■セダンとして再登場したホンダ新型「インサイト」
アルミフレームの2シーターという、特別なクルマだったホンダ初代「インサイト」が1999年に登場してから、ホンダのハイブリッド車の歴史が幕を開けました。
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2009年に登場した2代目「インサイト」は、フレンドリーなデザインと価格で、我慢するエコではなく、楽しめるエコドライブを広く普及するために生まれたハイブリッド車だったといえるでしょう。
そして、そこら中でハイブリッド車が普通に走り回る時代となった今、全面刷新して登場した3代目となる新型「インサイト」は、いったいどんな使命を受けたクルマになっているのでしょうか。
まず外観は、クルマの基本形であるセダンを選び、落ち着きと色気のあるデザインが与えられています。先に登場した北米仕様と同じフロントマスクではなく、日本仕様は刀身をイメージしたグリルが特徴的な専用デザインとなっています。
内装は、座った瞬間にホッとするようなエレガントな空間です。とくに目を惹くのは、インパネの多くの面を覆っている、ミシンによる縫製と手張りで丁寧に仕立てたソフトパッド。ボタン式のシフトを採用するなど、突起物のないスッキリと整理されたスイッチ類や収納スペースと相まって、上質な印象を強めています。
シートは、「コートの襟を立てたような」と開発者が言うように、とてもカッチリとして大きなもの。ほどよく身体にフィットする感覚が心地よく、頭上スペースにもゆとりがあるので、リラックスした座り心地です。
サイズ的には、先代よりも座面を30mm、シートバックの高さを50mm延ばし、肩まわりのサポート部はゆったり感を高めるために薄型化。後席からの視界をなるべく邪魔しないようにデザインされたそうです。
■荷室の使い勝手が大きく向上し、長い荷物も積み込める
そしてその後席はと言うと、先代までは荷室下にあったIPU(インテリジェントパワーユニット)が座面下に配置されたとは思えない、厚みのあるクッションで座り心地は上質。ドア開口部のルーフ部分が低めなので、乗り込む時に頭をぶつけないように気を使ったものの、乗り込んでしまえば足元も広く、視界も開けていて気持ちのいい空間となっていました。
また新型インサイトは、荷室下のIPUが移動したことで、トランクスルー機能をはじめとする荷室の使い勝手が大きくアップしたこともトピックです。
荷室そのものの広さも最大幅が1380mm、床面長が1000mmと大きく、後席が6:4分割で前倒しできて長い荷物の積み込みもできるようになりました。
これなら、子どものいるファミリーが買い物やレジャーへと出かけるのも難なくこなせそうです。
■これまでのホンダのハイブリッドとは一味違う滑らかな乗り味
さて、そんな新型インサイトに搭載されたパワートレーンは、2018年7月に登場したホンダ「クラリティPHV」に搭載された1.5リッター直列4気筒のアトキンソンサイクルエンジンをベースに、吸気・排気システムを専用設計。世界トップレベルの最大熱効率40.5%を発揮するエンジンに、2モーターハイブリッドとなる「SPORT HYBRID i-MMD」を組み合わせた最新式です。
走行状況やドライバーの意思を考慮して、EV走行、ハイブリッド走行、クラッチ直結によるエンジン走行を自在に使い分けて走ります。さらに、ハイブリッド走行中にもECON、SPORT、NORMALの3モードが選択できるようになっています。
走り始めると、まず感じるのは従来のホンダのハイブリッドとはひと味ちがう、驚くほどの静かさ。モーターのみで走るEVモードから、どこでエンジンが始動してハイブリッドモードに切り替わったのか、よくよく注意していないとわからないくらい、自然でシームレスなのです。
それは音だけでなく、切り替わったことによる回転数の上がり方の変化など、違和感が生じがちだった部分にまで、ひと筆描きでつながるような滑らかさがあります。
■クルマとして求められる要素を丁寧に実現
また、直線はもちろんカーブでもしっかりとした手応えを感じるのに、低速で交差点を曲がる場面などではスーッと軽く操作できるステアリングや、硬すぎないのに沈みすぎない足まわりの加減など、常に丁寧で上質な挙動を感じながら走れることに感心しました。
SPORTモードを選択しても、いつものホンダ車らしい元気なエンジン音や、減速時のブリッピング音などの演出はなく、そこは少し寂しいと感じるユーザーもいるかもしれません。
ただ、シャキッと決まるレーンチェンジやピタリと張り付くように弧を描くコーナリングなど、スポーティに走ろうと思えばしっかりとそれに応えてくれるのも新型「インサイト」の懐深いところです。
乗り心地に関しても、走り始めは少し硬めかなと思いましたが、速度が上がるにつれてちょうどいいフラット感になっていきます。それは後席でも変わらず、とても落ち着いて乗れる心地よさがありました。
開発者によれば、ベースとなった「シビックセダン」が、もともと操安性と乗り心地のバランスに優れていたこと。そして重いものをタイヤとタイヤの間に設置できたことが、有利に働いたのだということでした。
街角に佇んでいるだけで、目を惹く存在感。乗る人全員が心地よく過ごせる、上質な空間。そして走るシーンに応じた最良の気持ちよさと効率の良さ。そうした、いつの時代もクルマが求め続けてきたことを、ひとつひとつ丁寧に実現してきたのが、この新型「インサイト」なのだと感じました。
「クルマって、いいものだな」と心から人を満足させることが、きっと3代目インサイトに課せられた使命なのでしょう。
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