現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ジープのスゴさは悪路でわかる──新型ラングラー・アンリミテッド・サハラ試乗記

ここから本文です

ジープのスゴさは悪路でわかる──新型ラングラー・アンリミテッド・サハラ試乗記

掲載 6
ジープのスゴさは悪路でわかる──新型ラングラー・アンリミテッド・サハラ試乗記

ジープのオフローダー「ラングラー・アンリミテッド・サハラ」の悪路走破性は驚くほど高かった! 小川フミオがオフロード走行をリポートする。

サハラの良さ

やっぱりポルシェは素晴らしい!──新型911カブリオレ試乗記

クルマの楽しみかたはいろいろだ。街中で軽快に、そしてサーキットで痛快に。オフロード走行で爽快な気分を味わえるのもまた、クルマならでは。

ジープのラングラー・アンリミテッド・サハラは、オフロードで高性能を発揮する、ジープの伝統的な魅力をしっかりもった1台として、クルマ好きを魅了するモデルだ。

本格派のクロスカントリー(クロカン)4WD「ラングラー」シリーズは、ふつうの乗用車(とSUV)では体験しにくい、悪路走行の楽しさを味わえる。

ラングラーで、オフロードコースを走ってみると、このクルマが北米で愛されてきた理由がすぐわかる。なにしろ1940年代から、悪路走行を前提としたクロカン4WDを手がけているのだ。年季がちがう。

日本でだって、楽しむ環境がある。山梨県南都留郡の「富士ケ嶺オフロード」だ。ここで、ラングラー・アンリミテッド・サハラを走らせて、あらためてジープの楽しさを再確認。いいですよ、このクルマ。

ジープ・ラングラーには、おおざっぱにいって、悪路をものともしない「ルビコン」と、市街地でも快適な今回の「サハラ」がある。

どちらのモデルも、2.0リッター4気筒ガソリンエンジン搭載で(ルビコンには4xeなるプラグイン・ハイブリッドもある)、200kWの最高出力と400Nmの最大トルクは共通。

8段オートマチックのギヤ比もおなじ。ただ、ルビコンのほうがよりオフロード性能を強化している。たとえば、副変速機のギア比がちがうし、最終減速比もルビコンは4.100。それに対してサハラは3.454。

ジープが愛される理由私は以前、ルビコン4xe(プラグインハイブリッド)で、米ユタ州モアブの過酷な岩場を走破したことがある。

ちょっと特殊なタイヤを履いていたとはいえ、人間の脚ではとうてい無理という壁のような巨石をよじのぼっていく性能ぶりに、いたく感心させられた。

ラングラーの魅力は、どこにあるだろう。すぐれた道具として使える高性能ぶりと、機能美を強く感じさせるスタイルはすぐに思いつく。米国のとくに西部で目撃したってひとも多いかもしれないが、あちらでは、ジープが多いし、多くのひとが、チューンナップキットを組み込んだ車両に、嬉々として乗っている。

リフトアップといって、車高をうんと上げてオフロード用高性能タイヤを履いたり、あるいはルーフも外したり、なかには、ドアも外したり。どんどん軽量化というか開放的にできるのもまた、ジープならではの“機能”といえる。でも室内をみると、じつは太い鋼管のロールケージが組み込んである。

軽くして、高くして、自分の使いたいように、目的に合わせてチューンナップ。北米(の特定の場所)にいくとジープだらけなのは、愛される理由がちゃんとあるからだ。

いろいろな道で頼りになる今回あらためて、ラングラー・アンリミテッド・サハラで長いヒルクライムやモーグルやバケツ、それにロックステージと、さまざまなコースを走ってみて、ここでは、ルビコンと遜色ない走行性能を体験できた。

サハラには(にも)「セレクトラック・フルタイム4x4システム」がそなわる。前輪と後輪のトルクを配分するセンターデフが電子制御となり、雪道などで使いやすい「4H AUTO」モードも、設けられている。

富士ケ嶺のコースでは、いまだに確実性からレバー式にこだわる副変速機を操作して「4L」で固定し、あとはDレンジいれっぱなしで、アクセルと、ときどきブレーキでコースを登り下りする。

登りと下りとでは、路面の状況が異なることが多い。自然に出来た道ではなく、なるべくさまざまな条件を体験させてくれようという、コース設計者の親心(?)なのだろう。

斜度が35度の登坂では、登りきったさきの様子がわからないので、こういうときはダッシュボード中央のモニターで、「オフロードページ」を呼び出しておき、すかさずフロントカメラの画像で確認するとよい。

オフロード走行で、自然を征服するような楽しみを堪能することが出来る。ジープは、先述したとおり、副変速機の選択をマニュアルで行うなど、少なからず頭脳プレイが必要になる。そこがまたよい。

じつは、ラングラー・アンリミテッド・サハラならではのよさもある。それは日常での使い勝手だ。さきに引例したとおり、最終減速比の関係で、ラングラー・アンリミテッド・サハラのほうが速度の伸びがよい。舗装路面ではすーっと速度が上がっていく。

