もくじ
どんなクルマ?
ー 日本のパサートにも2ℓディーゼル
BMW i4、生産へ iブランド第3のモデル ジュネーブ・モーターショー
どんな感じ?
ー 振動「ほとんど感じられない」
ー 室内に特長 動き、サイズのわりに軽快
「買い」か?
ー どんなひとにおすすめなのか?
スペック
ー フォルクスワーゲン・パサートTDIハイラインのスペック
どんなクルマ?
日本のパサートにも2ℓディーゼル
パサートはゴルフの上に位置するフォルクスワーゲンの主要モデルのひとつで、現行モデルはその8代目に当たり、「MQB」なる同社の生産モジュールをベースにして開発されて世に出たのは2014年のこと。ヨーロッパではカーオブザイヤー2015を獲得し、日本には2015年からガソリンエンジンモデルが導入されている。
ところが、2015年にアメリカで発覚したディーゼルエンジン排ガス規制不正問題の影響をうけて、フォルクスワーゲンのディーゼルエンジン塔載モデルは日本への導入が遅れていたが、今年いよいよパサートが輸入開始された。そのモデル名はパサートTDI。
それは、最新世代の2ℓ4気筒ターボディーゼルエンジンを積んだもので、電子制御コモンレール超高圧燃料噴射、パティキュレートフィルター、尿素水溶液を噴射する選択触媒還元システム、EGRなどの排ガス浄化装置によって、日本のポスト新長期排ガス規制をクリアしている。
その性能は、1968ccの排気量から190ps/3500-4000rpmのパワーと、40.8kg-m/1900-3300rpmのトルクを発生するというもの。組み合わせられるトランスミッションはツインクラッチ2ペダルの6段DSGで、前輪を駆動する。
これによって日本におけるパサートシリーズは、1.4 TSI、2.0 TSIの2種類のガソリンエンジンモデルとこのTDIの、3つのパワーユニットを持つに至った。そのそれぞれに、4ドアセダンおよびステーションワゴンのバリアントの、2タイプのボディが用意される。
どんな感じ?
振動「ほとんど感じられない」
乗ったのはセダンの上級モデル、パサートTDIハイラインで、車両本体価格489.9万円のクルマだ。横幅を強調するようなフロントグリルのデザインのためもあって、かなり幅広いクルマに思えるが、全幅1830mmだから今どきのDセグメントとしては普通だろう。
インテリアも水平方向の広がりを強調した、機能的なデザインを施されているが、ハイラインにのみ備わるウッドデコラティブパネルが、そこに潤いを与えているという印象。見た目は平板な感じのシートだが、座ってみるとしっかり身体を支えてくれる感触があるのも、フォルクスワーゲンらしい。
コンソール左側にあるスターターボタンを押すと、直4ターボディーゼルエンジンが即座に掛かった。ディーゼルエンジン特有のバイブレーションはほとんど感じられないが、室内に伝わってくる音は明らかにガソリンエンジンとは違うものだ。
セダンTDIの車重は1560kg、対するパワーとトルクは前記のように190psと40.8kg-mだから、Dレンジに入れて踏み込むと、いかにもターボディーゼルらしいトルクに乗った、押し出すような加速が、ほとんどタイムラグなしに手に入る。
試乗コースはけっこう急な上りの続くワインディングだったが、そこを編集者とカメラマンと当方の3人乗りで走っても、上りのヘアピンから立ち上がり以外では加速感に不満を覚えることはなかった。通常の平坦路ではまったく充分なパフォーマンスだろうと思う。
室内に特長 動き、サイズのわりに軽快
パサートはディーゼルエンジン以外にも、見るべきところの多いクルマだ。まず、居住空間やラゲッジスペースが広いこと。なかでもリアシート周辺の空間、特にレッグルームにはDセグメントとしては最大級の余裕がある。
もうひとつ、今回実感したのは、ボディサイズのわりに身のこなしが軽快なことだった。パサートのステアリング、路面フィールを不足なく伝えながらも、操舵力が比較的軽いことが、その軽快感にひと役買っていると思われる。
サスペンションはどちらかというとソフトな部類だから、コーナーではそれなりにロールするが、トレッドがワイドなこともあってコーナリングは安定していて、ディーゼルエンジンによるノーズヘビーを明確に意識させられることもなかった。
と同時に乗り心地も、適度にソフトで快適だといえる。ただし、ハイラインは18インチタイヤを標準装着していることもあって、鋭い段差を越えるときなどには、タイヤからのショックがちょっと気になったが。
「買い」か?
どんなひとにおすすめなのか?
さてこのフォルクスワーゲン パサートTDI、どんなひとに「買い」だとオススメできるかが、わりと明確に見えるクルマではないだろうか、という気がする。
まずパサートというクルマ、ドイツのDセグメントではむしろ少数派といえるFWDだから、RWDのライバルより室内や荷室空間が広い。つまり、そういった実用性の高さにプライオリティを置いた選択をするひとに、まずは向いていると思う。
しかもTDIはエンジンがターボディーゼルだから、燃費とパフォーマンスが高次元でバランスしている。したがって、活発な走りと低いランニングコストを両立させているところが、大きなポイントだといえる。
JC08モード燃費自体は、ガソリンの1.4 TSIの20.4km/ℓと大差ない20.6km/ℓだが、実用域の加速は1.4 TSIを明らかに凌ぐはずだ。しかもそこに、ガソリンと軽油の価格差が加わるから、TDIはランニングコストの点でますます有利、ということになる。
つまり、室内の広さなどに起因する実用性の高さに加えて、パフォーマンスとランニングコストを高次元で両立させたDセグメントカーを求める層には、パサートTDIは「買い」のクルマだといえよう。
TDIハイラインの車両本体価格税込み489.9万円は、ガソリンの1.4 TSIハイラインと比べると34万円ほど高価ではあるが、それはトルキーな加速の快感と、燃料代の差額で補充できるのではないだろうか。
フォルクスワーゲン・パサートTDIハイラインのスペック
■価格 4,899,000円
■全長×全幅×全高 4785×1830×1470mm
■最高速度 –
■0-100km/h加速 –
■燃費 20.6km/ℓ
■CO2排出量 126g/km
■乾燥重量 1560kg
■パワートレイン 直列4気筒1968ccターボ
■使用燃料 軽油
■最高出力 190ps/3500-4000rpm
■最大トルク 40.8kg-m/1900-3300rpm
■ギアボックス 6速デュアルクラッチ
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