現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【海外試乗】ランドローバー レンジローバースポーツ 「最先端かつ最上級の走り」を追求したラグジュアリーSUV

ここから本文です

【海外試乗】ランドローバー レンジローバースポーツ 「最先端かつ最上級の走り」を追求したラグジュアリーSUV

掲載
【海外試乗】ランドローバー レンジローバースポーツ 「最先端かつ最上級の走り」を追求したラグジュアリーSUV

ランドローバー史上もっとも先進的なシャシテクノロジーを搭載し、オンロードの走りとオフロードでの走破性を極めた新型レンジローバースポーツ。そのトップモデルにあたる4.4L V8ツインターボを搭載するP530の走りを確認した。(Motor Magazine2022年12月号より)

趣味の良さを感じさせる内外装
2013年から市場に提供されているレンジローバースポーツが10年目を迎えてフルモデルチェンジを行った。ランドローバーらしい長いスパンで登場した3世代目にあたるニューレンジローバースポーツの試乗会はその車格に相応しくフランクフルト北方、タウヌス山脈の麓にある高級リゾート、クロンベルクで開催された。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

この新型には、出力の違う2種類のプラグインハイブリッドと2種類のガソリン、3種類のディーゼルという合計7種類のパワートレーンが用意されている。今回試乗したのは530psのV8エンジンを搭載したトップバージョンのP530である。

一新されたエクステリアデザインは端正でシンプル、どこから見てもランドローバーである。とくに昨今ドイツ勢が中国市場を意識して巨大なグリルや抑揚の大きなサイドパネル、そしてバロックともいえるリアのフィニッシュを与えているのに対して己の行く道を追求、趣味の良さを貫いているのは清々しいほどである。

さらにランドローバーファミリーであっても極端な近似性を持たずにある程度の個性を持たせているのも好感が持てる。たとえばこのスポーツではフロントではランドローバー家の血筋を、そしてリアには独立した個性が与えられている。

インテリアもレンジローバーに見られるようにエクステリア同様に控えめで、中央のタッチ機能付きモニターも邪魔にならないサイズだ。シートや内張りなどのトリム材料、仕上げはもちろん第一級で、ジェームズ・ボンドのオーダーメードスーツを思い起こさせる。

プラットフォームはMLA(縦置きエンジン レイアウト アーキテクチャー)が採用されているが、ボディ剛性は旧モデルよりも35%アップしている。またそれによりリアコンパートメントも広くなり、旧モデルと比べると膝の部分では31mmスペースが増えた。

++%%▶︎▶︎▶︎次ページ:優れたシャシと先進技術で走りと快適性を高次元で両立%{red}++

優れたシャシと先進技術で走りと快適性を高次元で両立
搭載するパワートレーンは、22年まで続いていた現行モデルの5L V8コンプレッサーから4.1L V8ツインターボに変わった。このエンジンは自社製でなくBMWから供給されているものでM850iに搭載されているN63型である。もちろん採用に際してはエンジンルーム形状に合わせてオイルパンなどのモディファイは行われているがスペックを見る限りでは出力、トルク値はそれぞれ390kW(530ps)、750Nmと変化はない。

ただしこのエンジンの特性はコンプレッサーのように低回転域から下からグワッとトルクが盛り上がるタイプではなく、850iで経験したようなアクセルペダルに敏感なスポーツタイプでもない。しかし、右足を踏み込んだだけ十分なパワーが淀みなく沸き上がり、使いやすい実用性重視のパワープラントである。

まるで箱根のようなコーナーとアップダウンが続くタウヌスの峠道を走り出すと、まず感じるのは確かに剛性アップされたボディがもたらすガッチリした感触を伝える足まわりで、ステアリングホイールを大きく切り込んでも遅れなくスパッと姿勢を変える。

さらに新たに採用された最大切れ角7.3度の後輪操舵と電子制御のロールスタビライザーによって敏捷性と安定性の高いハンドリングが得られている。一方でドライブ状況やナビのデータを取り入れているダイナミックエアサスペンションはハイエンドSUVらしい快適性を提供してくれていた。

最後にドイツプレミアムブランド勢が一気にチャイニフィケーション(中国市場傾倒)に走り、すべてが過剰になっている中で控えめなブリティッシュネスを貫いている姿勢には拍手喝采である。

ドイツにおける価格はベースモデルが19%の付加価値税込みで9万3000ユーロ(約1360万円)からとなる。日本でもすでにディーゼルモデルの受注を開始しているが、今後、ガソリンモデルやプラグインハイブリッドモデルの導入が期待される。(文:木村好宏/写真:ジャガー・ランドローバー)

ランドローバー レンジローバースポーツ オートバイオグラフィー P530主要諸元
●全長×全幅×全高:4946×2047×1820mm
●ホイールベース:2997mm
●車両重量:2505kg(EU準拠)
●エンジン:V8DOHCツインターボ
●総排気量:4395cc
●最高出力:390kW(530ps)/5500-6000rpm
●最大トルク:750Nm/1800-4600rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・90L
●WLTCモード燃費:8.9km/L
●タイヤサイズ:285/45R23

[ アルバム : ランドローバー レンジローバースポーツ 海外試乗 はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
AUTOSPORT web
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
AUTOSPORT web
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
くるまのニュース
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
AUTOCAR JAPAN
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
Auto Messe Web
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
AUTOSPORT web
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
AUTOSPORT web
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
AUTOSPORT web
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
くるまのニュース
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
VAGUE
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
AUTOCAR JAPAN
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
Auto Messe Web
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
乗りものニュース
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
VAGUE
ポルシェが高級スキー板を開発!? レジェンドと共同開発、価格は約27万円
ポルシェが高級スキー板を開発!? レジェンドと共同開発、価格は約27万円
レスポンス
ヒュルケンベルグ、終盤の追い越しで8位「タイヤに苦労しつつ、最善の結果を出せた」重要な4点でハースは6位に浮上
ヒュルケンベルグ、終盤の追い越しで8位「タイヤに苦労しつつ、最善の結果を出せた」重要な4点でハースは6位に浮上
AUTOSPORT web
ホンダ新型「“スポーティ”SUV」公開! ターボエンジン搭載でめちゃ楽しそう! 精悍エアロ採用の「リミテッドE」比国に登場
ホンダ新型「“スポーティ”SUV」公開! ターボエンジン搭載でめちゃ楽しそう! 精悍エアロ採用の「リミテッドE」比国に登場
くるまのニュース
“今年の10台”に選ばれた ホンダ新型「フリード」はなぜ人気? 全長4.3mのコンパクトミニバンがヒットした理由とは
“今年の10台”に選ばれた ホンダ新型「フリード」はなぜ人気? 全長4.3mのコンパクトミニバンがヒットした理由とは
VAGUE

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1221.03246.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.03530.0万円

中古車を検索
レンジローバースポーツの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1221.03246.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.03530.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村