド力の強化だ。クルマと違って試乗が難しいタイヤを購入してもらうには、商品力だけでなく、ブランド力を高めることが必要と考えるネクセンタイヤは、プレミアムカーブランドの新車装着、モータースポーツでの活躍、自動車専門誌のタイヤテストでの高い評価を重視しているという。
実際、同社はいち早くスポーツカーブランドのポルシェの新車装着タイヤとして認められ、いまや世界で20以上のブランドにタイヤを供給している。その新車装着タイヤとほぼ同じクオリティのタイヤがアフターマーケットで手に入るのもネクセンタイヤの魅力。しかも、バス用やトラック用は扱わず、乗用車タイヤに特化したり、効率的な生産によりコストを抑えることで、ライバルよりも手頃な価格で優れた商品が手に入るのもうれしいところだ。
「生産規模を拡大するよりも、ブランド力を上げることがわれわれには重要」と話す森田氏。「ギターの分野でギブソンやマーチンを打ち負かしたテイラーのように、飽和したマーケットでも工夫次第でブランド力を上げることは可能です」。そのために挑戦の手を緩めない森田氏とネクセンタイヤ。日本市場に向けては、人気のオールシーズンタイヤ「エヌブルーフォーシーズン」の第二世代を2024年に投入したい考えで、「この会社にいるうちに、日本のGT300クラスに挑戦したいですね」という森田氏の“野望”とともに、今後の彼らの躍進に期待したい。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ついにその瞬間がやってきた!!!!! シビックベースの70年代風GTカー[ミツオカM55]が限定100台800万円で販売!!!!! 即売必至か?
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
日本人にとってどうでもいい記事を意地でも書きたがる