日産自動車は6日、直射日光による車室内温度の上昇を抑えられる自動車用塗料を放射冷却製品の開発を手がけるラディクール社と共同開発したと発表した。日産による試験では、ルーフパネルの表面温度を最大15度、車室内の温度を最大5度下げる効果があった。燃費や電費の改善技術として、まずは救急車や営業車両などの特装車に採用し、将来的には量産車への採用も目指していく。
両社が共同開発した塗料は、太陽光に含まれる近赤外線を反射する粒子と、熱エネルギーを放射する粒子で構成するラディクール独自の素材を使った。近赤外線を反射する塗料はすでにあるが、熱エネルギーを放射できる塗料はこれまでなかったという。
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両社は「クリッパーバン」を使った1年間の実証実験を2023年11月から羽田空港で開始。温度上昇の抑制効果を確認したほか、耐久性やクリアコートによる性能低下の有無などを検証してきた。実証成果も踏まえ、早期に特装車へ採用していく。
ただ、量産車に採用するためには塗膜を大幅に薄くする必要がある。日産によると、量産車のベースコートは一般的に20ミクロンメートル(0.02ミリメートル)前後の薄さで塗装するが、新開発の塗料は120ミクロンメートルで6倍ほど厚い(開発当初)。このため、塗装に時間がかかり、量産性が低下してしまう。
日産は、トレードオフの関係にある薄さと温度上昇抑制機能を両立できるよう、配合を最適化することなどで膜厚を20ミクロンメートルに近づけ、通常塗料からの代替を目指す。現在は白色のみを開発しているが、カラーバリエーションも広げる方針だ。パワートレインを問わず省エネルギーにつながる新技術を駆使し、環境負荷の低減を図る。
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みんなのコメント
最近流しているCMも逆効果だと思うのだが。
パールホワイト所々塗装がハゲて来てるぞ!