■2ドアクーペの「86」をスタイリッシュな「ワゴン」に大改造!?
トヨタ博物館(愛知県長久手市)は、2024年2月14日から5月6日に「エントランス特別展示」を実施し、トヨタのFRスポーツカー「86(ハチロク)」をベースに2016年に製作されたプロトタイプモデル「86 SHOOTING BRAKE CONCEPT(シューティングブレーク コンセプト)」を特別公開します。
【画像】めちゃカッコいい! トヨタ「斬新“ワゴンハチロク”」を画像で見る(30枚以上)
トヨタ博物館は、トヨタ自動車創立50周年記念事業のひとつとして、1989年4月に設立された世界の自動車とクルマ文化の歴史を紹介するミュージアムです。
19世紀末に誕生したガソリン自動車から現代までの歴史を紹介する日米欧などのクルマ展示をはじめ、文化的資料などを多数収蔵・展示しています。
車両のほとんどは走行可能な動態保存となっている点も特徴で、各イベントなどでは走行披露や同乗体験なども開催されています。
トヨタ博物館ではこうした強みを生かし、年間通じて様々な企画展やイベント、記念展示などが行われるなか、2024年2月14日から5月6日まで「86コンセプトカー展示」として、エントランス特別展示が実施されます。
トヨタのFRスポーツカー「86(ハチロク)」に関するコンセプトカーをテーマに2モデルが公開されますが、そのうちの1台が2016年に製作された、86シューティングブレーク コンセプトです。
86シューティングブレーク コンセプトは、オーストラリアのトヨタ法人に在籍するプロダクトデザインチームが企画したプロトタイプモデルでした。
車名の“シューティングブレーク”とは、もともと「Shooting(シューティング:狩猟)」用としてボディ後部にワゴンボディを架装したモデルを指します。
上流階級の狩猟遊びに使うだけに造られた贅沢なイメージから転じて、スポーティなフォルムのクーペモデルに長いルーフを伴うラゲッジルームを備えたクルマを表すものとなり、通常のステーションワゴンとはひと味違ったニュアンスを伴っています。
86シューティングブレーク コンセプトも、86の2ドアクーペボディに、より長い後部のヘッドルームとラゲッジスペースを備えています。
企画を担当したトヨタ・オーストラリア法人の国内マーケティング部門マネージャー(当時)のブラッド・クラム氏は2016年当時、次のように語っています。
「シューティング ブレーク コンセプトは、アクティブなカップルや、人とは違うものを求めるファミリー向けのセカンドカーに相応しい上品な選択肢です。
サーキットだけでなく週末の遠出にも共に適しており、感性と理性の両方で購入を決断できるクルマといえます」
これを当時の86開発責任者である多田 哲哉氏が見て気に入り、走行可能なプロトタイプモデルの製作が実現しました。
製作後は実際に日本の開発チームによる走行テストも行われ、FRスポーツカーである86の優れた操縦安定性を損なわない性能を確認したといいます。
実用性とスポーツ性能を兼ね備えた86シューティングブレーク コンセプトは、オーストラリアをはじめ日本でも当時イベントなどの展示が行われ反響を集めていましたが、残念ながら市販化には至りませんでした。
なお今回の特別展示ではこのほか、2013年に製作され東京モーターショーなどに出展されたオープンカーのプロトタイプ「トヨタFT-86 Open Concept」も同時に出展されます。
※ ※ ※
トヨタ博物館では企画展として、2024年1月26日から6月30日まで「お蔵出し展」が開催されています。
常設展示をおこなう140台のほか、通常は保管されている約400台のトヨタ博物館収蔵車両のなかから、特に貴重な13台を展示します。
国内では売られない海外仕様の日本車をはじめ、1950-60年代の日本と欧州の大衆車、日米欧、憧れのスポーツカーなどが蔵出しされます。
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みんなのコメント
今はSUVにしてもワゴンにしてもメーカーに都合のいい呼び方するから、定義らしいものがあいまいでよくわからん。