新車価格の2倍の価値がついた!
2004年に発表されたメルセデス・ベンツの「CLK DTM AMG」は、その前年2003年のDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)においてメルセデス・ベンツが全10戦中9勝を挙げ、ドライバー、そしてマニファクチャーの両タイトルを獲得したことを記念して製作された特別仕様車です。2024年1月31日、RMサザビーズがフランス・パリで開催したオークションに出品された、その詳細をお伝えします。
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レーシングカーの外観を一部採用している
生産はメルセデスAMG社から依頼を受けたHWA社によって限定で行われ、C209型CLKをベースとするクーペモデルが100台、そしてA209型CLKカブリオレがベースとなるオープンモデルが80台誕生している。
発表時のベース価格はクーペで23万6060ユーロ(邦貨換算約3770万円)。今回それをパリ・オークションに出品したRMサザビーズによる予想落札価格は39万5000~45万ユーロであるから、この約10年間にこの限定車はその価値を大きく高めているというのが彼らの読みだ。
CLK DTM AMGは前に触れたとおり、もちろんC209型CLKクーペをベースとしているが、そのエクステリアでは前後のオーバーフェンダーなど、レーシングカーの外観上の特徴を一部採用している。それでも全長4650mm×全幅1800mm×全高1360mmというボディサイズは現代のスポーツカーと比較すると十分にコンパクトで、体重が68kgのドライバーと7kgのラゲッジ、そして燃料タンクを90%満たしたEU92/21方式での車重は1740kg、また空車重量は1690kgとこちらも魅力的な数字が並ぶ。
フロントに搭載されるエンジンは、メルセデスAMG製のM113型、すなわち5439ccのスーパーチャージャー付きV型8気筒3バルブ。じっさいの生産を担当したHWA社は、そもそもAMGの創始者であるハンス・ヴェルナー・アウフレヒトによって、メルセデスAMGから独立して設立された。またDTMの活動にも積極的に関与していた会社であるから、このモデルを生産するにはこれ以上はないパートナーだった。結果スペックシートには582psの最高出力と、800Nmの最大トルクが掲げられた。
スポーツカー・マニアの誰をも納得させる性能だった
前後のサスペンションは、こちらも専用のチューニングを受けた前後独立型のコイルオーバー式。タイヤはフロントに255/35ZR19、リアには285/30ZR20サイズのダンロップ製SPスーパースポーツ・レースセミスリックが与えられ、0-100km/h、200km/h、250km/h加速は、それぞれ4.1秒、12.2秒、20.7秒でそれをこなすことが可能だった。
最高速は電子制御リミッターにより320km/hに制限されていたが(2005年にデリバリーが開始されたカブリオレは300km/hに最高速は制御された)、その運動性能はDTMでのメルセデス・ファンならずとも、スポーツカー・マニアの誰をも納得させるものであったに違いない。
今回パリ・オークションに出品されたCLK DTM AMGは、2005年5月に完成したもので、アンスラサイトの内装に、ブリリアントシルバーメタリックのボディカラーという、人気のカラー・コンビネーションで仕上げられた1台だ。さらにトリム&装備レベルではアバンギャルド・パッケージが備わっており、RMサザビーズの調べによればこのモデルは新車で日本にデリバリーされたものと推察できるという。
それからヨーロッパに戻り、今回のオークションまでに走行した距離は1万8367km。オーナーズマニュアル、サービスブック、ジャッキ、エアコンプレッサーが付属するほか、2023年8月にドイツで行われた最新のサービス記録も残されている。
カブリオレをあわせても、わずかに180台しか存在しないCLK DTM AMG。オークションの会場では、もちろんその入札価格の動きに注目が集まったが、その数字はRMサザビーズによる予想落札価格を超えても止まることはなかった。
最終的にハンマーが振り下ろされたのは、なんと46万625ユーロ(同7370万円)。新車価格の2倍近くにまでその価値は高まったという計算になる。
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