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初のEVモデルに感じた“レクサスらしさ”とは?? 新鋭UX300eじっくり試乗

掲載 更新 15
初のEVモデルに感じた“レクサスらしさ”とは?? 新鋭UX300eじっくり試乗

 2021年2月10日、トヨタが発表したのが、2025年までに米国で販売する新車の40%を電動化する、という計画と、その中での「今年中に北米で2種のEVと1種のPHVを発売」という、明確な数字だった(予定)。

 それらに先駆ける形で 昨年10月に発売されたのが、レクサス初のEV市販モデルであり、2019年に発表された電動化ビジョン「Lexus Electrified」の第一弾となるUX300eだ。

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 このUX300eに自動車評論家 飯田裕子が試乗した。UX300eは飯田氏の目にどう映ったのか?

※本稿は2021年3月のものです。試乗日:3月3日・4日
文/飯田裕子 写真/ベストカー編集部 撮影/平野 学
初出:『ベストカー』 2021年4月26日号

【画像ギャラリー】2日間のじっくり試乗!!! レクサスUX300eの写真と試乗の様子をギャラリーでチェック

■航続距離367kmの是非は?

 レクサス初のEV「UX300e」の試乗レポートに入る前に、私が抱いた疑問から。

 なぜ“300”なのか。

 レクサスの方によると250hよりもパワーがあり450hよりは少ないというパワー感を表しているのだそう。

 排気量やスペック依存の数字ではないこと、改めて認識。ならばますます300で充分だなぁと今回、実感できたしだい。

レクサス初のEV UX300e。試乗は2日間に渡って行われた

 当初はバッテリーの供給調整が入り、日本では135台限定だったのだけれど、すでに供給問題も解消している。

 レクサスのEV第一弾がコンパクトSUVであるUXでよかった。航続距離367kmは長くはないけれど短くもない。

 今回は2日間で200km以上走行したけれど、30分と10分の急速充電を行っただけで航続可能距離は180kmを下回ることはなく、その利便性と“快適さ”を体感できたからこそ、UXがよかったと思えたのです。

全長4495×全幅1840×全高1540mm、車重1800kg。航続距離はWLTCモードで367kmだ

 実はバッテリーの積載レイアウト上リアシートのヘッドクリアランスが少々狭まっているものの、不満はないし、ラゲッジ積載量も犠牲にはなっていない。

 そのうえ、自然な加減速フィールがクリーンで優しい。

■EVだからこそ得られたフィーリング そして“レクサスらしさ”

 レクサス関係者は「EVらしさを際立たせるのではなく、EVでもGAS(ガソリン)やHEB(ハイブリッド)で追求してきたレクサスらしい走りを求めました」と言うけれど、この静粛性とともに得られるドライブフィールはやはりEVらしさと言いたい。

 静か過ぎるのもエモくないので演出としてモーター音が際立つ“音作り”=アクティブサウンドコントロールを採用。

 その音とともにEVならではのダイレクトな加速性能が得られるのだけど、そこにレクサスらしさを抱くポイントが2つあった。

クリック感のある専用シフトレバーや走行可能距離が見やすいEV専用メーターを採用するほか、回生ブレーキの減速度をパドルシフトで4段階に選択できるシステムも搭載

 ひとつは乗り心地と挙動。優しい加速ではHEVでもGASでも味わえないフラットライド感が静粛さとともにどこまでも続く。

 一方、アクセルをグッと踏み込むとサスペンションがわずかながら沈み込み、押し出されるような自然な加速感が得られ、アナログ世代のクルマ好きもちょっとニンマリできるかもしれない。

 走行モードを“SPORT”に切り替えた時のダイレクトで圧倒的な加速性能もしかり。

 ステアリングフィールやアクセルペダルの操作フィールがやや重めで、それがまたUX300eの重量感とマッチしていて走りの質感を高めている。

 ただクールなだけでない、このモデルならではの味わいがココにあるような気がした。

 初のEVということでさまざまな技術が開発/搭載されているけれど、例えば、専用のボディ補強とともに大容量のリチウムイオン電池(従来のPHEV用に比べエネルギー密度は約2倍)パックを井桁状にフロアに固定。

駆動用バッテリーは床下で、フロントにパワーコントロールユニットを置く

 より一層の剛性向上を図っていて、走行フィールの確かさに繋がっているのは間違いない。

 走行フィールにボリュームを割いてしまったけれど、UX300eはEVが登場する以前からこのUXに与えられていたホスピタリティがあってこそ成立していると改めて気づいた。

 ナビやオーディオ、インターフェイスにEV専用エアコンシステムの快適さが加わり、ACCなどの使いやすさも申し分ない。

 さらにEV専用のメーターやカラーヘッドアップディスプレイの視認性は「電費を意識しちゃおうかな」と思わせるわかりやすさを品よく匂わせている。

 デザインとクォリティが一体となって生まれるレクサスの世界観と、他ブランドとも異なるEVのドライブ&ライドフィール、そしてこのサイズ感によって、UX300eこそレクサスの第一弾EVでよかったとやっぱり思うのだ。

感触は上々のようだ

●レクサスUX300eバージョンL 主要諸元
・全長×全幅×全高:4495×1840×1540mm
・ホイールベース:2640mm
・車両重量:1800kg
・最小回転半径:5.2m
・駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
・総電力量:54.4kWh
・モーター最高出力/最大トルク:203ps/30.5kgm
・駆動方式:前輪駆動
・航続距離:367km(WLTCモード)
・サスペンション(F/R):ストラット/ダブルウィッシュボーン
・タイヤサイズ:225/50R18
・価格635万円(バージョンCは580万円)

【番外コラム】MX-30 EVとの違いは?

 EVの個性や魅力、航続距離に対する見解も今やさまざま。レクサスUX300eは本文でもご紹介したようなドライブフィール+レクサス独特のデザインや品質とともに成立する世界観がとにかく魅力的。

 MX-30 EVもデザインや実用面へのこだわりはもちろんながら、「EVならではのシームレスな挙動」に独特の価値を持たせた走行フィールに、これまで試乗したEVのなかで最も新鮮なフィーリングが得られた。e-Gベクタリングコントロールプラスなる技術がキモらしい。

 走る、曲がる、止まるの姿勢制御に大きく貢献。とにかくスイスイ&フラット。これがスマートとも楽しいとも思える走りをEVで叶えているという点は、まさにマツダらしい。

マツダMX-30 EVは全長4395×全幅1795×全高1565mm、車重1650kg。35.5kWhのリチウムイオン電池を積み、145ps/27.5kgmを発生。航続距離はWLTCモードで256kmとなっている。価格は451万~495万円

(TEXT/飯田裕子)

【画像ギャラリー】2日間のじっくり試乗!!! レクサスUX300eの写真と試乗の様子をギャラリーでチェック

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みんなのコメント

15件
  • レクサスのワンパターンな外装と内装はもう飽きた。トヨタ車の金太郎飴だし。
  • 初期販売量は、一瞬で捌けたらしいな。
    早く生産体制を整えて、バンバン売れば良い。
    金持ちが立ち寄ってくれるなら、充電をさせてやる店もでテクるだろ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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