この記事をまとめると
■GT-Rの2022年モデルは既に受注を終了している
日産GT-Rの中古価格がいきなり爆騰! 最低800万円・最高6000万円の異常事態の理由とは?
■2023年以降のモデルに関してはまだ正式な発表がない
■「ミレニアムジェイド」という専用色を採用してることから生産終了が噂されている
T-SPECで終わり? 2023年モデルのGT-Rは出るのか
ご存じのとおり、日本が世界に誇るハイパフォーマンスカー、日産GT-Rの新規受注がストップしている。日産の公式ホームページには、春から『「NISSAN GT-R」2022年モデルは、注文台数が予定販売数量に達したため、オーダーを終了いたしました』と表示されており、2023年モデルがどうなるかについては触れられていない。
また、2021年9月に発表された2022年モデルには、100台限定の特別仕様車「Tスペック」が設定され、そのTスペックには「ミッドナイトパープル」と「ミレニアムジェイド」の2色が追加されている。
この2色のうち、「ミッドナイトパープル」はR33GT-Rにも設定されていたほか、「ミッドナイトパープルII」として、R34GT-Rに300台限定で設定されていたことでもお馴染みのカラーだが、「ミレニアムジェイド」はR34GT-Rの最終限定車「VスペックIIニュル/Mスペックニュル」専用の限定カラーだ。
とくに「ミレニアムジェイド」は、現在GT-Rの開発責任者を務めている、田村宏志チーフプロダクトスペシャリストが、R34のファイナルエディションを企画したとき、「Mスペックの高品質な乗り心地にあった大人の色を作ってほしい」とリクエストしてできたスペシャルなカラーだ。その「ミレニアムジェイド」が出てきたとなると、2007年に登場したR35GT-Rもいよいよ生産終了、と思う人がいてもおかしくない。
その1番の根拠は、ボディカラーだけでなく、現行のR35GT-Rの仕様では、2022年9月から適用されるヨーロッパの新しい騒音規制をクリアできないという問題があるからだ。この問題があるために、日産ではGT-Rの2022モデルの受注を早々に打ち切り、8月31日までに販売終了にせざるを得なかったのだ。
GT-Rの生産継続には立ちはだかる壁が大きい
一説には新しいフェアレディZ=RZ34のデリバリーが遅れているのも、受注済みのR35GT-Rの生産を優先したためともいわれている。(スズキのスイフトスポーツが7月で受注中止になったのも、欧州の騒音規制と関係があるという話もあるが……?)
現在のところ、GT-Rの2023モデルが登場するかどうかは、日産側から一切アナウンスがない。
当然のことながら、RZ34は新しい規制をクリアしたクルマなので、それらの技術を応用し、GT-Rもエンジンの出力を調整したり、排気系やタイヤサイズなどを見直したりして、法規対応のマイナーチェンジを施せば延命の道も残されるだろう。
ただ欧州の騒音規制は、規制値をフェーズ1、2、3と段階的に引き上げていく予定なので、今後ますます厳しくなって聞くことは確定している(現在はフェーズ2)。
そう考えると、ピュアエンジンスポーツカーではなく、モーターを組み合わせたハイブリッドの新しいGT-Rを登場させる可能性も少なくない。いずれにせよ、R35GT-Rがこのままフェードアウトしていくか、2023年モデルが登場するかは、正直五分五分の可能性としか言いようがない。
日産としては、当面RZ34の生産に注力し、GT-Rの今後については、来年のオートサロンを目処に何らかの発表があると思われるので、それを待つしかないだろう。
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