しかも現行モデルはコネクティビティが上がっていて、ナビゲーションをはじめ、Apple CarPlayなどに対応。

運転支援システムは、アダプティブクルーズコントロール、ブラインスポットモニター、リアパークアシストシステム、前後のカメラなどがそろう。

いろいろな道で頼りになるクルマなのだ。

文・小川フミオ 写真・ステランティスジャパン 編集・稲垣邦康(GQ)

こんな記事も読まれています

糾弾か熟考か 自動車メーカーがこぞって「不正」に走る根本理由 交錯する“正義”は糺せるのか?
糾弾か熟考か 自動車メーカーがこぞって「不正」に走る根本理由 交錯する“正義”は糺せるのか?
Merkmal
トヨタ「RAV4」次期型どうなる!? もっと無骨に“大変身”へ期待の声も! デビュー6年目の「超人気SUV」に反響集まる
トヨタ「RAV4」次期型どうなる!? もっと無骨に“大変身”へ期待の声も! デビュー6年目の「超人気SUV」に反響集まる
くるまのニュース
ENNEの新型特定原付「T350Pro」が試験適合、前モデルから発電量8倍、28万円から
ENNEの新型特定原付「T350Pro」が試験適合、前モデルから発電量8倍、28万円から
レスポンス
スズキ、アメリカでATV累計生産50万台を達成
スズキ、アメリカでATV累計生産50万台を達成
カー・アンド・ドライバー
ベントレー史上最強のロードカー! 新型「コンチネンタルGTスピード」世界初公開 最高時速335kmのグランドツアラー
ベントレー史上最強のロードカー! 新型「コンチネンタルGTスピード」世界初公開 最高時速335kmのグランドツアラー
VAGUE
大規模崩土の国道「新ルート建設」で復旧へ!? 長大トンネルで被災現場をショートカット! 完成まで約5年 奈良~新宮つなぐ国道169号
大規模崩土の国道「新ルート建設」で復旧へ!? 長大トンネルで被災現場をショートカット! 完成まで約5年 奈良~新宮つなぐ国道169号
くるまのニュース
glafitの四輪特定小型原付は自立&リーンする!? その構造とは?
glafitの四輪特定小型原付は自立&リーンする!? その構造とは?
バイクのニュース
車検対策もバッチリ! ホイールスペーサーの正しい使い方と注意点~カスタムHOW TO~
車検対策もバッチリ! ホイールスペーサーの正しい使い方と注意点~カスタムHOW TO~
レスポンス
小型モビリティロボット「mibot」受注開始に向けた展示イベントを7月に広島と東京で開催
小型モビリティロボット「mibot」受注開始に向けた展示イベントを7月に広島と東京で開催
カー・アンド・ドライバー
ホンダが新モビリティサービス「HondaJetシェア」を法人向けに開始! 空港ビルを通らず目的地に向かえる。
ホンダが新モビリティサービス「HondaJetシェア」を法人向けに開始! 空港ビルを通らず目的地に向かえる。
くるくら
【10年ひと昔の新車】スバル エクシーガ tSは、走りをきわめた「おとなのミニバン」だった
【10年ひと昔の新車】スバル エクシーガ tSは、走りをきわめた「おとなのミニバン」だった
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】日産ノートがリフレッシュ! 日常性能を磨いた電動車の心踊るパフォーマンス
【最新モデル試乗】日産ノートがリフレッシュ! 日常性能を磨いた電動車の心踊るパフォーマンス
カー・アンド・ドライバー
マツダ「すごいロードスター」実車公開! 国内初の「2リッターエンジン」搭載した“最強ソフトトップ仕様”! 市販前提「スピリットRS」登場!
マツダ「すごいロードスター」実車公開! 国内初の「2リッターエンジン」搭載した“最強ソフトトップ仕様”! 市販前提「スピリットRS」登場!
くるまのニュース
着脱できるバッテリーが便利! ポータブル電源「Honda Power Pod e:」が発売
着脱できるバッテリーが便利! ポータブル電源「Honda Power Pod e:」が発売
月刊自家用車WEB
「下手くそ棒」なんて悪口も!? もはや絶滅危惧種の「コーナーポール」の有効度ってどんなもんだった?
「下手くそ棒」なんて悪口も!? もはや絶滅危惧種の「コーナーポール」の有効度ってどんなもんだった?
ベストカーWeb
N-BOX首位陥落の原因は、間違っても「シンプル路線の失敗」ではない
N-BOX首位陥落の原因は、間違っても「シンプル路線の失敗」ではない
Merkmal
ついに800万円超え!? マジか……スバルWRX S4にSTIモデルの[S210]がついに登場へ! エンジンパワーアップでパフォーマンス爆上げ!!
ついに800万円超え!? マジか……スバルWRX S4にSTIモデルの[S210]がついに登場へ! エンジンパワーアップでパフォーマンス爆上げ!!
ベストカーWeb
ベスパ「プリマベーラ125」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
ベスパ「プリマベーラ125」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ

みんなのコメント

6件
  • せっかくだから、しばらく洗車しないで乗ってくれ
  • 新しくやってるジープのCMかっこいいよね?絶妙なカメラ角度と照明。修理代考えずに欲しくなります。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

60.0408.0万円

中古車を検索
ジープの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

60.0408.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村